中国株の注目テーマは「IT」や「イノベーション」以外にも! 3つのキーワードで抽出した注目の3銘柄を紹介!
発売中のダイヤモンド・ザイ10月号では、特集「今こそ中国株が狙い目だ!」を掲載。中国株に精通するプロに、中国株市場の現状分析や今後の展望、注目の大型株の分析、狙い目の銘柄などを聞いている。
今回は、特集内から「買いの中国株を見つける 3つのキーワードで銘柄選別」をピックアップ。今の中国がわかるキーワードの解説とともに、関連銘柄をそれぞれ1つずつ紹介するので、投資の参考にしてみてほしい。
【注目株を見つけるキーワード(1)=生活のレベルアップ】
スタイリッシュなキッチンを手掛ける「杭州老板電器」に注目!
現在の中国経済を牽引しているのは、ITやイノベーションに関連する企業だが、それ以外にも成長が期待できる企業はたくさんある。ここでは、そんな注目企業を見つけるためのキーワードを3つと、それぞれの関連銘柄を紹介していこう。
最初のキーワードは、所得の増えた中国の人々が次に求める「生活のレベルアップ」。
6%を超えるGDPの成長に伴い、中国では都市部を中心として、国民の所得が向上。高級品やブランドはもちろんだが、子どもの教育や飲食、さまざまな消費(エステやジムなども含む)、あるいは葬儀に至るまで、豊かになった人々による、質の高い商品へのニーズが急増している。人口が多い中国の場合、それに伴う内需の効果は絶大だ。
そんな「生活のレベルアップ」関連の注目株が、「杭州老板電器(ハンジョウ・ローバン・アプライアンセズ、002508)」。
「杭州老板電器」は、レンジフード、オーブン、レンジ、食器洗い機などを手がける企業。中国ではライフスタイルを重視し、キッチンまわりにお金をかける家庭が増えている。「杭州老板電器」は、安全性と性能、高いデザイン性を兼ね備えたキッチンに定評があり、業績は拡大中だ。
【注目株を見つけるキーワード(2)=健康中国】
人型インシュリンに強い「通化東宝薬業」が狙い目!
次のキーワードは、中国の国策でもある「健康中国」。
世界最大の人口を抱える中国のヘルスケア産業は拡大を続け、すでに医薬品は5兆円と、世界第2位の市場規模を持つ。今後は政府も、国家戦略として医療・医薬・福祉の発展を奨励する構えだ。これから急激に進む高齢化も、ヘルスケア産業には追い風となるだろう。
そこで注目したいのが、「ヒト型インスリン」のトップ企業である「通化東宝薬業(トンファ・ドンバオ・バーマスーティカル、600867)」だ。
「通化東宝薬業」は、高い競争力を持つ主力のヒト型インスリンが慢性糖尿病患者向けに販路を拡大、好業績が続いている。中国の糖尿病患者の数は全世界の27.3%を占め、発病率は10.9%と高いことから、市場は非常に大きい。
【注目株を見つけるキーワード(3)=グレーター・ベイ・エリア】
カジノやホテルを運営する「銀河娯楽集団」が業績を伸ばす!
3つ目のキーワードは、「グレーター・ベイ・エリア」。
香港~珠海~マカオを結ぶ橋の完成により、香港~珠海間の所要時間が4時間から30分に短縮され、経済的にも大きな発展が期待されている。交通の利便性向上によって、現在開発中の「グレーター・ベイ・エリア」では、不動産価格が上昇中。不動産のほかには、カジノなどの娯楽関係の銘柄にも注目したい。
カジノやホテルを運営するマカオの企業で、注目したいのが「銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテイメント、00027)」。
「銀河娯楽集団」は、ショッピングモールや劇場などカジノ以外の機能が充実した大型リゾートホテルを運営し、2017年12月期の純利益は過去最高に。グレーター・ベイ・エリアの開発での観光客の増加により収益アップが期待される。
さて、ここまで3つのキーワードに関連する注目銘柄を紹介した。発売中のダイヤモンド・ザイ10月号では、このほかにも「生活のレベルアップ」「健康中国」「グレーター・ベイ・エリア」関連株を13銘柄取り上げている。また、中国株市場の大型株であるITやイノベーション関連株についてもたっぷり紹介しているので、ぜひチェックしてみてほしい。
(※関連記事はこちら!)
⇒「中国株」は株価低迷中の今こそ"買い"のチャンス⁉アリババやテンセントを擁するIT大国へ変貌を遂げ、成長が加速する中国経済の今を、アナリストが解説!
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