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「JPX日経インデックス400」の採用銘柄の中から、「理論株価」より50%以上も割安な22銘柄を紹介!知名度が高く「理論株価」より割高な銘柄の特徴は?~全上場3629銘柄の最新の理論株価を分析【2017年春版】(2)~

2017年4月1日公開(2022年3月29日更新)
ザイ編集部
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ダイヤモンド・ザイ誌上で3カ月に1度掲載している上場全3629銘柄の「理論株価」は、割安度が一発でわかると大評判! ダイヤモンド・ザイでは、3月決算企業の第3四半期決算に基づく2017年3月期予想の修正と、本決算を発表した12月決算企業の2017年12月期予想を反映した最新版を掲載している。

今回は、ダイヤモンド・ザイの「理論株価」特集に掲載している、優良企業と目され、国内外からの買いが入りやすいJPX日経インデックス400銘柄の中から、実際の株価と理論株価の乖離が大きい「割安な株」と「割高な株」を紹介する。

業績が優れていて財務面も安心な
「JPX日経インデックス400」の採用銘柄に注目!

 株は割安なときに買って値上がりしたら売るのが基本。ただ、その「割安」の判断が難しい。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの指標で判断することもできるが、過去のデータやライバル企業と比較する必要があり、なかなか面倒だ。そこで役に立つのがダイヤモンド・ザイが3ヵ月に1度掲載している「理論株価」だ。現在の株価が理論株価より安ければ割安、現在の株価が理論株価より高ければ割高と言うぐあいに、実に簡単に割安株を発見することができる。

(※理論株価の説明は、記事の最後に登場!)

 さて、上場全3629銘柄の理論株価を掲載しているダイヤモンド・ザイをご覧になればわかるのだが、ところどころに株式コードが黒地・白抜き文字で表示されている銘柄がある。これは「JPX日経インデックス400」という株価指数の採用銘柄であることを示している。

 「JPX日経インデックス400」とは、東京証券取引所と日本経済新聞社が共同で開発し、2014年1月6日から公表されている株価指数だ。東証1部、2部、マザーズ、ジャスダックの全銘柄を、時価総額や、ROE(株主資本利益率)、営業利益などの業績、さらには財務面での基準を明示して銘柄を選定している。

 業績や財務面を重視している点が、業績とは無関係に常に東証1部の全銘柄を対象として算出しているTOPIXや、主に市場流動性(売買のしやすさ)や業種のバランスに配慮して銘柄を入れ替えている日経平均株価とは大きく異なる。

 投資対象として魅力が高く、好業績かつ安心財務の優良株で構成されているJPX日経インデックス400の採用銘柄がすぐわかるように、ダイヤモンド・ザイでは前述のような掲載の工夫を凝らしているというわけだ。

理論株価に対して実際の株価が
50%以上割安なJPX400銘柄は22銘柄もあった!

 では、このJPX日経インデックス400銘柄の理論株価はどうなっているだろうか? ダイヤモンド・ザイの最新理論株価と実際の株価(2017年3月3日終値)とを比べてみたところ、理論株価が実際の株価よりも50%以上高い、つまり50%以上割安なJPX日経インデックス400採用銘柄は22銘柄あることがわかった。

 割安度トップは、「いちご(2337)」。オフィス型やホテル型等のJリートを運営したり、既存の不動産に耐震補強などを施して高付加価値化して売却するなどの事業を展開している。ROEは20%以上を誇る。

 以下、北海道銀行と北陸銀行を傘下におさめる「ほくほくフィナンシャルグループ(8377)」、北海道の第2地銀である「北洋銀行(8524)」、メガバンクの「三井住友フィナンシャルグループ(8316)」「ヤフー(4689)」と続く。業種別では、メガバンク3行など金融業が12銘柄とダントツに多い。

 次に多いのは不動産業で、「いちご」や、マンション分譲が主力だが「いちご」と同じく太陽光発電にも進出した「タカラレーベン(8897)」、市川海老蔵さんのCMが話題になった戸建て分譲の「飯田グループホールディングス(3291)」、主に関西や東海でマンションを販売する「プレサンスコーポレーション(3254)」、そして大手の「野村不動産ホールディングス(3231)」の5銘柄が入っている。金融と不動産という、比較的地味な業界に割安株が多いことがわかる。

