世界投資へのパスポート
2019年2月18日公開(2019年2月18日更新)
バックナンバー 著者・コラム紹介
広瀬 隆雄

第4四半期決算はほぼ出揃ったが内容はいまひとつ!
注目の「AI市場」が期待はずれに終わったことで、
半導体セクターの回復には時間がかかりそうな見通し

第4四半期決算発表シーズンをひと言で表すと
「がっかりさせられる内容」

 2018年第4四半期の決算発表シーズンは、これまでにS&P500指数採用銘柄の79%が決算発表を終えました。ひとことで言えば、今回の決算発表シーズンは、がっかりさせられる内容でした。

 EPSでコンセンサス予想を上回った企業は70%でした。これは過去5年の平均値71%を下回っています。また、ポジティブ・サプライズ幅も3.5%と、過去5年の平均である4.8%より小さかったです。

 ネガティブ・サプライズを出した企業は、平均して-0.4%株価が売られました。これは、過去5年の平均の-2.6%より小さかったです。換言すれば、今回の決算シーズンでは、決算をミスしても投資家は大目に見たということです。

 ガイダンス(来期以降のEPSに関する会社側の見通し)に関しては59社がネガティブ・ガイダンスを、19社がポジティブ・ガイダンスを出しました。つまりネガティブ・ガイダンス比率は76%だったということです。これは過去5年の平均の71%より悪かったです。

 一方、2019年通年のコンセンサスEPS予想は、引き続き下がりつつあります。それを示したのが次のチャートです。

冴えない決算にもかかわらず
株式市場が下げない理由は「金利」にある

 おおまかに言って株価は1)金利、2)企業業績の2つの要因によって決定されます。重要性から言えば金利が7、業績が3くらいです。

 いま業績は上のチャートに見るようにだんだん下がっているわけですから、これは株価にとって悪い展開です。それにもかかわらずなぜ米国株式市場は堅調なのかと言えば、それは金利の見通しが大きく変化したからです。

 具体的には、連邦準備制度理事会(FRB)はこれまでの「ゆっくりとした金利引き上げ」を止め、とうぶん様子見の態度を取ることをシグナルしました。

 また、量的引締め(QT)政策に関しても、早々に切り上げることをシグナルしました。この政策により、FRBは毎月500億ドル程度キャッシュを吸い上げているのですが、早ければ10月頃までにこのプログラムを手仕舞うと見られています。

 これらのことは債券にとり強気材料であり、金利下落要因でもあります。株式バリュエーションは市中金利と競争関係にあることを考えれば、金利が下がるということは株にプラスなのです

半導体セクターの注目企業である
アプライド・マテリアルズの決算は?

 先週は半導体セクターの動向を占う上で重要な決算が2つ発表されました。ひとつはアプライド・マテリアルズ(ティッカーシンボル:AMAT)で、もうひとつはエヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)です。

 アプライド・マテリアルズの第1四半期(1月期)決算は、EPSが予想79セントに対し81セント、売上高が予想37.1億ドルに対し37.5億ドル、売上高成長率が前年同期比マイナス10.7%でした。

 つまり、今回の決算は予想を上回ったのです。しかし、来期のガイダンスは悪かったです。具体的には、第2四半期のEPSは予想77セントに対し新ガイダンス62〜70セントが、売上高予想は36.6億ドルに対し新ガイダンス33.3〜36.3億ドルが提示されました。

 アプライド・マテリアルズは、カンファレンスコールの中で「DRAM価格の見通しは軟調であり第1四半期がサイクルのボトムだとは言いにくい。むしろ回復はU字型になるのでは?」とコメントしていました。言い換えれば、先行き見通しは前期よりさらに暗転したということです。

■アプライド・マテリアルズ(AMAT)チャート/日足・6カ月
アプライド・マテリアルズ(AMAT)チャート/日足・6カ月アプライド・マテリアルズ(AMAT)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます。
拡大画像表示

もうひとつの注目企業であるエヌビディアの決算も
AI市場の不振もあっていまひとつの結果に

 次にエヌビディアですが、同社は1月28日に利益警告しました。その際、2018年第4四半期売上高は、コンセンサス予想が27.1億ドルに対し22〜27億ドルになると発表しました。仮想通貨マイニング・ブームで発生した過剰在庫、ゲーム向けGPUの過剰在庫などが原因です。

 加えて、中国の景気が暗転したことで需要が減退しました。さらに、AI向け高級機「チューリング」が思いのほか売れていないことを打ち明けました。

 そのような利益警告の後で発表されたエヌビディアの第4四半期(1月期)決算は、結局、EPSが予想75セントに対し80セント、売上高が予想22.2億ドルに対し22.1億ドル、売上高成長率が前年同期比-24.3%でした。ゲーミング向け売上高は-45%の9.54億ドル、エッジAI、自動運転車向けの「テグラ」プロセッサー売上高は-50%の2.25億ドルでした。

 さらに、第1四半期の売上高は、予想23.4億ドルに対し新ガイダンス21.56〜22.44億ドルが提示されました。つまり、未だ売上高予想は下がり続けているのです。

 仮想通貨バブルが弾け、自動運転車ブームが竜頭蛇尾に終わったのでハイテク関係者はAIに期待をつないでいるわけですが、AI市場で最も有利な位置につけていると思われているエヌビディアが「AI市場は期待外れだった」とコメントしていることは軽視できないと思います。

■エヌビディア(NVDA)チャート/日足・6カ月
エヌビディア(NVDA)チャート/日足・6カ月エヌビディア(NVDA)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます。
拡大画像表示

 結論としては、アプライド・マテリアルズエヌビディアも、今から売っても遅くないということです。

【※今週のピックアップ記事はこちら!】
スマホ版の「e-Tax」で確定申告する方法を解説! ふるさと納税の寄附金控除や医療費控除など、簡単な申告なら便利に使えるスマホ版「e-Tax」がおすすめ

「iDeCo」運用時に株価が急落した場合の、もっとも有利な投資戦略は“売却”ではなく“継続”すること! 株価下落局面での「iDeCo」の賢い投資戦略を解説!

