株式投資で儲ける方法&注目銘柄を大公開!

急騰した株式市場で、あえて急落した銘柄に注目!2016年に下落率が大きかった銘柄を分析して見えた、2017年に大化けする株・低迷が続く株の見極め方は?

2016年12月25日公開(2022年3月29日更新)
ザイ編集部
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2016年11月以降、日経平均株価は大きく上昇して年初来高値を更新したが、当然ながら上がる株もあれば下がる株もある。現在発売中のダイヤモンド・ザイの総力特集「2017年『株』全予測&儲け方」では、あえて2016年に値下がりした株を分析し、その中から復活しそうな銘柄を研究している。

2016年は個別要因で下がった株を除くと、「医療」「金融」「食品」「サービス」といった内需関連株の下げが目立った。気になるのは、その中でどの銘柄が復活する可能性が高いか。一方で、下落が続きそうな銘柄も気になるところ。ここでは、ダイヤモンド・ザイに掲載された具体的な上がる銘柄、停滞する銘柄の一部を紹介!

がんの免疫薬で話題の「小野薬品工業」が
大型株で下がった株のワーストに

 まず、下のランキングは、2016年1月4日~12月2日の期間の最高値から、12月2日終値とで計算した「下落率」である。

 大型株で下がった株の1位は「小野薬品工業(4528)」。今期は2倍以上の営業増益を見込むなど業績は絶好調だが、高額のがん免疫薬「オプジーボ」が、薬価を大幅に引き下げられるとの懸念から、株価は4月12日の高値5880円から57%も下落した。

 2位の「三菱自動車(7211)」は相次ぐ燃費偽装が、3位の「カシオ計算機(6952)」は通期下方修正が嫌気された形に。

 電力卸の「J-POWER(9513)」は顧客である電力会社の原発再稼働が進まない状況では成長が見込めないとの評価により下落、「東京電力ホールディングス(9501)」は廃炉費用が想定の2倍に膨らむことがマイナス材料になった。

 それ以外の下落率ワースト上位陣は、先の「小野薬品工業」や「参天製薬(4536)」「ペプチドリーム(4587)」といった医薬品や、「セブン銀行(8410)」「イオンフィナンシャルサービス(8570)」の金融が目立つ。

 また、「カルビー(2229)」や「味の素(2802)」「山崎製パン(2212)」の食料品、「エムスリー(2413)」や「カカクコム(2371)」「ALSOK(2331)」のサービス業といった、いわゆる内需系銘柄が多数を占める結果に。1月から9月まで外国人投資家が売っていたのは、まさにこうした銘柄だったのだ。

2017年も内需関連は基本的に「停滞」とプロは予想。
内需関連株は厳しいが、金融株が回復する可能性も

 その後、外国人投資家は日本株を買いに転じるのだが、そこでは内需関連株が買い戻されず、円高が進んで株価が大きく下がっていた輸出関連株が割安と判断されて買われた。 食料品や医薬品は引き続き弱い動きになっている。

 では、今後はどうか? フィスコの田代昌之さんは「内需関連は引き続き厳しい」とみる。  

 「円安が進行しているので、輸出関連株への物色は今後も進むでしょう。ただ、唯一、金融株は日銀の政策が変更されたことで、回復が進む可能性があります」(田代さん)

