世界的な大ベストセラー「金持ち父さん 貧乏父さん」の著者で、ビジネスと不動産投資で巨額の財を成した富豪であるロバート・キヨサキさんが千葉幕張メッセで5月19~20日に開催された「ウエルスマネジメントエキスポ2012」出席のため、10年振りに来日。そこで、混乱を極める今の時代に求められる資産運用の極意について話を聞いた(全4回)。
出版から15年近くが経過しているので、『金持ち父さん 貧乏父さん』の内容を知らない読者のために、まずはロバート・キヨサキさんについて簡単に説明しておこう。

本のタイトルからも想像できるが、彼には2人の父が存在する。金持ち父さんがその1人で、現実にはキヨサキさんの友人の父だが、手広く不動産投資を行って成功を収めた人物で、社会に出てからの彼の生き方に大きな影響を与えたという。
そして、もう1人が貧乏父さんの実父で、ハワイ州の教育長まで務めたものの、やがては職を失ったそうだ。
米国海兵隊士官だったキヨサキさんは軍用ヘリのパイロットとしてベトナム戦争に出征し、帰還後に金持ち父さんへの道を目指すこととなった。
世の中の圧倒的多数の人々はお金のためにせっせと働くものの、ほとんど報われることのない貧乏父さんの道を歩む。これに対し、キヨサキさんはお金を自分のために働かせる方法を学び、それを実践するという金持ち父さんの教えに従ったのだ。
「投資では一度も失敗したことがない」
有言実行、彼は事業や不動産などへの投資によって一代にして富を築き、さらにアーリーリタイア後に記した著書のヒットでベストセラー作家ともなった。
キヨサキさんいわく、「事業では何度か挫折したが、投資では一度も失敗したことがない」という。もったいぶるわけではないが、その極意については当連載の第3回で詳しく紹介したい。
彼はその後も著書を連作し、それらを通じてより多くの人々が金持ち父さんの道を歩むための教育に情熱を注いできた。実は、併せてかねてから警告を発してきたのが、水面下で着実に進行してきた資本主義社会の崩壊だ。
しかも、渦中の欧州債務問題はもとより、いまだにリーマンショックの後遺症が残る米国経済や減速傾向が顕在化し始めた中国経済が象徴するように、クラッシュの最終局面が間近に迫っているという。
「結局、ユーロは破綻するだろうし、工場の稼働状況から見ても米国経済はかなり行き詰まっている。私の友人によれば、イタリアでは富裕層が国外に資産を移し始めているという。この先も状況は悪くなるばかりで、日本も共倒れとなってしまうことを私は危惧している。さらに、最も大きな問題は中国。私の別の友人いわく、同国では家や工場の建設が進んだものの、現在は肝心のビジネスが見つからなくない状況だという。実際、以前は中国に生産拠点を移す動きが活発だったが、足元では再び米国に回帰する傾向がうかがえる。すでに中国経済のバブルは崩壊しているのだ」(キヨサキさん)
キヨサキさんのブレーンを務めるエコノミストのリチャード・ダンカンさんも指摘する。
「各国政府が資金を注入して信用を保全しなければ、返済が滞る金融機関が出てしまうのが今の状態。そして、1つの銀行が破綻すると、欧州全域の金融機関に連鎖しかねない。注入すればその直後こそ一時的に株価が上昇するものの、止めれば下落してしまう」
「投資家は政府の次なるアクションに注目せよ」
極めて危うい状態の中で振り子が左右に激しく揺れて、その度に世界中の投資家が翻弄されているわけだ。しかしながら、こうした規則的な動きに着目する手はあるようだ。
「投資家は政府の次なるアクションにフォーカスを当てるべき。FRB議長のバーナンキがQE3(量的緩和策第3弾)について言及したら、即座に株式をはじめとするリスク資産を買えばいい。そして、量的緩和を止めると宣言した時点で利食うのだ。おそらく、今年の後半にはQE3の実施を発表することになるだろう」(ダンカンさん)
ただし、末永くこうした投資が通用するわけではなさそうだ。「今後5年、10年程度は大丈夫だろうが、いよいよ世界経済が行き詰まる日が訪れる」(ダンカンさん)という。
それが現実となれば、グローバルな規模で深刻な不況に陥るのは必至。残された猶予がほとんどないことに絶望感を抱いてしまうが、キヨサキさんはこう訴えかける。
「ある人にとって最悪のタイミングは、別の人にとっては最良のタイミングでもある。私にとって、07年(サブプライムショック)以降は最高の時代となっている。なぜなら、不動産を非常に割安な値段で買えるからだ。学校では教えてくれないものの、お金を自分のために働かせる方法をきちんと学べば、どんな時代でも着実に資産は殖やせるのだ」
なお、詳細は次回に後述するが、破滅の発端はサブプライムショックやリーマンショック、ユーロ危機ではないとキヨサキさんは指摘する。1971年に米ドルと金の兌換が停止されて金本位制が崩壊した時点こそが「終わりの始まり」だというのだ。いわゆるニクソンショックから今日まで、世界経済はジワジワと破滅の道を辿ってきたわけである。
次回以降、キヨサキさんはさらにショッキングな事実を突きつけ、それらの困難に立ち向かう術について解き明かしてくれたので乞うご期待!(第2回に続く)
(取材・文/大西洋平、写真/有光浩治)
※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2023年の最強カードは?
⇒【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】
