世界投資へのパスポート

過去最高値を更新したS&P500指数は、まだ上昇を
続けるのか!? 米国株の現状を解説しつつ、今注目の
「SaaS」「サブスクリプション」の関連銘柄を紹介

2019年6月24日公開(2019年6月24日更新)
広瀬 隆雄
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先週、S&P500指数が過去最高値を更新するも、
まだ「上に抜けた」とは言えない微妙な水準

 先週、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500指数は、週間ベースで+2.2%上昇し、過去最高値を更新した後、2950.46で引けました。

■S&P500指数チャート/日足・6カ月
S&P500指数チャート/日足・6カ月S&P500指数チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 S&P500指数が過去最高値を更新と言っても、4月の高値は2945.83なので、先週木曜日の引け値ベースでの最高値2954.18はそれよりわずか0.3%高いだけです。

 これはとても微妙な水準と言えます。

今後、上昇・下落どちらのシナリオも考えられるので、
先入観を持たず相場の流れに従うのが吉

 この先、2つのシナリオが考えられます。ひとつは、この水準でしばらく揉んだ後、“一段高”するシナリオです。その場合、S&P500指数に投資したすべての投資家が儲かっていることになるので、売り物が薄くなる可能性があります。株価は真空地帯を駆け上がるというわけです。

 一方で、現在の水準は過去3回どうしても超えられなかった水準ですから、今回も跳ね返され相場は反落するシナリオもあり得ます。

 つまり、上昇と下落、どちらのシナリオも等しく起こり得るというわけです。

 私の経験では、こういう場合は自分の相場観にこだわるのではなく、じっと相場を注視し、方向が決まった後でそれに従ったほうが良いと思います。つまり、ハッキリと指数が上放れしたなら買い、反落したなら売りで良いと思います。

ファンダメンタルズ面から見ても、
ポジティブ要因とネガティブ要因の両方が存在

 ここで、米国市場を巡る環境についてサラッとおさらいしておきます。

 まず先週、連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、アメリカの政策金利であるフェデラルファンズ・レートは現行の2.5%が維持されました。しかし、パウエル議長は記者会見の中で「予防は治療に勝る」とコメントし、必要であれば直ぐにでも利下げすることを強調しました。これは株式にとって支援材料です。

 米中貿易交渉に関しても、6月末に日本で開催されるG20で“トランプ=習近平会談”が行われることがほぼ確実となっており、希望を持たせる展開となっています。

 さらに、このところイランがホルムズ海峡を通過するタンカーなどに攻撃を加えていることに関しては、トランプ大統領はなるべくイランの挑発に乗らないよう、慎重な態度を取っています。

 こうした良い材料がある反面、悪い材料として、中国ならびに欧州経済の減速が鮮明になってきていること、7月半ばから始まる第2四半期決算発表シーズンの見通しが足下で暗転していること、向こう12カ月のS&P500指数の1株当たり利益(EPS)に基づいた株価収益率(PER)が16.8倍と割高(過去5年の平均は16.5倍)になっていること、などが指摘できます。

 つまり、冒頭でみたテクニカル・チャート面でも、ファンダメンタルズ面でも、上昇と下落、どちらも等しい確率だと思うのです

現在の市場環境で注目すべきは、
SaaSやサブスクリプション関連の急成長銘柄

 先のFOMCでパウエル議長は、「経済のベースライン(基準値:FRBの場合、これは失業率とインフレ率を指す。現在、この2つはどちらも限りなく理想に近い数字)を見ると、ほとんど異変は感じられない。しかし、海外情勢や貿易問題は、ひとつ間違えればアメリカの景気に影響を与えかねない」と述べ、機先を制した利下げがあり得ることを強調しました。

 つまり、金利の方向性としては下なのです。そして経済成長の方向性としては、こちらも景気減速のリスクのほうが大きいでしょう。

 こういう局面では、安定して急成長を見込める銘柄が普段以上にチヤホヤされるのが通例です。

 ざっくばらんに言えば、そのような銘柄とはソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS=クラウドを通じてソフトウェアをアプリとして提供する企業)やサブスクリプション(定期購読)型の企業が「ど真ん中」でしょう。なぜなら、そのようなサービス形態、課金形態は、景気後退が到来してもキャンセルされにくいからです。

 具体的には、以下の銘柄がこのグループに属します。

◆オクタ(ティッカーシンボル:OKTA)
クラウドを通じてユーザー・アイデンティティーを管理

◆ズィー・スケーラー(ティッカーシンボル:ZS)
クラウドを通じてインターネット・セキュリティーを提供

◆クラウドストライク(ティッカーシンボル:CRWD)
クラウドを通じてインターネット・セキュリティーを提供

◆ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ティッカーシンボル:ZM)
ビデオ通話サービス

◆モンゴDB(ティッカーシンボル:MDB)
クラウドを通じてデータベースを提供

◆スラック(ティッカーシンボル:WORK)
ビジネス用チャットサービス大手。先週IPO

 したがって引き続きこれらの銘柄をコアに据えたいと思います。
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確率は低いものの、イランとの武力衝突が
現実化した場合の戦略も検討しておこう

 さて、トランプ大統領は今必死にイランとの衝突を回避しようとしています。しかし、イランの方はすでに4回もアメリカを挑発し、トラブルを起こしたくてウズウズしている様子です。

 もしアメリカ軍に死傷者が出たら、アメリカの世論は黙ってないと思うので、トランプ大統領もしぶしぶ反撃を指示することになると思います。その場合、相場はリスク回避に振れるでしょう。

 このシナリオでは、まずポートフォリオの現金比率を少し上げてください。次に、ゴールド相場になると思うので、SPDRゴールド・トラスト・シェアーズ(ティッカーシンボル:GLD)に投資したいと思います

【今週まとめ】
S&P500指数が過去最高値を更新しても、
油断はせずに相場と向き合おう

 米国株は過去最高値の水準に来ており、ここからは上・下どちらに動いてもおかしくないです。ここは素直に上なら買い、下なら売りというスタンスで良いと思います。

 セクター的には、日頃、本コラムで言及することも多いSaaS、サブスクリプション関連の急成長株が良いでしょう。

 そして、もしイランとアメリカが武力衝突したら、現金比率を上げゴールドを買ってください。

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