IPO株の銘柄分析&予想

「マツオカコーポレーション」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のアパレルOEM企業との比較や予想まで解説![2017年12月26日 情報更新]

2017年11月9日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 マツオカコーポレーション
市場・コード/業種 東証一部・3611/繊維製品
上場日 12月13日
申込期間(BB期間) 11月27日~12月1日
おすすめ証券会社 SBI証券岩井コスモ証券SMBC日興証券カブドットコム証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 3800円(+46.15%)
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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

マツオカコーポレーションのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 11月24日
ブックビルディング(抽選申込)期間 11月27日~12月1日
公開価格決定 12月4日
購入申込期間 12月5日~12月8日
払込日 12月12日
上場日 12月13日

マツオカコーポレーションのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2017年11月27日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SBI証券
[最短翌日に取引可能]
2.6
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岩井コスモ証券
[最短3日で取引可能]
0.9%
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SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
0.9%
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カブドットコム証券
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野村證券(主幹事証券) 87.0  
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 2.6  
みずほ証券 1.7  
いちよし証券 0.9  
エイチ・エス証券 0.9%  
エース証券 0.9%  
東洋証券 0.9%  
ひろぎん証券 0.9%  

マツオカコーポレーションのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 2420
仮条件
[予想PER(※2)
2420~2600円
9.1倍~9.7倍]
公募価格 2600円
初値 3800円
初値騰落率 +46.15%
予想トレーディングレンジ(※3) 2300円~4000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社4社の予想PER(2017年11月21日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【4社平均】 16.0倍
東レ<3402> 18.1倍(連)
サカイオーベ<3408> 8.6倍(連)
セーレン<3569> 17.9倍(連)
三共生興<8018> 19.5倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社4社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

マツオカコーポレーションの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 962万5000株(予定)
公開株式数 公募119万5000株  売出45万株
(オーバーアロットメントによる売出24万6700株)
想定公開規模(※1) 45.8億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

マツオカコーポレーションはユニクロ向け等のOEM製造を展開

「マツオカコーポレーション」の公式サイトより

 アパレル品のOEM製造を行う。アパレルメーカー、商社及び量販店からの発注を受け、相手先(委託者)のブランドで衣料品を製造する。前期における生産国別の販売実績は中国が全体の73.4%、バングラデシュが同19.3%。また、売上の22.4%が東レインターナショナル向け、17.2%がユニクロ向けなどとなっている。

 公開価格次第ではあるが、市場区分が東証1部となれば公開規模はさほど大きくなく、パッシブファンド等の資金流入が期待される。バリュエーション水準には割安感があり、ユニクロ成長の影の立役者としても注目を集めやすい。

 公開規模については50億円弱となる見込み。12/13は同社やSG HD<9143>など4社が同時上場するため、非常に厳しい需給環境となることが想定される。このため、初値高騰とまではいかないだろう。

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マツオカコーポレーションの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2014/3 23,293
(―)
2,404
(―)
2,141
(―)
2015/3 27,189
(16.7%)
2,849
(18.5%)
1,772
(-17.2%)
2016/3 32,908
(21.0%)
3,205
(12.5%)
1,851
(4.5%)
2017/3 31,440
(-4.5%)
3,061
(-4.5%)
1,320
(-28.7%)
2018/3予
(―)

(―)

(―)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2016/3 56,973
(―)
4,226
(―)
3,002
(―)
2017/3 51,758
(-9.2%)
4,070
(-3.7%)
2,554
(-14.9%)
2018/3予 56,776
(9.7%)
3,856
(-5.3%)
2,568
(0.5%)
2017/9 2Q 27,738
(―)
2,647
(―)
1,623
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円 連結:266.81円/40.00円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

マツオカコーポレーションの業績コメント

 2018年3月期の業績は、売上高が前期比9.7%増の567.7億円、経常利益が同5.3%減の38.5億円と増収経常減益の見通しとなっている。

 足元では、同社の主要な取引先であるアパレル業界においては、個人消費が増加傾向にあり販売に明るい兆しが見られるものの、所得に対する不透明感から消費者の低価格志向も根強いものになっている。ファストファッションブランドや百貨店衣料品分野においても業界各企業の損益の好調不調の波が鮮明であり、全般としては厳しい環境が続いている。