「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!
全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【2025年4月1日時点・最新情報】
|
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
||||
0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
![]() |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円分」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
||||
◆三菱UFJカード |
||||
0.5~5.5% (※1) |
永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
- |
![]() |
【三菱UFJカードのおすすめポイント】 通常還元率は0.5%だが、セブン‐イレブンなどのコンビニのほか、オーケー、松屋、ピザハットオンライン、スシロー、くら寿司などでの利用分は還元率5.5%の高還元に!(※1)カード利用で貯まる「グローバルポイントは、スマートフォンアプリ「MUFGカードアプリ」を利用することで「Amazonギフトカード」「Apple Gift Card」「Google Play ギフトカード」などのギフトカードに“即時交換”できるのもメリット! また、2024年8月から年会費が“永年無料”になって、さらにお得なクレジットカードになった。 ※1「1ポイント=5円相当」の商品に交換した場合の還元率。還元率5.5%はセブン‐イレブンなどの対象店舗で利用した場合(AMEXブランドのみ一部加盟店が5.5%還元特典の対象外)。各社の利用金額は合算されず、各社単位の1カ月の利用金額合計1000円ごとにポイントを付与。なお、Apple PayはQUICPayでの利用が対象(Apple PayとQUICPayはMastercardまたはVisaのみ利用可能)。 |
||||
【関連記事】 ◆「オーケー」「オオゼキ」「東武ストア」などのスーパーでも5.5%還元になる「三菱UFJカード」は主婦にもおすすめ! コンビニや飲食店だけでなくスーパーでもお得! ◆「三菱UFJカード」の年会費が“永年無料”になり、最大5.5%還元の対象加盟店も大幅に追加! スシロー、くら寿司、オーケーなどでもお得にポイントが貯まる! |
||||
◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
||||
0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - |
![]() |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールド・ダイニング by 招待日和」や、世界1300カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
||||
【関連記事】 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは“プラチナ”を超える“ゴールド”! 日本初のゴールドカードを受け継ぐ「新生ゴールド」を解説! ◆【アメリカン・エキスプレス・カードを一覧で比較】アメックスが発行する13枚のカードの年会費や特典、還元率を比較して、自分にピッタリの1枚を探そう! ◆アメックスの新規入会キャンペーンをまとめて紹介!「アメリカン・エキスプレス」の入会特典で、ポイントやマイルをお得に獲得しよう! |
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
||||
0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD |
![]() |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトで要確認。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
||||
◆JCB CARD W(ダブル) |
||||
1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay |
![]() |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
||||
【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
||||
◆楽天カード |
||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
![]() |
【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
||||
【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」のお得な貯め方を解説!【2024年版】「楽天カード+楽天銀行+楽天証券」など、楽天市場のSPUでお得にポイントが貯まるサービスを活用しよう! |
||||