【今回のまとめ】
1.テスラ・モーターズが三角保合いを形成している
2.「モデルS」の評価は高い
3.同社は毎期、良い決算をきちんと出している
4.莫大な先行投資負担が見込まれる
5.保合いを上放れなら買い、下放れなら売り
米国株式市場はしっかり
先週の米国株式市場は、メモリアル・デーの関係で、立会日が4日しかありませんでした。週間パフォーマンスはダウ工業株価平均指数が+0.7%、S&P500指数が+1.2%、ナスダック総合指数が+1.4%でした。
テスラ・モーターズ株が三角保合いを形成
今から1年ほど前、テスラ・モーターズが主力セダン「モデルS」の生産をうまく軌道に乗せることが出来たと発表しました。同社株はその時点から約5倍になる大相場を演じました。しかし今年の3月以降、テスラ株はナスダック全体の軟調な地合いに流されて下降トレンドを辿っています。長期でのチャートは、下にみるように三角保合いを形成しています。
三角保合いは相場のエネルギーが蓄積されていることを示唆します。いったん相場が動き出すと、下か上に大きく動くことが多いです。
そこで同社を巡るプラス材料とマイナス材料を整理してみたいと思います。
テスラ・モーターズのプラス材料
まず同社は決算面でポジティブ・サプライズ(=予想を上回ること)をずっと出し続けています。
同社のように新規株式公開(IPO)してまだ日が浅い、若い企業の場合、きちんと毎期しっかりとした決算を出すことはとても重要です。
同社は権威ある『コンシュマー・レポート』誌で過去に同誌がテストしたどの乗用車よりも高い99点という最高点をつけられるなど、品質、信頼性、消費者の満足度の点で、すでに従来のガソリン車を打ち負かすことが出来ることを立証しました。
テスラ・モーターズのマイナス材料
同社にとって最大のチャレンジは、高級車のカテゴリーでの成功を大衆車でも実現できるかどうかです。
次のページ>> テスラが低価格化を実現するための課題
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