 このような状況のなか、同社グループでは新規顧客への営業活動を進め、既存顧客への受注拡大に努めた結果、特定の大手SPA向けの販売が比較的順調に推移し、欧州系スポーツ用品SPA向けの売上も堅調さを持続した。また、その他国内販売も市場が縮小傾向にあるなか、堅調に推移した。

 なお、通期計画に対する第2四半期末時点における進捗率は、売上高277.3億円で48.8%、経常利益26.4億円で68.6%となっている。

マツオカコーポレーションの詳細情報

■基本情報
所在地 広島県福山市宝町4番14号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 松岡 典之(昭和32年1月24日生)
設立 昭和47年6月23日
資本金 1億7250万円(平成29年11月9日現在)
従業員数 新規上場会社94人 連結会社1万607人(平成29年9月30日現在)
事業内容 アパレル品のOEM製造
■売上高構成比率(2017/3期 実績)
品目 金額 比率
中国 38,006 百万円 73.4%
バングラデシュ 10,009 百万円 19.3%
ミャンマー 2,735 百万円 5.3%
ベトナム 984 百万円 1.9%
その他 21 百万円 0.1%
合計 51,758 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 松岡 典之 167万株 17.35%
2 合同会社マツオカカンパニー 142万5000株 14.81%
3 株式会社広島銀行 42万株 4.36%
4 野村證券株式会社 40万株 4.16%
5 みずほ成長支援投資事業有限責任組合 32万5000株 3.38
6 合同会社パインヒルコーポレーション 30万株 3.12%
7 マツオカコーポレーション従業員持株会 29万7500株 3.09%
8 株式会社ファーストリテイリング 28万6500株 2.98%
9 三菱UFJキャピタル株式会社 27万5000株 2.86%
10 アジアゲートウェイ1号投資事業有限責任組合 25万株 2.60%
10 日本生命保険相互会社 25万株 2.60%
10 神原汽船株式会社 25万株 2.60%
10 倉敷紡績株式会社 25万株 2.60%
合計   639万9000株 66.48%
■その他情報
手取金の使途 子会社での設備投資に必要な金額を、その都度、子会社への投融資資金として充当する予定
関係会社 茉織華実業(集団)有限公司 (連結子会社) アパレルOEM事業
上海茉織華服飾有限公司 (連結子会社) アパレルOEM事業
浙江茉織華貿易有限公司 (連結子会社) アパレルOEM事業
他、連結子会社19社・持分法適用関連会社5社
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 -年-月-日
割当先
発行価格
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マツオカコーポレーションの銘柄紹介

 同社グループは、株式会社マツオカコーポレーション(同社)、連結子会社24社のほか、非連結子会社1社、持分法適用関連会社5社、持分法非適用関連会社4社で構成されており、アパレル製品の企画、製造及び物流等を主な内容とした事業活動を行っている。

(1)アパレルOEM事業の特徴

 アパレルOEM(Original Equipment Manufacturer)とは、アパレルメーカー、商社及び量販店からの発注を受け、相手先(委託者)のブランドで衣料品を製造する事業形態のことを言う。

 アパレル産業は、基本的には工程ごとに分業されている。主にアパレルメーカーが企画及びデザイン、繊維・生地メーカーが繊維製造、アパレルOEMメーカーが完成衣料品製造、アパレル専門小売店が小売りを担っている。

 衣料品の製造とは、アパレルメーカーのデザイン及びパターン設計に従って裁断及び縫製を施すことを指す。物流などの流通機能は、発注から物流までを取り纏める繊維商社の他、大手アパレルメーカー及び小売店が自社独自の物流システムで行う場合もある。

 近年はアパレル産業におけるバリューチェーン(顧客に価値が届けられるまでに企業間で付加される価値のつながり)の統合が目立っており、株式会社ファーストリテイリング(主要ブランド:ユニクロ、本社所在地:日本)、Inditex(主要ブランド:ZARA、本社所在地:スペイン)、H&M Hennes & Mauritz AB(主要ブランド:H&M、本社所在地:スウェーデン)及びGap Inc.(主要ブランド:GAP、本社所在地:アメリカ)等企画及びデザインを手掛けるSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel:製造小売業)が台頭している。