【2019年3月1日更新!】

「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社

◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
3430銘柄以上
個別株:3110銘柄以上
ETF:250銘柄以上
ADR:60銘柄以上
約定代金の0.45%
※最低手数料5米ドル、上限手数料20米ドル
【ポイント】
米国株取引に力を入れており、取扱数3000銘柄以上は主要ネット証券では最大! 成行注文や指値注文のほか、逆指値注文、連続注文、ツイン指値(OCO注文)など、多彩な注文方法が使えるのも魅力だ。また「トレードステーション米国株 スマートフォン」なら、高機能チャートなど、多彩な機能を活用しながらスマホアプリから米国株の取引が可能! 現在、米国株取引手数料(税抜)を、最大3万円キャッシュバックするお得なキャンペーンを実施中!
【関連記事】
◆【マネックス証券おすすめのポイントは?】日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
【米国株投資おすすめ証券会社】マネックス証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
1400銘柄以上
個別株:1030銘柄以上
ETF:250銘柄以上
ADR:100銘柄以上
約定代金の0.45%
※最低手数料5米ドル、上限手数料20米ドル
【ポイント】
住信SBIネット銀行の口座を持っていれば、入出金手数料が無料など、便利な「外貨入出金サービス」が利用可能! ダウ・ジョーンズ社が発行する金融専門誌「BARRON’S(バロンズ)」の抜粋記事(日本語訳)や、モーニングスター社による「個別銘柄レポート」など、投資情報も充実している。
【関連記事】
◆【SBI証券のおすすめポイントは?】IPOの多さ&夜間取引、銀行との連携など独自サービスも充実!
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【米国株投資おすすめ証券会社】SBI証券の公式サイトはこちら
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
1300銘柄以上
個別株:920銘柄以上
ETF:250銘柄以上
ADR:120銘柄以上
約定代金の0.45%
※最低手数料5米ドル、上限手数料20米ドル

注)2017年9月25日現地約定分からの手数料
【ポイント】
新興国などの個別銘柄を実質的に売買できるADR(米国預託証書)の銘柄数が豊富。日本株と同じ取引ツール「マーケットスピード」でも取引可能で、10種類以上のテクニカルチャートを使うことできる。ダウ・ジョーンズ社の有名金融専門誌から記事を抜粋・日本語訳した「バロンズ拾い読み」も読める。
【関連記事】
【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実!
◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい!
【米国株投資おすすめ証券会社】楽天証券の公式サイトはこちら
※ NYSE(ニューヨーク証券取引所)、NYSE Arca、NYSE MKT、NASDAQに上場する個別株 。
Special topics pr


ZAiオンライン Pick Up
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2019年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2019年の最強クレジットカード(全7部門)を公開! ダイナースクラブカード」の全15券種の  付帯特典を調査して“実力”を検証 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証 じぶん銀行住宅ローンの金利が業界トップクラスの低金利!じぶん銀行住宅ローン https://diamond.jp/articles/-/120666?utm_source=z&utm_medium=rb&utm_campaign=id120666&utm_content=recCredit ANAアメックスならANAマイルが無期限で貯められて還元率アップ! じっくり貯めて長距離航空券との交換を目指せ! 株主優待名人・桐谷さんがおすすめする「株主優待」を大公開!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

億り人が教える
「株」入門
人気株の激辛診断

5月号3月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!お得な定期購読の詳細はコチラ!

 

【億り人が教える「株」入門】

230億円作ったcis先生が登場!
・「株っておもしろくて止められない! 」
株主優待株で成り上がる方法
元手
40万円2億円を稼いだまつのすけ先生
高配当株を狙うリスト作成法 
年600万円配当受け取る藤田先生
好業績株を楽々チャートで発掘 
1勝4敗でも達成したDUKE。先生
2年で2倍になる割安株の放置ワザ
・割安株で
資産7億円に到達した本田武先生
失速IPOの効率のいい拾い方
IPO投資2億5000万円を作ったJACK先生

買っていい10万円株は95銘柄!
買い:ソニー、ワークマン、メルカリ、など
ダメ:ヤフー、マツキヨ、ホンダ、など
・2019春/
人気株500の激辛診断! 

確定拠出年金のキホンがわかる資産づくりガイド
・まず公的年金を知ろう
・企業型DCってナニ?
iDeCoってやるべき?
・投資商品をサクサク理解! 
老後のお金以外に貯めておくべきお金

iDeCoで扱う投信201本の成績&コスト比べ
・口座管理手数料0円の9社を紹介!

【別冊付録】
全上場3715銘柄の最新理論株価

定期購読を申し込むと500円の図書カードをプレゼントキャンペーン開催中!


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 山本潤の超成長株投資の真髄で、成長株投資をはじめよう!(ザイ投資戦略メルマガ) 新築マンションランキング