インド株ファンドが年初来21%も上昇!
これはバブルか? 実力か?
最近、インド株が絶好調です。インドに投資する代表的なETFであるウィズダムツリー・インド株収益ファンド(ティッカーシンボル:EPI)は年初来21%の上昇率となっています。
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これは、バブルなのでしょうか?
私の考えでは、現在のインド株の人気は、しっかりとした経済の基礎的要件(ファンダメンタルズ)に裏打ちされた、実力相応の評価だと思います。
インド人民党が25年ぶりに下院で過半数に、
経済構造改革で変わろうとするインド
2014年の選挙で、インド人民党(BJP)が実に25年ぶりに下院で52%の議席を獲得しました。BJPのナレンドラ・モディ首相は、経済の構造改革にたいへん情熱を燃やしています。
インドの社会は、伝統や因習を重んずるので、新しいことをやろうとすると、各方面からしつこい抵抗に遭います。したがって改革は一朝一夕にできるものではありません。
しかしモディ首相は、根気よく、長期計画で、ゆっくり、しかし着実にインドを変えて行こうと試みています。
その成果はインドの経済統計に、すでに表れ始めています。
GDPは2014年以降、7%以上に!
中国の成長率をも上回るインドの実態
下はインドのGDPの伸び率(対前年比)です。
2014年以降、7%以上の成長を続けています。これは中国の成長率を上回っています。しかも1年だけ「まぐれ」で中国に勝ったというのではなくて、毎年、コンスタントに中国のGDPを上回りはじめているのです!
インドは、かつて慢性的なインフレ体質に苦しんでいました。しかしインド中銀はインフレ・ターゲットの導入をするなどしてインフレの鎮静化に成功しています。実際、2013年までは消費者物価指数の伸び率(対前年比)が9%を超えていたにもかかわらず、2014年以降は6%未満に落ちついています。
また、2014年以降の消費者物価の沈静化を詳しく読み解いていくと、インドは石油を輸入している関係から「原油安」が大きく影響しているのも確かです。
歴史的にインド政府は貧困層を支援するため、石油関連製品に補助金を出してきました。そのことは原油価格が高騰すると、とたんに政府の財政が悪化することを意味しました。そこでインド政府は、時間をかけながら、この補助金をだんだん少なくしていくことを試みています。
さらに、公的支出の使いみちを精査することで、賢いおカネの使い方がされるようになりました。そのほか、憲法改正により商品・サービス税(GST)を導入しました。
このようにインドは責任ある政府予算の策定に本気を出しています。それを反映して、このところ同国の構造的財政収支は改善基調にあります。
経常赤字幅もずいぶん圧縮されました。
2016年末の時点でのインドの外貨準備は3600億ドルで、これは同国の輸入の約8カ月分にあたり、じゅうぶんな余裕があると言えます。
こうした一連の進歩は、これまで外的ショックにたいへん脆かったインド経済を、逞しく、打たれ強いものに変えました。
高額紙幣の廃止も成功させたモディ首相、
2019年の総選挙でも勝利できるか?
モディ首相は去年11月に高額紙幣を突然廃止しました。これは脱税や不正蓄財の摘発、さらに政治献金抑制を狙ったものです。
この措置が発表された直後は経済の混乱、とりわけ個人消費への影響が懸念されたのですが、いまではすっかり平常に戻っており、この荒治療は成功したと言えます。
インドはアメリカや欧州から遠いため、貿易を通じた、それらの国々の経済とのつながりは弱い国です。インド経済の成長は、内需に左右されやすいです。
今後の課題としては、BJPは下院では過半数を占めているものの、上院では過半数に満たないため、モディ首相が目指している政治改革のアジェンダを前進させることが難しいということです。
そんななか、3月11日にヒマラヤの麓(ふもと)にあるウッタル・プラデシュ州などで地方選挙が執り行われ、BJPが圧勝しました。これは有権者がモディ首相の采配を熱烈に支持していることを示唆しており、2019年の総選挙に向けて明るい材料と言えます。
【今週のまとめ】
モディ首相の経済運営は軒並み好調、
投資家からの評価が高まるインドに注目!
インド経済はモディ首相の正しい経済運営が功を奏して、良い方向へ向かっています。投資家はそんなインドを素直に評価しはじめています。インドに投資する方法としてはウィズダムツリー・インド株収益ファンド(ティッカーシンボル:EPI)が最も適していると思います。
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