 しかし、これらの企業も一部を除き縫製等の製造工程はアパレルOEMメーカーに委託する構造にあり、アパレル産業において同社グループのようなアパレルOEMを担う企業の役割は拡大している。

(2)同社グループとSPAの関連性

 同社グループが属するアパレル業界においては、商品企画から製造販売まで一貫して自社で行うSPAが主流となってきており、SPAの成功要因は主に「開発力」、「仕入力」、「販売力」及び「ブランド力」の四点と考えられている。

 同社グループは、このうち、SPA企業における「開発力」及び「仕入力」に関係している。「開発力」において、SPA企業は消費者ニーズを素早く反映した競争力のある商品企画を求めており、同社グループは生地開発力及びデザイン開発力によりSPA企業の「開発力」に貢献している。

 「仕入力」について、SPA企業自らが自社工場を有している場合は少なく、外部委託にて生産を行っているため、生産企業との協調体制が必要となっている。同社グループは、中国、ミャンマー、バングラデシュ及びベトナムと複数の海外生産拠点を確立することによりSPA企業との協調体制を構築し、大量受注の獲得を実現している。

マツオカコーポレーションの投資のポイント

 市場区分が東証1部となるか、2部となるかは公開価格の設定次第という面があり、東証1部上場基準である時価総額250億円を満たすためには公開価格を2600円以上とする必要がある。機関投資家の評価によって想定発行価格2420円をベースに仮条件が決められるが、上限を2600円まで引き上げる可能性があり、東証1部直接上場となることも想定される。

 東証1部上場案件として見れば公開規模はさほど大きくなく、パッシブファンド等の資金流入への期待が株価の押し上げ要因となるだろう。ユニクロ向けのヒートテック等の生産をバングラデシュで行っており、ユニクロ成長の影の立役者としても注目を集めやすい。しかし、12/13は4社同時上場となるため、資金分散の影響を考慮すると初値高騰とまではいかないだろう。

 同社グループが営む「アパレルOEM(Original Equipment Manufacturer)」とは、アパレルメーカー、商社及び量販店からの発注を受け、相手先(委託者)のブランドで衣料品を製造する事業形態のことを言う。近年はアパレル産業においてファーストリテイリング<9983>のような「SPA(Speciality store retailer of Private label Apparel:製造小売業)」が台頭しているが、これらの企業も一部を除き縫製等の製造工程をアパレルOEMメーカーに委託する構造にあり、同社グループの役割も拡大している。

 前期における生産国別の販売実績は中国が全体の73.4%、バングラデシュが同19.3%。また、売上の22.4%が東レインターナショナル向け、17.2%がユニクロ向け、16.5%がToray Industries (H.K.) Ltd.向けとなっている。

 業績面について、2018年3月期は売上高が前期比9.7%増の567.7億円、経常利益が同5.3%減の38.5億円と増収経常減益の見通しとなっている。特定の大手SPA向けや欧州系スポーツウェアSPA向けの販売が堅調に推移するが、売上原価が同11.4%、販管費が同14.8%増加して利益を圧迫する見込み。

 想定仮条件水準の今期予想PERは9倍前後であり、類似企業のなかでは比較的割安感のある水準となっている。期末配当は1株当たり40.0円を予定している。

 公開規模については50億円弱となる見込み。ベンチャーキャピタルとみられる株主の保有株が上場時の売出しに係る放出株控除後で計65万5000株(上場時発行済株数の6.8%)あり、そのロックアップは上場日後90日経過または公開価格の1.5倍以上で解除される。将来的な需給面の警戒材料となる可能性はあるだろう。

 また、前述のとおり12/13は同社を含め4社が同時上場する。このなかには公開規模1000億円超の大型案件となる見込みのSG HD<9143>も含まれ、他社にとっては非常に厳しい需給環境となることが想定される。初値の大幅な伸びは期待しづらいだろう。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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SMBC日興証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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