 マイナス金利が深掘りされず、金利上昇によって金融機関の収益悪化が回避されるとの観測から、「金融株」が息を吹き返してくるということだ。

◆2016年に下がった株の投資判断は?「大型株・下落率上位」編
  株価(12/2) 単元 下落率 年初来安値
(日付)
投資判断 最新の株価
1位  小野薬品工業(東1・4528)
2505.5円 100株 57% 5880円(4月12日) 中立
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【分析コメント医療費高騰のやり玉として「オプシーボ」の薬価引き下げが痛手。業績は下方修正含み。
2位  三菱自動車(東1・7211)
546円 100株 48% 1043円(1月4日) 中立
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【分析コメント日本やアセアン、中東向けの在庫調整が影響して、出荷は伸び悩み。日産とのシナジー効果顕在化はこれから。
3位  カシオ計算機(東1・6952)
1517円 100株 47% 2867円(1月4日)  強気
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【分析コメントGショックなどが好調。円高で業績を下方修正も、足元の円安傾向・構造改革で業績回復期待が高まる。
4位  J-POWER(東1・9513)
2531円 100株 42% 4330円(1月6日)  中立
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【分析コメント顧客である電力会社の経営状態が安定化しないと成長は見込みにくい。鹿島の火力発電は20年に運転へ。
5位  東京電力ホールディングス(東1・9501)
420円 100株 40% 700円(1月6日) 中立
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【分析コメント廃炉費用や損害賠償が当初見通しの倍以上になることが判明。独力での再建は厳しく、政治的な判断次第。
6位 セブン銀行(東1・8410)
327円 100株 38% 531円(1月4日) 強気
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【分析コメント国内は飽和感あるが、2017年夏から米国セブン-イレブンのATM契約で、数十億円の利益貢献へ。
7位 参天製薬(東1・4536)
1350円 100株 35% 2064円(2月3日) 強気
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【分析コメント国内シェア上昇、45%に。円高などで上期は実質8%営業減益も、中国など海外の売上も伸びている。
8位 カルビー(東1・2229)
3455円 100株 34% 5220円(2月2日) 中立
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【分析コメント上期は増収増益だが伸び率低下。過去3年で5倍になった大幅相場の反動で、株価の上値が重い。
9位 イオンフィナンシャルサービス(東1・8570)
1914円 100株 33% 2855円(2月1日) 中立
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【分析コメントIT投資を強化し、デジタル化による業務の効率化および収益力の強化を図る。ミャンマーで投資ローンを始める。
10位 ダイセル(東1・4202)
1227円 1000株 33% 1827円(1月4日) 強気
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【分析コメントたばこフィルター用とは減少、合成樹脂事業は増加が見込まれる。下期は円安効果もあり、業績改善が期待される。

 

 新興市場の下落率は大型株よりもさらにダイナミック!

 一方、新興市場のランキングは以下のとおり。

 下落率1位は、スマホ向けクレーンゲーム「神の手」で一躍話題となった「ブランジスタ(6176)」。思惑先行で急騰した後は、ゲームの内容が伝わる前に大崩れした。

◆2016年に下がった株の投資判断は?「新興市場・下落率上位」編
  株価(12/2) 単元 上方修正率 年初来安値
(日付)
投資判断 最新の株価
1位 ブランジスタ(東M・6176)
1925円 100株 88% 1万8580円(2月12日) 中立
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【分析コメント今期は最終赤字へ。株価は、夏場に「神の手」を材料視した高騰の後、調整が続き、需給改善には時間が必要。
2位 アークン(東M・3927)
648円 100株 85% 4260円(11月9日) 中立
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【分析コメント通信機器メーカー関連事業に依存している割合が大きく、メーカーの進捗の遅れが収益全体を減少させている。
3位 中村超硬(東M・6166)
1127円 100株 82% 6110円(8月18日) 弱気
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【分析コメント中国でウエハ供給過剰が顕在化、上期は8月に下方修正した計画を下ブレ。株価は1000円割れの懸念も。
4位 アクセルマーク(東M・3624)
946円 100株 80% 4710円(2月12日) 中立
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【分析コメント他社IPを活用したゲーム開発など、積極的に投資を行なっている。ヒット作品は多いが、投資負担が響く。
5位 アンジェスMG(東M・4563)
239円 100株 75% 943円(1月29日) 中立
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【分析コメント12月に業績を上方修正したが、依然として赤字は継続。ただ。次世代ワクチンの臨床開発は期待材料となる。

 

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