IPO株の銘柄分析&予想

「ユー・エム・シー・エレクトロニクス」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のEMS(電子機器の受託製造)企業との比較や予想まで解説![2016年3月17日 情報更新]

2016年2月10日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 ユー・エム・シー・エレクトロニクス
市場・コード/業種 東証一部・6615/電気機器
上場日 3月15日
申込期間(BB期間) 2月26日~3月3日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券むさし証券マネックス証券カブドットコム証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ユー・エム・シー・エレクトロニクスのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 2月24日
ブックビルディング(抽選申込)期間 2月26日~3月3日
公開価格決定 3月4日
購入申込期間 3月7日~3月10日
払込日 3月14日
上場日 3月15日

ユー・エム・シー・エレクトロニクスのIPOは、どこの証券会社で申し込める?(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2016年2月29日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券
[最短5日で口座開設可能]
3.5
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SBI証券
[最短2日で口座開設可能]
1.7
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むさし証券 0.9
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マネックス証券 0.9
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カブドットコム証券
[最短翌日に口座開設可能]
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みずほ証券(主幹事証券) 82.6  
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 5.2  
野村證券 5.2  

ユー・エム・シー・エレクトロニクスのIPOは、いくらで買える?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
仮条件 3000~3100円
公募価格 3000円
初値 2480円
初値騰落率 -17.33%
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
■レンジ予想(2016年3月2日時点)
想定仮条件レンジ
[予想PER]

倍~倍]
予想トレーディングレンジ(※)
[予想PER]
2000~4500
倍~倍]
※期間は上場後1年を想定。

ユー・エム・シー・エレクトロニクスの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時)  835万6140株(予定)
公開株式数 公募161万3000株  売出45万株
(オーバーアロットメントによる売出30万9400株)
想定公開規模 78.3億円~80.7億円(OA含む)

ユー・エム・シー・エレクトロニクスは
EMS事業を展開し東証1部に

 電子機器の受託製造・開発を行うEMS事業を展開する。車載・産業機器向け売上比率が5割近くある。国内6拠点のほか、海外では中国、香港、ベトナム、タイ及びドイツに計7拠点を有しており、海外連結子会社の売上高が全体の8割超を占めている。

 東証1部上場案件の初値パフォーマンスは一般的に低調で、事業面でも中国経済の減速などに対する警戒感が先行する可能性がある。パッシブファンド等の資金流入期待が株価の下支え要因となるだろうが、3社同日上場による資金分散の影響等を考慮すると人気化は想定しにくい。

 公開規模については80億円程度となる見込み。一般的なIPO案件としては大きいものの、東証1部上場案件のなかでは比較的小型に位置付けられる。ただ、3月はIPOラッシュの様相を呈しており、同社には初値買いが向かいにくくなるだろう。

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ユー・エム・シー・エレクトロニクスの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2012/3 17,846(―) 1,379(―) 685(―)
2013/3 19,581(9.7%) 1,243(-9.9%) 705(2.9%)
2014/3 20,412(4.2%) 1,195(-3.8%) 680(-3.6%)
2015/3 18,739(-8.2%) 1,530(28.0%) 896(31.8%)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高(伸び率) 経常利益(伸び率) 純利益(伸び率)
2014/3 130,384(―) 2,213(―) 1,396(―)
2015/3 113,566(-12.9%) 2,498(12.9%) 1,525(9.2%)
2016/3予 115,263(1.5%) 2,288(-8.4%) 1,806(18.4%)
2015/12 3Q 83,321(―%) 1,528(―%) 1,249(―%)
予想EPS/配当 単独:-円 連結:216.13円(上場時発行済株式数で試算)/-円

ユー・エム・シー・エレクトロニクスの業績コメント

 2016年3月期の業績は、売上高が前期比1.5%増の1152.6億円、経常利益が同8.4%減の22.8億円と増収減益の見通しとなっている。

 足元のエレクトロニクス業界においては、好調だったスマートフォンが、一巡感から一時の勢いを失い、レーザープリンター等OA機器も振るわなかった。他方、電装化が進む車載関連機器は好調を維持し、電力・ガスのスマートメーターも高水準で推移した。

