ネット証券会社比較
2013年6月3日 久保田正伸

9時前、15時以降もお得に株を売買!
PTSの活用でより投資が有利になる!

 通常、株の売買は午前9時から11時30分、12時30分から15時までとなっている(東京証券取引所の場合)。ふつうのサラリーマンは仕事の時間帯。売買することはなかなか厳しい。

 しかし、PTS(私設取引システム)ならば、深夜の23時59分まで取引できる。その上、通常の取引所で売買するより少し安く買えたり、高く売れたりする(PTSは日中の取引もできる)。

 たとえば、夜間にニューヨーク市場が暴落し、翌日の日本市場も下げが予想される場合には夜間のPTSを利用して、すばやく撤退(持株を売却)するといった使い方もできる。

PTSの売買代金が急上昇中

 現在、PTSの人気が急上昇中だ。SBI証券が利用するPTS「ジャパンネクストPTS」では、2013年4月の1日平均売買代金が初めて1000億円台となった。また、4月10日には1日の売買代金が1650億円と過去最高を記録した【図表1】。

【図表1】最近の活況相場が追い風となってPTSの売買代金もうなぎのぼり

 そもそもPTSとは、一般に利用されている東京証券取引所や大阪証券取引所とは別に設置された取引所だ。「別」とは言っても、SBI証券の場合、PTSと通常の取引所間で自由に売買ができる。たとえば、PTSで買った株を東京証券取引所で売ることができるし、その逆もOKだ(ただし、PTS取扱銘柄は決まっており、現在約3500銘柄)。

 PTS(私設取引システム)といえば、過去にいくつかのネット証券がサービスを提供してきたが、現在、大手ネット証券ではSBI証券のみがサービスを提供中である。

取引値もコストもお得になるPTS

SBI証券でPTSを利用する場合、総合口座を持っていれば別途申込みの必要はなく利用できる。

 PTSと普通の取引所を比較したのが【図表2】。たとえば、手数料が5%程度お得になる、深夜23時59分まで取引が可能など、いくつかメリットがある。ただし、現物株の取引のみで信用取引はできない。

 

 【図3】は東証の気配を示した板とPTSの板を並べた画面だ。PTSでは呼び値の単位が小さい。東証では406円買いの407円売りとなっているが、PTSでは406.2円買い、406.9円売りとなっている。この時、1000株成行で売買するなら、PTSを使って指値で気配値にぶつけた方がお得に売買できるし、手数料も少しお得になる。

 また、指値で売買したい場合、たとえば、【図表3】のシーンで406.3円買いとすれば、成行で気配値にぶつけるよりも、お得に買える可能性が高い。その上、一番最初に買いの順番が回ってくるだろう。

【図表3】SBI証券の板。日中取引で東証とPTSの板は少し価格が違っている点に注目

取引所を自動選択してくれる

 取引所とPTSの板を見比べながら取引する手もあるが、もっと便利な方法がある。それがSOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文だ。使い方は簡単。取引する市場を「当社優先市場/SOR」に設定しておくだけ。あとは通常の取引所とPTSで、自分の発注数量に対して有利な価格が提示されている取引所に自動的に注文が出る仕組みだ。

 ただし、すべての銘柄で「SOR注文」が出せるわけではなく、3月1日時点で1213銘柄がSOR対象銘柄となっている。

 実際にPTSを利用する場合、銘柄や時間帯によっては、取引が閑散になっている場合がある。特に夜間取引では、気配板に注文が出ていなかったり、注文があっても日中の終値とはかけ離れた価格で注文が出ていたりすることも。そんなケースはあるもののPTSを利用すれば、チャンスが広がることは間違いない。

 取引値もコストも有利な取引ができるPTS、さらにSOR注文を使うことで、取引所を意識せずに売買が可能になる。ぜひ活用してお得に取引していただきたい。