人気の「バランス型投資信託」3本に対するファンドアナリストによる評価とは?
発売中のダイヤモンド・ザイ4月号は、特集「星の数でズバリ判定!【投資信託】格付(2023年・春)」を掲載。この特集では、人気の投資信託280本の良し悪しを、ザイ独自の格付けでズバリ判定! また、インデックス型のコストの最新情報や、話題の投資信託の中長期的な成績の分析、おすすめの投資信託まで、投資信託を買っている人、買いたい人に役立つ情報を大公開している。
今回はこの特集から、純資産総額が多い「バランス型投資信託」3本の格付けと、分析コメントを紹介!
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バランス型の投資信託なら、1本で国内外の資産に分散できる!
目先の成績だけでなく、長期で安定運用できるかどうかが重要!
投資信託が組み入れる資産は、国内外の株式や債券など多種多様。リスクを分散させるには、例えば日本株型と先進国株型、先進国債券型など、投資対象が異なる投資信託を組み合わせて持つのがセオリーとされる。
そうすれば、株が下落しても債券が値上がりした場合、ある程度相殺できるだろう。また、日本経済が不調でも、海外資産が成長していれば、日本株の不振分をカバーできるかもしれない。
ただし、「組み合わせ方を考えるのが難しい」「いくつも投資信託を買うほど資金がない」といった場合には、バランス型の投資信託を1本買うだけでも、分散投資は可能。バランス型はどれも、商品ごとに配分の違いはあるとはいえ、国内外の複数の資産に分散投資することを基本方針としているからだ。
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バランス型はあくまで”長期での安定運用”を目指す投資信託でもある。よって、仮にある一定期間の成績が良好だったとしても、優れた商品だとシンプルに評価することはできない。つまり、投資家が評価を下すのが難しい商品と言える。
そこで、ここからは純資産が多い(=人気がある)バランス型投資信託ベスト10のうちの3本について、ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチのファンドアナリスト・海老澤界さんによる格付けと、分析コメントを紹介しよう。
評価にあたっては、長期で安定運用することに対する”適性”も考慮。さらに、①リスクに見合ったリターンか②似た投資信託と比較して、成績が優位か③商品設計がシンプルかどうか、という3点も評価軸としている。これから投資を検討中の人、すでに投資している人は、ぜひ参考にしてほしい(※以下、純資産額などのデータは2022年12月末時点。格付けの星はザイ独自のもので、3つが最高)。
純資産額が多い「投資のソムリエ」「のむラップ・ファンド」
「eMAXIS Slim バランス」の格付けと分析コメントを紹介!
最初に紹介するのは、格付けで星が付かず、低評価となってしまった投資のソムリエ(アセットマネジメントOne)だ。
投資のソムリエは、環境変化に速やかに反応して、資産配分を変更するのが特徴で、基準価額の変動を年4%程度に抑えつつ、基準価額の上昇を目指す方針。ただ、直近では株式・債券のダブル安に加え、安定資産のはずの為替ヘッジ付き外債が、ヘッジコストの増大によりマイナス幅が拡大。今後は、昨年後半から変更した新運用モデルの動向に注目したい。
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続いて紹介するのは、星2つの評価となったのむラップ・ファンド(野村アセットマネジメント)だ。
のむラップ・ファンドは、国内外の株式、債券、リートで運用。債券中心の保守型から、株式中心の積極型までリスクに応じたタイプが選べる。ただ、直近1年は保守型、やや保守型も積極型と同程度下落した。最適資産配分を追求する王道戦略で、成績は同種ファンドと比べ良好。「やや保守型」「保守型」は、リターンが期待しづらい国内債券の比率が高い点に注意しよう。
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最後に紹介するのは、こちらも星2つの評価となったeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(三菱UFJ国際投信)だ。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、大人気の低コスト投資信託eMAXIS Slimシリーズの一つ。日本と先進国の株式、債券、リート、新興国の株式、債券の8資産に均等(12.5%ずつ)に配分する。商品特性はわかりやすいが、株式・リート、海外債券といった比較的ハイリスクの資産に75%投資するので、バランス型の中では価格変動リスクが高いことを認識しておきたい。
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