 このような事業環境の下、同社グループでは、LCAや三票制(設備工程能力票・作業負荷分析票・標準作業票を用いて標準的かつ効率的な生産方法を制定すること)の活用による生産活動改善に注力したほか、基幹システムの統一化を推進している。

 また、バリューチェーンの拡充を目的に、中国広東省東莞市のプラスティック成形品メーカーを買収・子会社化し、外装品を内製化して金型ビジネスにも参入している。

 最近の具体的成果としては、車載向け動力系制御基板の量産を開始したほか、営業リソース強化による中華系顧客からの新規受注や、顧客の中国生産撤退を肩代わるビジネスが軌道に乗り始めており、デジタル家電やOA機器等の取扱い減少を補って、新たな成長路線を築きつつある。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高833.2億円で72.3%、経常利益15.2億円で66.8%となっている。

ユー・エム・シー・エレクトロニクスの詳細情報

■基本情報
所在地 埼玉県上尾市瓦葺721番地
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 内山 茂樹(昭和41年1月18日生)
設立 昭和43年1月26日
資本金 13億3400万円(平成28年2月9日現在)
従業員数 新規上場会社171人 連結会社9353人(平成27年12月31日現在)
事業内容 電子機器の受託製造・開発を行うEMS事業
■売上高構成比率(2015/3期 実績)
品目 金額 比率
EMS事業:車載機器 31,463 百万円 27.7%
EMS事業:産業機器 23,830 百万円 21.0%
EMS事業:コンシューマー製品 14,287 百万円 12.6%
EMS事業:OA機器 27,697 百万円 24.4%
EMS事業:情報通信機器 12,498 百万円 11.0%
EMS事業:その他 3,441 百万円 3.0%
その他の事業 348 百万円 0.3%
合計 113,566 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 S・ウチヤマ・ホールディングス有限会社 186万7860 21.25%
2 東京センチュリーリース株式会社 119万3600 13.58%
3 H・ウチヤマ・ホールディングス有限会社 80万6440 9.18%
4 O・ウチヤマ・ホールディングス有限会社 69万1840 7.87%
5 株式会社豊田自動織機 33万8140 3.85%
6 NOK株式会社 32万株 3.64%
7 株式会社商工組合中央金庫 22万3600 2.54%
8 株式会社みずほ銀行 16万7700 1.91%
9 UMCグループ社員持株会 14万8460 1.69%
10 株式会社東和銀行 8万株 0.91%
合計   583万7640 66.42%
■その他情報
手取金の使途 成長戦略遂行のための戦略投資資金(設備投資)に充当する予定
関係会社 UMC Electronics Hong Kong Limited(連結子会社)EMS事業
UMC Electronics(Shenzhen) Co., Ltd. (連結子会社)EMS事業
UMC Electronics(Dongguan) Co., Ltd. (連結子会社)EMS事業
UMC Electronics Products(Dongguan) Co., Ltd. (連結子会社)EMS事業
UMC Electronics Vietnam Limited (連結子会社)EMS事業
そのほか、連結子会社4社
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2015年3月30日
割当先 鶴 正登
発行価格 1,500円※株式分割を考慮済
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ユー・エム・シー・エレクトロニクスの銘柄紹介

 同社グループは同社及び連結子会社11社により構成される。電子回路基板の実装や加工組立製造・開発を国内外有力メーカー等から受託するEMS(Electronics Manufacturing Service)事業を主たる事業としており、「物づくり力」を企業活力の源泉とする企業である。なかでも、技術面、品質面での要求水準の高さから参入障壁が高いと言われている車載・産業機器向け売上比率を5割近く有する特徴がある。

 近年、世界の電機電子業界はコモディティ化に伴う水平分業化が進み、EMS業界の急拡大を支えてきたが、他方、メカ技術をコアとしてきた業界の電子要素技術利用も急速に進展しており、とりわけ、車載分野は生命を預かる重要保安部品を抱えるため高信頼性の確保が必須となるものの、EMS業界にとっての成長分野であると考えられている。

