足元で、日経平均株価は非常に強い動きを続けています。19日には一時1万9959.06円と、2万円大台に迫る場面がありました。
また、日本が3連休中の23日、CMEGlobexで、225先物12月物は一時2万40円を付けました。しかし、その後、米株安とドル円相場が円高に振れたため、23日の清算値は1万9865円でした。相場を押し上げている投資主体は外国人と観測されます。また、裁定買いも押し上げ要因とみられます。外国人は、11月第2週(9~13日)まで、4週連続で買い越しました。おそらく第3週も買い越したと観測されます。一方、13日時点の裁定買い残高(期近・期先合計)は7週連続増加し、約5カ月ぶりの高水準にまで積み上がりました。当面は、この“「外国人買い」+「裁定買い」”を原動力に、日経平均株価は堅調に推移する見通しです。
外国人観光客が2年前の2倍、2000万人に迫る勢い
宿泊施設不足が深刻化し「民泊関連」銘柄に注目
このところ急増する外国人観光客の影響で宿泊施設の不足が話題になっていますが、国家戦略特区の対象地域である東京都大田区では、マンションなどの個人住宅に外国人を宿泊させる事業の特例処置を適用する方針が示され、条例が制定される見通しとなりました。大田区は海外観光客の玄関口の羽田空港を抱え、宿泊施設の稼働率が14年に前年比4.8ポイント増の91%に達し、飽和状態が続いているそうです。なお、これに追随する格好で、東京タワーや六本木ヒルズといった人気観光スポットを抱える港区をはじめ、豊島、渋谷、中野、江東の各区も検討を始めたそうです。
一方、大阪府では今年10月27日に一定のルールのもとで事業を認める全国初の条例案が可決されました。大阪府の場合、空室を7日以上利用することが前提で、滞在者の名簿や旅券確認が義務化され、府の職員が立ち入り調査でき、問題があれば認定を取り消すということです。そして、京都市も、「民泊」が広がっていることに対応したプロジェクトチーム(PT)を12月1日に立ち上げます。
このような状況下、「厚生労働省と国土交通省は個人が所有するマンションや戸建て住宅の空き部屋に旅行者を有料で泊める「民泊」を来年4月にも全国で解禁する方針」と伝わっています。訪日客の急増で宿泊施設の不足が深刻になっているため、国が早急に明確な基準をつくり、安心して使える民泊を普及させたいのです。確かに、民泊は事実上広まっていますが、法的にグレーな状態とみられ、国が一定の条件でお墨付きを与える「公的な民泊」を始めることで、地域住民の不安を解消することを狙っています。
実際、2013年に1000万人の大台を超えた訪日旅行者数は翌14年に1341万人まで急増しました。そして、今年は1~10月で1631万人となり累計で過去最高を更新し、年間では2000万人に迫る勢いです。そりゃ、宿泊施設不足が深刻化するのは当然ですね。そこで今回は「民泊」関連銘柄をピックアップしておきます。
*銘柄名をクリックすると最新株価がご覧いただけます。
◎アパマンショップホールディングス(8889)
「民泊」及び「短期・中期」賃貸へ参入。新たなサービスの提供を2015年12月より開始する予定。新たなサービスは、主に契約期間が1カ月~12カ月程度の中期賃貸や7日~30日未満の短期賃貸。従来の敷金礼金無料に加え、退去費用無料・家具家電設置・生活サービスの充実等を図った複数の商品設計も行っている。
◎ネクスト(2120)
総掲載物件数No.1の不動産・住宅情報サイト「HOME`S」、世界最大級のアグリゲーションサイト「Trovit」、暮らしとお金の情報サイト「MONEYMO」を運営。世界初の後付型スマートロックロボット「Akerun(アケルン)」を提供するIoT企業の株式会社フォトシンスと共同で、不動産物件の内見時にスマートキーを活用する「スマート内覧」の試験運用を2015年3月19日から開始している。
◎ALSOK(2331)
侵入感知や非常通報、火災感知、万が一の時には警備スタッフの駆けつけにも対応した個人向けホームセキュリティの新サービス「ホームーセキュリティBasic(ベーシック)」を2015年10月1日より販売開始した。Webからの各種登録・変更操作が可能になり、スマートフォンやFelicaキーでの警備開始&解除の操作ができるようになった点が特徴。
◎アクトコール(6064)
住生活関連総合アウトソージング企業としてさまざまな事業を展開。住生活関連総合アウトソーシング事業においては、緊急駆けつけ等会員制サービス、コールセンターサービス等を提供。また、家賃収納代行事業は、不動産管理会社における家賃の請求業務から収納業務、家賃の滞納が発生した場合の未納通知の発送など、不動産賃貸住宅の特性を踏まえた機能を盛り込んだ家賃決済業務のアウトソーシングサービスを提供している。「空家巡回サービス」の提供も。
◎AMBITION(3300)
賃貸保証サービス事業を行う、株式会社ルームバンクイシュアと、不動産賃貸管理における賃貸保証サービスとして、資本出資及び業務提携に関する契約を締結。ルームバンクインシュアは賃貸保証システム提供企業として、少子高齢化、雇用の多様化、外国人の住宅需要増加が進む社会において、連帯保証人の問題で住宅を借りることができないケースが増えている中、もっと自由に住みたい部屋に住めるように、住居タイプに特化した「賃貸保証システム」を提供。
◎レオパレス21(8848)
アパートの賃貸事業と建築請負事業がメイン。賃貸事業では、初期費用の負担を軽減した「賃貸契約」と、月単位で家具・家電付の部屋を提供する「マンスリー契約」を展開し、セキュリティ付き物件などの提供もしている。また、国内6カ所でホテルも展開している。
◎アルファ(3434)
キー&キーレス商品を自動車・住宅・産業機器・省力機器等様々な分野に提供する総合ロックメーカー。住宅用ロックでは、一般的なメカ式の玄関錠から電気錠まで、カギに関する様々な商品を提供。電気錠では、既設の錠前に簡単に取り付けられるタイプから、キーレス技術のFeliCa ICカード、おサイフケータイに対応したタイプまで、幅広いニーズに対応した電気錠を取り揃えている。
◎スターツコーポレーション(8850)
管理・セキュリティー事業では、マンション・アパート等の管理・運営および賃貸経営コンサルティング、時間貸駐車場の管理・運営、建築・内装工事や、マンション・アパート・一戸建て住宅(賃貸・分譲)の設備メンテナンス業務、清掃業務、ハウスクリーニング業務、コールセンター業務などを手掛ける。また、不動産事業では、法人の社宅管理業務の代行や、ピタットハウスフランチャイズ事業などを展開。
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