世界投資へのパスポート
【第307回】 2014年3月17日 広瀬 隆雄

紛争の焦点がクリミアから
ウクライナ南東部へ移った場合は株安の可能性も

クリミアからウクライナ南東部へ

 3月16日(日)にウクライナのクリミア半島で国民投票が行われます。これはロシアへ帰属するかどうかを問う投票です。(編集部注:原稿執筆(3月15日)時点。その後、クリミア自治共和国の選管当局はロシアへの編入の是非を問う住民投票で賛成票が95.7%に上ったと発表した)

 クリミアの住民の過半数がロシア系であることから、この国民投票ではロシアへの帰属希望が過半数を占めるだろうと予想されています。

 ロシアはこの投票の結果が判明した後でクリミアに対する態度を明らかにするとしています。

 クリミア半島のセバストポリにロシアの黒海艦隊の基地があることなどを考えれば、ロシアはクリミアを併合すると考えるのが自然だと思います。その場合、ロシアが直ちに態度をハッキリせず、保留するシナリオもあることに注意してください。

 クリミアのロシア帰属が決まり、一件落着で緊張がほぐれれば、リスクオンの展開になるでしょう。

 ただ、次にクリミア半島のすぐ北側の、ウクライナ南東部をどうするか? ということが問題になる可能性もあります。この地域もロシア系の住民が多く、しかもウクライナの産業や地下資源の大部分が集中しています。

 実際、ウクライナ南東部に接するロシア国境付近には、すでにロシアの軍隊が結集しているという情報もあります。

 もし紛争の焦点がクリミアからウクライナ南東部に移り、ロシアが軍隊を動かすようなことになればマーケットは極端にリスクオフに振れるでしょう。