 同社グループは、こうした高い技術力を要する分野に挑戦することで、自動車や産業機器業界等とともに成長することが可能と考えており、自ら積み上げた「物づくり力」の社風・企業文化を水平展開することで規模を拡大してきた。

 EMS事業では委託メーカーの最終製品に向けた設計・開発思想との連動が前提となるが、こうした顧客視点に立った考え方は一朝一夕に確立できるものではない。「物づくりは人づくり」と言われるとおり「日本の物づくり」を世界で実現するには、全社員が思想・考え方を共有し、全社的に課題解決に取組む姿勢が重要となる。同社グループは、企業理念に「心ある物づくり」を掲げ、開発・部材調達から基板実装・完成品に至るまで、どの拠点も共通の価値観の下、同レベルのきめ細かなサービスを提供できることが強みと考えている。

 主な製品分野と事業内容は以下の通り。

・車載機器

 エンジン制御機器、起動・発電機器、社内環境制御機器、ランプ制御機器、セキュリティ機器、カーオーディオ機器等の車載用電子機器の供給

・産業機器

 スマートメーター機器、インバーター機器、ICテスター等の電子機器の供給

・コンシューマー製品

 デジタル家電、AV、エアコン等の電子機器の供給

・OA機器

 PC、プリンター、複写機等の電子機器の供給

・情報通信機器

 スマートフォン、携帯電話、ウェアラブル、通信機器等の電子機器の供給

・その他

 アミューズメント機器・医療機器等の電子機器の供給、プラスティック射出成形・金型、部品事業等

 なお、その他の事業として、不動産賃貸、人材派遣・製造請負、保険代理店業をUMCジャストインスタッフ株式会社が、画像処理認識システムの開発を株式会社サイバーコアが行っている。

ユー・エム・シー・エレクトロニクスの投資のポイント

 2015年に東証1部へ上場した8社の公開価格に対する初値騰落率は平均+17.0%、さらにメニコン<7780>(+73.5%)及び日本郵政グループ3社を除けば-0.7%にとどまる。事業面でも中国経済の減速などに対する警戒感が先行する可能性がある。東証1部上場となった際のパッシブファンド等の資金流入期待が株価の下支え要因となるだろうが、足元の不安定な株式市況や3社同日上場による資金分散の影響等を考慮すると、メニコンのような人気化は想定しにくい。

 同社は、電子回路基板の実装並びに加工組立製造・開発を国内外有力メーカー等から受託するEMS事業を展開している。特に技術面、品質面での要求水準の高さから参入障壁が高いと言われる車載・産業機器向け売上比率が5割近くある。

 国内6拠点のほか、海外では中国、香港、ベトナム、タイ及びドイツに計7拠点を有しており、海外連結子会社の売上高が全体の8割超(中国及び香港で6割以上)を占めている。昨夏以降、中国経済の減速が取り沙汰されているが、大手企業からの委託シェアはむしろ高まる傾向にあり、地場有力企業からの引き合いも増えつつあるという。

 業績面について、2016年3月期は売上高が前期比1.5%増の1152.6億円、経常利益が同8.4%減の22.8億円と増収減益の見通しとなっている。営業利益、最終利益段階では増益を見込んでいる。想定仮条件水準の今期予想PERは15倍程度で、類似企業と比較して割安な印象はない。

 公開規模については80億円程度となる見込み。一般的なIPO案件としては大きいものの、東証1部上場案件のなかでは比較的小型に位置付けられる。ベンチャーキャピタル保有株はなくパッシブファンドの資金流入を考慮すると、需給面は良好との見方も出てくる可能性がある。ただ、3月はIPOラッシュの様相を呈しており、富士ソフトサービスビューロ<6188>や富山第一銀行<7184>が同日上場することもあり、同社には初値買いが向かいにくくなるだろう。

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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