◆JPX日経インデックス400採用銘柄で50%以上割安な22銘柄
  会社名 株価 理論株価 割安度 最新の株価
1位  いちご(東1・2337) 355円 1542円 77%
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2位  ほくほくFG(東1・8377) 1955円 5354円 63%
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3位  北洋銀行(東1・8524) 473円 1186円  60%
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4位  三井住友FG(東1・8316) 4453円 1万977円  59%
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5位  ヤフー(東1・4689) 530円 1284円  59%
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6位  みずほFG(東1・8411) 212.6円 506円  58%
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7位  兼松(東1・8020) 196円 463円  58%
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8位  タカラレーベン(東1・8897) 587円 1369円 57%
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9位  ふくおかFG(東1・8354) 522円 1188円 56%
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10位  三井住友トラストHD(東1・8309) 4134円 9245円 55%
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11位  八十二銀行(東1・8359) 710円 1584円 55%
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12位  芙蓉総合リース(東1・8424) 5410円 1万1873円 54%
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13位  飯田GHD(東1・3291) 1846円 3980円 53%
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14位  九州FG(東1・7180) 773円 1655円 53%
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15位  山口FG(東1・8418) 1293円 2767円 53%
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16位  双日(東1・2768) 293円 622円 53%
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17位  群馬銀行(東1・8334) 657円 1377円 52%
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18位  国際石油開発帝石(東1・1605) 1095円 2282円 52%
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19位  三菱UFJFG(東1・8306) 758.5円 1561円 51%
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20位  小野薬品工業(東1・4528) 2501円 5139円 51%
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21位  プレサンスコーポレーション(東1・3254) 1392円 2834円 51%
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22位  野村不動産HD(東1・3231) 1899円 3819円 50%
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※株価は3/3時点。

理論株価に対して実際の株価が
割高なJPX日経インデックス400銘柄は?

 逆に、割高なJPX日経インデックス400採用銘柄はどうか? 理論株価に対して実際の株価が100%以上と、割高なJPX日経インデックス400銘柄は21銘柄ある。

 最も割高なのは、医療従事者専用サイト「m3.com」や「MR君」などを運営し、医療関係者の転職支援も展開する「エムスリー(2413)」。以下、育児用品で国内トップで中国など海外にも積極展開している「ピジョン(7956)」、主に狭心症や心筋梗塞の治療に用いられる極細ステンレスワイヤーロープを製造する「朝日インテック(7747)」、建築用資材のネット通販を行なう「MonotaRO(3064)」、ユニクロなどを展開する「ファーストリテイリング(9983)」と続く。

 割安株に比べると、業種のばらつきは大きく、知名度が高く、話題になりやすい銘柄が多いことがわかる。ただ、人気が高いぶん、株価的にはすでに割高になっているので、要注意だ。

◆JPX日経インデックス400採用銘柄で100%以上割高な21銘柄
  会社名 株価(3/3) 理論株価 割安度 最新の株価
1位  エムスリー(東1・2413) 2879円 803円 258%
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2位  ピジョン(東1・7956) 3325円 949円 250%
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3位  朝日インテック(東2・7747) 4515円 1400円  223%
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4位  MonotaRO(東1・3064) 3280円 1221円  169%
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5位  ファーストリテイリング(東1・9983) 3万7270円 1万4185円  163%
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6位  カルビー(東1・2229) 3985円 1539円  159%
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7位  シスメックス(東1・6869) 6710円 2613円  157%
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8位  ファナック(東1・6954) 2万2440円 9117円 146%
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9位  ユニ・チャーム(東1・8113) 2594.5円 1082円 140%
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10位  トプコン(7732) 1996円 833円 140%
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11位  ヤクルト本社(2267) 6150円 2643円 133%
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12位  シーズHD(4924) 3340円 1445円 131%
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13位  シマノ(7309) 1万7030円 7398円 130%
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14位  キッコーマン(2801) 3435円 1504円 128%
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15位  スタートトゥデイ(3092) 2409円 1061円 127%
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16位  セリア(2782) 8720円 4095円 113%
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17位  サンリオ(8136) 2237円 1052円 113%
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18位  明治HD(2269) 9040円 4276円 111%
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19位  エーザイ(4523) 6388円 3060円 109%
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20位  ミスミグループ本社(9962) 1991円 965円 106%
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21位  コーセー(4922) 1万170円 4973円 104%
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※株価は3/3時点。セリアは3月末に1対2の株式分割を実施。

理論株価の算出方法は?

 最後になったが、理論株価の算出方法を紹介しよう。理論株価はその株の成長価値(予想1株益に将来の想定成長率を掛けて算出)と利益価値(予想1株益に将来利益の織り込み年数を掛けて算出)、そして資産価値(直近の1株純資産)を合計したもの。つまり、業績と財務のデータから算出している。

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