つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説[2024年]

【新NISA】主な証券会社の新NISA口座の特徴を詳しく解説! SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの新NISA口座の取扱商品やポイント還元率などを比較!

2023年11月15日公開(2024年4月15日更新)
頼藤 太希
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「新NISA(ニーサ・少額投資非課税制度)」のスタートが、いよいよ2024年1月に迫ってきました。これまでのNISAの制度が大きく改正・拡充されて使いやすくなります。今回は、NISA制度の改正内容、主な金融機関の新NISA口座の特徴、新NISAスタートに向けた金融業界の動向を紹介。「新NISA」で好スタートを切るために今から準備したいことをまとめました。

【新NISAがわかるおすすめ記事はこちら!】
2024年に始まる「新しいNISA」を解説! 非課税保有期間は無期限、投資限度額は年360万円に拡大など、「つみたてNISA」「一般NISA」との違いや活用法を解説

新NISAの投信積立で得する「クレジットカード」4枚を紹介! SBI証券&三井住友カードなど、ポイント還元率が高くなる証券会社とカードの組み合わせに注目!
↓「新NISA」の解説はこちらからもどうぞ↓

「新NISA」制度の基本的な内容を復習しよう!
非課税枠が1800万円まで増額され、非課税期間は無期限に

 そもそも「NISA」とは、投資で得られた利益が非課税になる制度です。投資で得られた利益には通常20.315%の税金がかかりますが、NISA口座を利用して投資した場合、得られた利益にかかる税金はゼロ。そのため、より効率よくお金を増やすことができます。

 2023年までのNISA(現行NISA)には、「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種がありました。しかし、2023年末をもって現行NISAでの新規投資はできなくなります。これらに代わって、2024年からは「新NISA」で投資ができるようになります(ただし、ジュニアNISAは2023年で新規購入が終了)。

 新NISAは、現行のつみたてNISAと一般NISAを合わせたような制度です。

2023年までの現行NISA
  つみたてNISA 一般NISA
対象年齢 18歳以上
買付可能期間 2023年末で買付終了
非課税となる期間 20年間 5年間
年間投資枠 40万円 120万円
生涯投資上限 800万円→240万円 600万円
投資できる商品 国が定めた基準を満たす投資信託、ETF 上場株式、ETF、REIT、投資信託
投資方法 積み立て 一括買付、積み立て
両制度の併用 不可
売却枠の再利用 不可
2024年からの「新NISA」
  つみたて投資枠 成長投資枠
対象年齢 18歳以上
買付可能期間 2024年からいつでも(恒久化)
非課税となる期間 無期限
年間投資枠 120万円 240万円
生涯投資上限 買付残高1800万円(うち成長投資枠1200万円)
投資できる商品 国が定めた基準を満たす投資信託、ETF 上場株式、ETF、REIT、投資信託(高レバ投信等除く)
投資方法 積み立て 一括買付、積み立て
両制度の併用
売却枠の再利用 可(投資元本ベースの管理、枠復活は翌年)

(株)Money&You作成

 上の表に、現行NISAと新NISAの基本をまとめました。表の中の赤字にしたところが大きな変更点です。簡単にまとめると、次のとおりです。

①非課税期間が無期限になる
 →2024年以降いつでも非課税の投資が始められて、ずっと続けられる


②年間の投資可能額が多くなる
 →「つみたて投資枠」は年120万円、「成長投資枠」は年240万円まで投資できるようになる


③「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できる
 →併用すると最大で年360万円まで投資できるようになる


④1人あたりの「生涯投資枠」が1800万円に増額(うち「成長投資枠」で投資できるのは1200万円)
 →投資可能額がグンと増える。なお、「つみたて投資枠」だけで1800万円使うことも可能


⑤商品を売却しても翌年に非課税投資枠が復活し、新しい投資ができる
 →住宅、教育、余暇など、新NISAの資産をさまざまな用途に使いやすくなる


 現行NISAと新NISAの制度を比べると、新NISAのほうが充実していることは一目瞭然です。これから投資するならまずは新NISAから始めましょう。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券など
主な金融機関の「新NISA」の特徴をチェック!

