12月のFOMCは波乱が予想される
次の連邦公開市場委員会(FOMC)は12月の16、17日です。このFOMCではひとつの重要な区切りが発表されると思います。それは「当分の間(considerable time)」低金利を続けるという表現が声明文の中から削除されると予想される事です。
そう考える理由は10月の失業率が5.8%まで下がり、FRBの考える平常時の失業率を達成してしまったことに因ります。
ちなみに去年の12月の時点でFRBは2014年10月の失業率として6.3~6.6%を想定していました。だからFRBの当初の予想より1年近く早く雇用は平常に戻ってしまったのです。
これを受けて市場参加者は再び来年のFRBのフェデラルファンズ・レートの利上げタイミングが前倒しになることを織り込み始めています。シカゴ・マーカンタイル取引所のフェデラルファンズ・フューチャーズのコントラクトは2015年9月の時点で同レートが0.5%になる確率が雇用統計発表前の12%から、発表後には56%に跳ね上がったことを示しています。
さて、FOMCのステートメントから「当分の間」という表現が消えると、株式市場はちょうど9月の下げと同じように動揺すると思われます。
9月の米国株安の局面ではドルも売られました。従って12月も再び9月から10月半ばにかけての相場の動きと同じ流れになることが予想されます。
しかし前回と今回との違いは、株式市場の季節性です。
9・10月は米国株が弱いことが知られているため、前回の下げ局面ではそういう季節性を踏まえた「売り仕掛け」がみられました。これと対照的に12月は相場が良いことが知られているので、ちょっと下押した局面では待ちきれない買い物が殺到すると思うのです。
従って、次の下げ局面では積極果敢に打って出たいと思います。
さて、銘柄ですがポートフォリオのコアにはアリババ(ティッカーシンボル:BABA)を据えたいと思います。
また承認されたばかりのC型肝炎治療薬「ハーボニ」に1錠10万円という途方もない強気の価格設定をしているギリアド・サイエンシズ(ティッカーシンボル:GILD)も業績的に極めて勢いがあります。去年のEPS実績$2.04に対して、今年のコンセンサス予想は$7.95、2015年のコンセンサス予想は$9.90という高い成長が見込まれています。
クリスマス商戦絡みではセクシー・ランジェリーの「ビクトリアズ・シークレット」を展開しているLブランズ(ティッカーシンボル:LB)にとりわけ勢いがあると思います。
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