【米国株】上昇機運が高まる米国の株式市場で、これから値上がりが期待できるのは「大手テック株」と「ディフェンシブ株」! バフェットが注目した金融株も紹介!
発売中のダイヤモンド・ザイ8月号は特集「人気の【米国株】150診断」を掲載! この特集では、アナリストなどのプロが米国株を分析し、ニューヨーク市場とナスダック市場に上場する人気株を対象に、「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で投資判断を付けている。これからの米国株の値動き予測や、GAFAM+αの動向、注目すべき大型優良株、高配当株などについても取り上げているので、銘柄選びの参考になるはずだ。
今回はこの特集から、今後の米国株式市場で注目すべき業種や、バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが買い入れたことで、脚光を浴びている銘柄などを紹介!
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米国株の上昇を牽引するのは、利上げ停止が追い風のテック株と、
景気が不透明でも手堅く稼げるディフェンシブ株!
2022年3月から下落が続いた米国株は、目下、上昇トレンドに転換。この流れはしばらく継続するという見方が主流で、アナリストなどのプロの多くは「秋口から本格的に上昇し、年末高になる」と予想している。
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となると、気になるのは”全体相場が好調な中でも、とりわけ株価上昇の期待が持てる株”だ。そこで、ここからは米国株でプロが注目する業種を紹介するほか、”世界一の投資家”と称されるウォーレン・バフェット氏の投資行動から、今後に期待できる銘柄を探していこう。
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多くのプロが「今後の米国株を牽引する」と見ているのが、GAFAMをはじめとした大手テック株だ。その根拠の一つが金利動向。今後、米国の利上げは停止される可能性が高い、というのが大方の予想だ。これは、大手テック株にとって追い風となる。
「ハイテク株などの高成長株は、PER(株価収益率)などの株価指標が高いため、金利上昇時は売られやすい。しかし、米国金利の先高観は弱まっており、大手テック株が買われている」(マンハッタン・グローバル・フィナンシャル・森崇さん)
また、コロナ特需の反動で、2022年に大手テック株は業績と株価が低迷したが、「年末から、コロナ禍の急成長期に増やした人員の整理や、コストの削減を進めました。このため、1~3月期決算は市場予想を上回った。景気に関係なく、自助努力による業績成長を達成した点を、市場は評価している」と、松井証券の大山季之さんは話す。
2023年3月1日から5月末までの業種別の株価騰落率をみると、大手テック株が含まれている「情報技術」や「電気通信サービス」が大きく買われており、今後も株価上昇が続くということで、プロの見方は一致している。
そのほかには「公益事業」「生活必需品」「ヘルスケア」といった、景気の影響を受けにくい“ディフェンシブ株”も株価は堅調だ。
「ディフェンシブ株は、景気が不透明な中でも手堅く稼げる。特に、ブランド力がある大手企業は、業績の安定感が抜群です」(森さん)
加えて、ディフェンシブ株には高配当な銘柄も多いため、相場全体が下落するような局面でも、利回り狙いの買いが入って下値が堅いのが特徴だ。
下落する景気敏感株の中で、大反発が期待できるのは?
バークシャー・ハサウェイが新規取得した金融株などをチェック!
一方で、このところ売られているのが「金融」や「エネルギー」「素材」「資本財」「不動産」などの“景気敏感株”。ただし、この中には株価の反発が期待できる銘柄もある。
それを探すヒントになるのが、これまで”逆バリ”で大成功してきたウォーレン・バフェット氏が会長を務める、バークシャー・ハサウェイの売買動向だ。
最近のバークシャー・ハサウェイは、持ち株比率1位のアップル(AAPL)を買い増した一方で、金融株とエネルギー株の一部を売却。だが、この2業種に含まれる銘柄の中でも、持ち株を買い増したり、新規で取得したりしているものがある。
その中でも、森さんが注目しているのが、金融株のキャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF)だ。
「破綻したシリコンバレー銀行の主な顧客は、機関投資家でした。しかし、キャピタル・ワン・ファイナンシャルの顧客は、預金が全額保護される個人預金者が約8割を占めています。そのため、信用不安の影響は受けにくい。さらに、同社は数十年にわたってクレジットカード事業に携わり、度重なる不況を切り抜けてきた」(森さん)
信用不安による金融株への懸念で、キャピタル・ワン・ファイナンシャルも連れ安し、株価はPBR(株価純資産倍率)1倍割れまで下落している(※2023年6月初旬時点)。株価水準が割安なことも、バフェット氏が買った理由だろう。今後、株価が見直される可能性は高そうだ。
また、バークシャー・ハサウェイの持ち株を見ると、エネルギーや資源株の比率が高い。これは「当面は、エネルギーや資源価格の高止まりが続くと見ている」(ストラテジスト・ポール・サイさん)からだろう。持ち株に占める割合が高くなりすぎたシェブロン(CVX)を一部売却したものの、オキシデンシャル・ペトロリウム(OXY)などのエネルギー株を、新規で取得している。
「原油価格は下落していますが、生産量の増加もあり、シェブロンなどの2023年1~3月期のエネルギー関連企業の業績は良好でした」(ポールさん)
今後も、バフェット氏ならびにバークシャー・ハサウェイの動向に注目しておけば、投資のヒントを得ることができそうだ。
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