闇株新聞[2018年]

あのフェイスブックとアマゾンという世界的勝ち組企業に迫りつつある「不吉な兆候」闇株新聞が察知する「世界時価総額上位企業の変調」

2018年4月6日公開(2022年3月29日更新)
闇株新聞編集部
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
闇株新聞プレミアムメールマガジン 20日間無料!

世界の株式市場を牽引してきた時価総額上位企業に、変調の兆しが見えます。なかでもアマゾン(世界時価総額4位)とフェイスブック(同8位)は不吉な悪材料に見舞われ、直近でも時価総額が8兆円ずつ目減りしています。「超勝ち組企業」であるはずの2社にいったい何が起こっているのか!? 刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』が解説します。

あのフェイスブックとアマゾンという世界的勝ち組企業に迫りつつある「不吉な兆候」|闇株新聞が察知する「世界時価総額上位企業の変調」

被害者面して無傷では済まされない
フェイスブックの個人情報流出事件

 フェイスブックの利用者は世界に21億人もいると言われますが、日々タレ流される個人データ/行動データがどのように利用され、収益化されているかについてはほんど明らかにされていません。

 個人データ/行動データの利用(流用)について、フェイスブックは「利用者の了解を得ている」と言っています。どこかで押した「同意する」のボタンのことですが、多くの利用者が漠然とした不安を持っていたところだと思います。

 そうした中、英データ管理会社「ケンブリッジ・アナリティカ」によるフェイスブック利用者情報の不正取得疑惑が報じられました。

【ケンブリッジ・アナリティカによるフェイスブック利用者情報の不正取得疑惑とは】
2016年11月の米国大統領選挙でトランプ陣のデータ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ」が、フェイスブックから利用者5000万人分の個人情報を不正に取得。利用者の行動パターンに基づき細分化された方法でヒラリー・クリントンの印象操作をしてトランプを当選させたと一部マスコミが報じた。

 フェイスブックは「ケンブリッジ・アナリティカの関連会社と契約関係にあったアレクサンドル・コーガン博士に、研究目的としてただ同然で提供したデータが不正利用された。まさか大統領選に利用されるなどとは夢にも思っていなかった」と釈明しました。

 あくまで被害者としての立場をアピールしたわけですが世論の批判は収まらず、ついにはザッカーバーグCEOが「軽率だった」と謝罪しました。とはいえ、被害者としての立場を覆したわけではありませんし、普段から利用者の行動データをどのように利用して収益に結びつけているかについても説明はありませんでした。

 となれば、今後はフェイスブックの最大の収益源(つまり個人情報・行動データ)の利用規制/監視が強化されることになるはずです。またザッカーバーグは公聴会にも呼び出されるはずで、受け答え次第ではさらに問題は拡大するかもしれません。

 株価は当然下落しており、事件が報道されてから時価総額は759億ドル(約8兆円)も目減りしました。収益は絶好調なのでPERは26倍程度ですが、実物資産は140億ドルほどしかありません。

 これから世論がどう向かうかはわかりませんが、大統領選挙の結果に大きな影響を与えたことは明白で、事件はこのまま収束に向かうこともフェイスブックが無傷で済むこともないでしょう。

業績は好調、ビジネスにも問題はないが…
アマゾンは選挙対策の「標的」にされる!?

 最近瞬間的にアルファベット(グーグル)を抜いて時価総額が世界第2位となったアマゾンにも、問題が降りかかろうとしています。

 ビジネスや業績には何の問題もなく、潤沢なキャッシュフローを惜しげもなく設備投資や値下げに使う経営方針は顧客にも株式市場にも評価されています。本来なら全く問題がありません。

 それでは何が問題なのか!? トランプ大統領は2016年の大統領選では、勢いを失っている米国の伝統的企業の売り上げと利益を、対米貿易黒字国から取り戻すと公約して勝利しています。来る中間選挙と2020年の大統領選挙では米国の伝統的小売企業の売り上げと利益を「税金もロクに支払っていない」アマゾンなどEC企業から取り戻すと公約するはずです。

 アマゾンに限らず国際展開しているEC企業は、売り上げや収益の捕捉が難しく、結果的に大変に低い税率になっていると批判されています。トランプ政権はEC大手企業に対しては利益ではなく売り上げそのものに課税することを考えているようです。

 また何かとトランプ政権に批判的なワシントン・ポストのオーナーが、アマゾンの創業者にしてCEOであるジェフ・ベソスであることも影響していないとは言えません。

 アマゾンの株価は3月12日に1598ドルの高値を付けていますが、先週末は1447ドルに下落。時価総額にして約8兆円下落しています。もともとアマゾンのPERは300倍をこえており、株式市場が冷静になると「とんでもなく高すぎる」評価となり、さらに急落する恐れもあります。

闇株新聞プレミアムメールマガジン 20日間無料!

