「高配当株」投資は、なぜ会社員にこそおすすめなのか? 給料だけでなく、株の「配当金」も受け取って、資産を長期で増やそう!
発売中のダイヤモンド・ザイ9月号の巻頭特集は「高配当株 超入門」! 株価が比較的安定しているから株初心者にもおすすめな「高配当株」について、投資の基礎知識から今"買い"のベスト71銘柄まで、詳しく紹介している。
今回はその中から、「高配当株がおすすすめの理由」を抜粋して紹介。企業利益は従業員と株主に還元されるものだが、近年は株主重視の企業が増加している。会社員は給料だけじゃなく、株主としても企業の利益を受け取ろう!
給料は横ばいの中、配当額は増え続けている!
日経平均株価は、最高値を記録した1989年の翌年末に1万円以上も下落。バブル崩壊が始まった。
下図の折れ線グラフは過去27年間の1人あたりの生涯賃金の推移だ。バブル崩壊が始まった1990年から1997年までは上昇を続けていたが、それをピークに下落の一途を辿り、ここ数年は2億円近辺で横ばいだ。
では、この間ずっと企業の業績が悪かったのかといえば、そうではない。徐々にではあるが、日本企業の業績は立ち直ってきた。それにもかかわらず、従業員の給料は増えてこなかったのだ。
動きのない生涯賃金とは対照的に、バブル崩壊後から年々増えているお金がある。それは、企業が株主に出す「配当金」だ。東証1部上場企業の1社あたりの配当額は、2009年をピークに一旦落ち込んだもののV字回復し、今年ついに60億円を超えた。1990年の1社あたりの配当額の約4.8倍にあたる。
配当が増えてきた背景には、日本企業が従業員重視から株主重視の時代へと移ってきたことがある。変化を後押ししたのは、「株の持ち合い解消」と、それによる「物言う株主の登場」だ。
関連企業同士の株の持ち合いは、経営の安定という点で景気が好調なときは歓迎されていたが、バブル崩壊後は金融機関と企業の弱体化から、維持していくことが難しくなった。株を持ち合うよりも、資金を効率的に使って、落ち込んだ会社の利益を伸ばしていく重要性が注目され始めた、というわけだ。
これと同時に、物言う株主が登場した。日本株を買った外国人投資家が、日本の企業が利益を生まない状態で現金や不動産を持っていることに気づき、株主への還元を求め始めたのだ。
企業の利益は「会社の成長」や「株主還元」のために使うことが強く求められるようになり、企業は配当を増やすという方法で、株主還元を強化し始めたのだ。
企業の利益が株主に流れる傾向が強まっている今、会社員こそ高配当株への投資で収入アップを目指そう!
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今回は、発売中のダイヤモンド・ザイ9月号の巻頭特集「高配当株 超入門」から「高配当株がおすすめの理由」を抜粋して紹介した。同特集ではこのほか、「買っていい高配当株の利回りランキング71」や「買ってはダメな高配当株の6つの特徴」「いま買いの高配当株ベスト58」、そして株初心者に向けた「配当株投資のキホン!」も掲載しているので、ぜひ活用してほしい。
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