話題の超大型IPO「東京地下鉄(東京メトロ)」に投資する際のポイントを伝授!
ダイヤモンド・ザイでは、毎号巻頭の「ZAiニュース・チャンネル」で、マネーに関する”最旬“トピックを取り上げている。発売中のダイヤモンド・ザイ12月号のテーマは「【東京メトロ】が10月23日に上場! これから買うならいつが正解?」。
超大型IPOの東京メトロが上場して話題に。今からでも買いたいという人も多いかもしれないが、気になるのはそもそも“買い”なのかどうか。そこで、この記事ではアナリストが東京メトロの業績などを分析。今後の展望なども解説するので、参考にしてほしい!
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「東京メトロ」の初値は公開価格を35%上回る1630円!
業績は好調だが、株価の上昇に関しては限定的な見通し
2024年10月23日、前々から超大型IPOとして話題になっていた東京地下鉄(東京メトロ・9023)が、ついに東証プライムに上場した。10月15日に決定された公開価格は1200円だったが、初値は1630円をつけ、公開価格を35.83%上回っている。
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改めて、この注目IPOの詳細を見ていこう。今回の売出株数は2億9050万株で、公開規模は3486億円。2018年のソフトバンク(9434)以来の超大型IPOとなる。国が53.4%、東京都が46.6%の株式を保有しており、IPOで国が26.7%、東京都が23.3%、合計50%の株式を放出する。ちなみに会社の正式名称は「東京地下鉄」で「東京メトロ」は愛称だ。
そんな東京メトロだが、業績面では”買い“なのだろうか? 2025年3月期の業績予想を見ると、増収増益の計画だ。利益は2ケタ増益を予想しており絶好調。会社側の説明では、コロナ禍後の経済再開や、インバウンド需要の回復が続いていることが要因だという。
同業他社の業績を見てみると、増収は同様だが、利益では前期比でのマイナスが散見される。特に当期利益では、京成電鉄(9009)、小田急電鉄(9007)、東武鉄道(9001)の3社が2ケタの大幅減益の計画に。東京メトロの足元の業績はかなり好調といえそうだ(※下図のデータは10月4日時点。東京メトロの株価は公開価格の1200円で計算している。10月下旬時点の株価は1600円を超える水準で推移しており、利回りなども大きく変わっているため、投資する際は最新のデータをチェックしてほしい)。
では、先行きはどうか。ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチの小林大純さんは「運輸事業比率」に注目する。
「東京メトロの運輸事業比率は9割を超えており、ほぼ鉄道事業の1本足打法です。鉄道各社が少子化による旅客数の減少を見込んで、事業の多角化を進めているなかで、これはかなり特殊。9割が鉄道事業ということは、今後多角化を進めるポテンシャルが十分にある。また、他社が懸念している少子化による旅客数の減少は、都民の“足”である東京メトロには当てはまらないのも強みです」(小林さん)
リスクとしては「コロナ禍のように、行動制限で都内の人の動きが止まると影響が大きい」(小林さん)ことが挙げられる。とはいえ、業績の先行きには今のところ大きな問題はない、と考えてよさそうだ。
加えて、東京メトロは配当や株主優待を実施。特に、鉄道会社の定番である乗車券や「メトロの缶詰」のオリジナルグッズの割引クーポン券などがもらえる株主優待には、個人投資家からの人気が集まっている。
最後に、買いのタイミングについては、小林さんは次のようにアドバイスする。
「基本的に鉄道株はディフェンシブ株。グイグイ株価が上昇するものではありませんから、高い水準で推移しているときに手を出すのは要注意。株価が調整するのを待って、PER10倍台前半で買うのがいいでしょう」(小林さん)
ちなみに、2024年10月30日時点の株価は公開価格を472円上回る1672円まで上昇しており、予想PERも18.5倍と高くなっている。いますぐ買うには割高なので、株価が落ち着いて下値不安が少なくなるタイミングを待って投資し、株主優待と高い配当をもらいながら、長期でじっくり持つのがおすすめと言えそうだ。
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【2025年2月1日時点】
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◆SMBC日興証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
23社 52社 |
19社 52社 |
24社 47社 |
10%:1人1票の平等抽選 最大5%:「ステージ別抽選」※1 |
345万 |
【ポイント】 大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「キオクシアホールディングス」や「日本郵政グループ3社」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」も提供。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。 ※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。 |
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◆SBI証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
11社 76社 |
21社 91社 |
13社 89社 |
60%:1単元1票の平等抽選 30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分 10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分 |
1245万 ※ |
【ポイント】 ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2024年は多少数が減ったものの全86社中76社と約88%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる。当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。 ※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。 |
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。 |