【日本株】将来的に配当性向の引き上げが予測され、増配と株価の上昇が期待できる”未来の高配当株”を紹介! 注目は「ミライト・ワン」と「TPR」の2銘柄!
発売中のダイヤモンド・ザイ10月号の大特集は「最強日本株【2023年・夏】」! この特集では「高配当株」「5万円株」「株主優待株」「テーマ株」「10倍株」「王道株」「割安株」という7つのジャンル別に、アナリスト18人が選んだ”最強”の日本株を紹介! また、ストラテジストやエコノミストによる「2023年8月~2024年8月までの日経平均株価の予測」も掲載しているので、投資の参考になるはずだ。
今回はこの特集から、将来的に配当性向を引き上げる可能性があり「増配と株価の上昇で2度オイシイ株」の2銘柄を紹介!
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配当性向の引き上げの報道で「神戸製鋼所」の株価が上昇!
”配当性向を引き下げそうな銘柄”を先回りで買うのも手!
2023年7月初旬、日経平均株価が下落するなか、神戸製鋼所(5406)の株価が大幅に上昇した。
きっかけは、同社が「配当性向の引き上げを検討している」と報道されたことだ。報道後、神戸製鋼所の株価は日経平均株価を上回る水準で推移し、7月下旬にかけて、さらにその差は広がった(下図)。
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最近、神戸製鋼所のように株主還元を強化する企業が目立っている。背景にあるのは、東証による市場改善の動きだ。
これまでの日本株市場には、長年にわたって「PBR1倍未満」で放置されてきた銘柄が多かった。しかし、東証は低PBR株に対し、資本効率の改善を勧告。PBRは「株価÷1株あたり純資産」で算出するため、株価が上がるとPBRは高くなる。そこで、株価を上げるための施策として「自社株買い」「増配」「累進配当」「配当性向の引き上げ」などの株主還元に踏み切る企業が増えたわけだ。
決算発表時などに、こうした株主還元の意向が明言されると、それに反応して株価が上昇することも多くなった。ということは、配当性向を引き上げそうな銘柄を先回りして見つけることができれば、値上がり益を掴むチャンスが得られそうだ。
“配当性向引き上げ予備軍”の見つけ方について、独立系リサーチ会社の智剣・Oskarグループの大川智宏さんは「配当性向は、最終利益に対する配当の割合ですから、配当額は最終利益によります。配当性向が引き上げられても、減益では増配になるとは限らないため、好業績であることは大前提」としたうえで、次のようにアドバイスする。
「現状の配当性向が低いと判断される業種や銘柄は、最近強まっている株主からの改善圧力も手伝って、引き上げに動く可能性があります。具体的にはTOPIXの増収増益率を上回っているのに、配当性向が下回っている業種は、今後改善への圧力を受けると見ることができます。さらに、増収増益の見通しにもかかわらず、所属する業種の水準よりも配当性向が低い銘柄は、配当性向を引き上げる可能性が高いと言えるでしょう」(大川さん)
また、ある銘柄が配当性向を引き上げた場合、日本特有の”同調圧力”から、同業種のその他の銘柄も、引き上げに動く可能性があるという。業種内の銘柄全体をウォッチしておくと、配当性向を引き上げそうな銘柄をより見つけやすくなりそうだ。
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「今期予想が増収増益」「業種平均より配当性向が低い」などの
条件を満たす「ミライト・ワン」や「TPR」に注目!
ここからは「将来的に配当性向の引き上げが期待でき、先回りでチェックしておきたい2銘柄」を紹介していこう。なお、選定にあたっては「今期予想が増収増益で好業績」「所属している業種の平均と比較して、配当性向が下回っている」「累進配当をしていたり、増配傾向にあったりする」ことを条件とした(※配当利回りなどのデータは8月3日時点。銘柄選定は智剣・Oskarグループの大川智宏さん)。
最初に紹介するのは、目下の配当利回りが3.61%のミライト・ワン(1417)だ。
ミライト・ワンは、電気・通信基盤構築を手掛ける企業。事業拡大中で、マンションのEV充電器の施工なども手がけており、東京都が推進するマンションへのEV充電器設置拡大策でも恩恵を受ける。今期業績は増収増益予想で、8期連続の増収となる見通しだ。2010年の上場以来、10年以上も減配していない点も魅力。
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続いて紹介するのは、配当利回り3.44%のTPR(6463)だ。
TPRは、自動車エンジン部品シリンダライナーの世界最大手。水素エンジン開発のスタートアップ企業と提携して事業を展開。配当実績は、過去10年間で1度、2021年3月期に減配しているが、長期でみると増配傾向にある。自動車生産の本格回復で、今期業績は前期比で増収かつ2ケタ増益の計画だ。
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