世界の時価総額ランキングでアマゾンは4位、フェイスブックは8位に入っています(3月31日現在)。ここまで世界の株式市場を牽引してきた時価総額上位銘柄が低迷を始めると、相場のエネルギーは大きく損なわれてしまいます。刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』では今後も市場の雰囲気を注意深く見守っていきます。

闇株新聞PREMIUM

闇株新聞PREMIUM
【発行周期】 毎週月曜日・ほか随時  【価格】 2,552円/月(税込)
闇株新聞PREMIUM 闇株新聞
週刊「闇株新聞」よりもさらに濃密な見解を毎週月曜日にお届けします。ニュースでは教えてくれない世界経済の見解、世間を騒がせている事件の裏側など闇株新聞にしか書けないネタが満載。
お試しはコチラ

 

DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

●DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)とは?

金融・経済・ビジネス・投資に役立つタイムリーかつ有益な情報からブログに書けないディープな話まで、多彩な執筆陣がお届けする有料メールマガジンサービス。
初めての方は、購読後20日間無料! 


世の中の仕組みと人生のデザイン
【発行周期】 隔週木曜日  【価格】 864円/月(税込)
世の中の仕組みと人生のデザイン 橘 玲
金融、資産運用などに詳しい作家・橘玲氏が金融市場を含めた「世の中の仕組み」の中で、いかに楽しく(賢く)生きるか(人生のデザイン)をメルマガで伝えます。
お試しはコチラ

堀江 貴文のブログでは言えない話
【発行周期】 毎週月曜日、水曜、ほか随時  【価格】 864円/月(税込)
堀江 貴文のブログでは言えない話 堀江 貴文
巷ではホリエモンなんて呼ばれています。無料の媒体では書けない、とっておきの情報を書いていこうと思っています。メルマガ内公開で質問にも答えます。
お試しはコチラ

 


今日の注目株&相場見通し!!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

最強株主優待
人気投信をズバ斬り!
最新iDeCo入門

4月号2月20日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[最強株主優待/投信格付]
◎巻頭特集
人気20銘柄の売買診断も!
最新決算でわかった2025年の大本命株28

●トランプ追い風株
●来期も好業績株
●好調の中小型株株
●配当を増額修正した株

◎第1特集
優待の達人25人が選んだ!
合計利回り30%超も!
最強株主優待ベスト150

桐谷さんの愛してやまない推し優待株
「優待+配当利回り」「最低投資額」2大ランキング
●多種多様なお店が並ぶ!外食
●押しグルメを探そう!食品
●家計の救世主!日用品
●いろんな買物に使える!百貨店・家電量販店
●化粧品や洋服でキレイに!美容・アパレル
●心躍る体験を!エンタメ・レジャー
●欲しいものが選べる!カタログ
●自由度が高い!金券・ポイント
●優待新設・廃止の最新ニュース
●優待弁護士が指南!優待株の失敗しない選び方
●女性優待ブロガー3人の座談会

◎第2特集
★★★の数を見るだけでOK!
人気投信をズバ斬り!
2年目NISAで買うべきは?
投信格付242【2025年春版】

2年目NISAの投信の選び方!
●コストの引下げアリ!インデックス型
●市場環境の変化が影響!アクティブ型
●株式比率の高い投信が好調!バランス型
●最高利回りは36%超!毎月分配型100

◎第3特集
手数料比較はもう古い!
大手ネット証券7社を徹底比較!
NISAで最強の証券会社セレクトガイド

基本サービスの充実度
ポイントのオトク度
●資産管理のしやすさ

【別冊付録】
今スグ始める?やめとくべき?
改正ポイントがわかる!最新iDeCo入門

iDeCoの何がスゴイ?
●受取のルールをマスター
●運用商品は何がオススメ?
●出口戦略こそ考えどころ
●手数料と買える投信で金融機関を選べ!


◎連載も充実!

◆目指せ!お金名人
◆おカネの本音!VOL.32
◆株入門マンガ恋する株式相場!
◆マンガどこから来てどこへ行くのか日本国


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報