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「くりっく株365」なら、配当をもらいながら長期投資で大きな売却益も狙える!相場上昇中の今が狙い目の投資術を公開!

【第82回】 2013年3月25日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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「CFD…短期売買向けのハイリスク金融商品」というイメージを持つ人もいるかもしれない。確かにCFDでは証拠金を預けることでレバレッジを効かせた取引が可能だ。一方で長期で配当をもらいながらじっくり保有できる性質を併せ持つ点をご存じだろうか。

 折しも3月末の配当取りの時期が近づいている。今回は株や先物では真似できないCFDによる長期投資のメリットについて紹介しよう。

 ここで紹介するのは、「くりっく株365」と呼ばれる東京金融取引所が2010年に開始した比較的新しいCFD商品だ。「くりっく株365」では、株価指数(日経225、独DAX、英FTSE100、中国FTSE25)についてすべて円建てで取引ができる

 「くりっく株365」の日経225では、証拠金3万3000円を預けると、実質約124万円(日経平均の100倍の金額)の取引ができる(3月19日時点)。最大レバレッジは38倍にもなる。ただし、それは証拠金を3万3000円しか預けなかった場合の話だ。実質取引する金額と同額の124万円の証拠金を預けた場合、レバレッジは1倍、現物の日経225ETFを買った場合とリスクは同程度に軽減できる。

 つまり、「くりっく株365」は、ハイリスクな短期売買、ローリスクな長期投資、どちらにも利用できる金融商品と言える。

「くりっく株365」と他の金融商品の違いは何か?

 「日経平均を取引する」という意味では、日経225のETFや先物と似ている。「配当をもらいながら長期投資」という観点から「くりっく株365」と他商品のメリット・デメリットを比較してみよう。

◆「くりっく株365」と「現物株取引」の比較

 金利がかからない点、銘柄の種類が多い点では現物株が有利。ただし、「くりっく株365」の金利は0.05%(2012年12月時点)前後ととても低い。また、長期投資でも低レバレッジをかけることで配当額を倍増できる。

 個別株の場合は倒産リスクがあるが、「くりっく株365」では倒産の心配がない。投資家が預けた証拠金は、原則的に全額保護されている。

◆「くりっく株365」と「信用取引」との比較

 制度信用取引で買い建てると、2%程度の金利がかかるため、配当相当額と相殺されてしまう。また、決済期限が6カ月と限られている。一般信用取引では決済期限が無期限でも、買い方金利は3%前後と制度信用より高く、「配当狙い」の長期投資はできない。

◆「くりっく株365」と「先物取引」との比較

 証拠金取引という意味では「くりっく株365」の日経225は、先物取引の日経225miniと似ている。ただし、先物には配当自体がなく、3カ月ごとに決済期限が来るので短期売買向けの商品と言える。一方、「くりっく株365」で買い建てた場合、配当相当額が受け取れる(売り建てた場合は配当相当額を支払う)し、取引期限もない。

 取引手数料は若干先物の方が安いが、たまにしか取引しない長期投資という観点からすれば、1枚あたり約50円(先物)と約150円(くりっく株365)は、正直、大した差ではない。

「くりっく株365」の配当はどれぐらいもらえる?

 「くりっく株365」の配当と金利の2012年実績を示したのが下の図だ。日経225で1年間の配当から金利を引いた額が2万10円だった。昨年3月の配当相当額は8852円だったが、今年の3月末の配当予想は9206円(岡三オンライン証券計算による)と昨年よりも上昇が予想されている。下図を見れば、金利相当額は配当相当額に比べて、ずっと安いことがわかるだろう(注:下図は過去の実績であり、将来もこのとおりになる保証はない。また、金利相当額の支払いが配当相当額の受取りを上回る場合もある)。

東京金融取引所作成、岡三オンライン証券「株365入門セミナー」資料より。

 権利付き最終売買日に買い建て玉を持ち越せば配当がもらえる点は株と同様だが、「くりっく株365」では株よりも配当が素早く受け取れる。受け取りは、権利付き最終日の翌日だ。株のように2、3カ月も待たされることはない。

 ただし、株と同様に「配当落ち」もある。たとえば、昨年3月は8852円の配当が出たが、この場合、日経225は配当落ちで翌日は基準価額が88円分安く調整された。

 なお、権利付き最終売買日は、現物株と同様に、その月の最終営業日を含めた4営業日前となる。今年の3月末なら26日が権利付き最終日だ。実質は3月27日(水)の早朝5時まで保有していると、配当が取れる。

 なお、東京金融取引所のホームページには、「権利付き最終日(配当)カレンダー」が掲載されており、日経225ほか、各商品の配当が取れる日が確認できる。また、配当相当額や金利相当額も東京金融取引所の「ウィークリーレポート」に掲載されている。

配当取りの投資戦術

 前述のとおり、「くりっく株365」の配当は株と同様に基準価額の配当落ちがあるため、理論上の配当利益はチャラと考えられる。ただし、配当落ち分をすぐに埋め合わせるほど相場が好調ならば、配当金額がもうかる。つまり、昨今の上昇相場が持続するならば、低コストで好配当がもらえる「くりっく株365」の長期保有は一考の価値があると言える。

 ところで、先ほど「120万円の証拠金を預ければレバレッジはほぼ1倍」と説明したが、120万円の証拠金で「くりっく株365」を2枚買えば配当は2倍になる。これが現物株にはできないレバレッジ効果の魅力だ。

 そこで「3万3000円の証拠金で1枚買い建てて年間2万円の配当がもらえたら、実質配当利回りは60%になる」と考える人もいるかもしれない。

 その場合は、約38倍の最大レバレッジがかかる。日経平均が100円動けば実質1万円が動くが、最近では日に200円、300円と動くこともある。たった3万3000円の証拠金では、1年どころか数日で吹き飛んでしまいかねない

・証拠金少なめ・高レバレッジ=値幅狙いの短期売買
・証拠金多め・低レバレッジ=値幅と配当狙いの長期投資

 という使い分けが必要だ。長期で保有したい場合は、実質取引する金額と同じぐらいの証拠金を預け、レバレッジは1倍、2倍程度の低レバレッジにしておいた方が無難だ。

 実際に何枚建てにするかを決める場合は、レバレッジで考えるより、動く値幅で考えるとわかりやすい。1枚建ての場合、100円動けば実質1万円が動く。2枚建てならば倍の2万円が動く。自分の資金から考えて何万円の損失まで耐えられるかを考えてみればいい。

 配当取りには、いろいろな投資戦略がある。たとえば、株価が安い頃(配当落ちの後や配当取りの数ヶ月前など)に買い建てておけば、値上がり益と配当の両方が狙える。配当権利取り日にもしも株価が高騰したら配当落ちの前に利食ってもいいかもしれない。

 配当がもらえる月にも注目だ。上の図によれば、日経225は3月と9月の配当が多いが、FTSE中国25では、5月から9月にかけて毎月配当が多い。

 「くりっく株365」が取引できる証券会社は、岡三オンライン証券カブドットコム証券マネックス証券他。現在、各社では新規に口座開設し3枚以上取引すると現金3000円がもらえるキャンペーンが行われている。この機会に口座開設してみてはいかがだろうか(キャンペーンの詳細については、各社のホームページなどでご確認を)。

(取材・文/久保田正伸)

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