 これほど大きく変わる「新NISA」ですから、各金融機関もサービスを強化しています。主な金融機関のサービス・動向を紹介します。

SBI証券
 2023年9月30日より、課税口座での国内株式の売買手数料がゼロになる「ゼロ革命」がスタートしたSBI証券。これに加えて、「新NISA」では国内株式だけでなく米国株式・投資信託などの売買手数料もゼロになります。単元未満株の取引ができるサービス「S株」も売買手数料が無料で、スプレッド(取引価格に上乗せされる手数料)も無料なので、コストゼロでの株式投資が可能です。
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 投資信託は、三井住友カードを利用したクレカ積立が可能。Vポイントが0.5~5.0%(カードの種類により異なる)貯められるうえ、「投信マイレージサービス」によって最大で年0.25%(JALのマイルは最大で年0.125%)のTポイント・Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイルがもらえます(どのポイントを受け取るかは自分で選べます)。
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楽天証券
 楽天証券でも2023年10月1日から課税口座での国内株式の売買手数料がゼロになる「ゼロコース」がスタートしました。「新NISA」では国内株式・米国株式・投資信託などの売買手数料がゼロになります。単元未満株取引サービス「かぶミニ」では、約1600銘柄を1株単位で購入可能。市場の取引時間にリアルタイムで取引できる銘柄も700銘柄ほどあります。3000円から株の積立投資ができる「かぶツミ」のサービスもあります。
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 楽天証券では、楽天キャッシュ決済・楽天カードクレジット決済によるクレカ積立が可能。現状、クレカ積立の毎月の上限額は5万円ですが、楽天証券の場合、この2つを利用することで月10万円まで投資ができます。

 楽天キャッシュ決済では、楽天カードからチャージして支払うことで一律0.5%の楽天ポイントがもらえます。また、楽天カードクレジット決済をすることでも0.5~1.0%の楽天ポイントがもらえます。「ハッピープログラム」では、投資信託残高に応じて楽天ポイントが受け取れます。

マネックス証券
 マネックス証券も「新NISA」では国内株式・米国株式・投資信託の売買手数料がゼロになります。単元未満株取引のできるサービス「ワン株」も2024年からの新NISAなら手数料が無料に。スマホアプリ「ferci」(フェルシー)を利用すると、マネックス証券の投資SNSで他の投資家と交流しながら1株単位での投資ができます。
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 マネックスカードを利用したクレカ積立では、マネックスポイントが貯まります。マネックスポイントの基本還元率は1.1%。Amazonのギフト券やTポイント、航空会社のマイルなどと交換できます。また、保有する投資信託の残高に応じて、最大年率0.08%のマネックスポイントが貯まります。
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 さらに、マネックス証券は2023年10月、NTTドコモと資本業務提携を締結したことを発表しました。マネックス証券はドコモの連結子会社となり、アプリ「d払い」を利用した資産形成サービスを提供することや、ドコモの「dポイント」「dカード」「dアカウント」などのサービスをマネックス証券と連携させることなどが検討されるようです。

松井証券
 松井証券も「新NISA」での国内株式・米国株式・投資信託の売買手数料がゼロになります。「投資信託 毎月ポイント・現金還元サービス」では、投資信託から毎月天引きされる信託報酬の一部が現金またはポイントの形で還元。松井証券が受け取る分のうち、0.3%を超える部分が返還されます。
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auカブコム証券
 auカブコム証券では「新NISA」での国内株式売買手数料が無料です。単元未満株が取引できるサービス「プチ株」の手数料は今のところ制度上は有料ですが、2024年6月まではキャンペーンで全額キャッシュバックを実施。さらに2024年6月以降は恒久無料化を予定しているので、実質的に無料といってよいでしょう。
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 また、au PAYカード決済で投資信託の積立をすると、1.0%のPontaポイントが還元されます。「資産形成プログラム」では保有する投資信託の残高に応じて、最大年率0.24%のPontaポイントが貯まります。
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 「プレミアム積立(プチ株)」で月々500円から株の積立投資をすることもできます。こちらは、NISAでなくても買付手数料が無料です。

PayPay証券
 スマホ証券の一つ、PayPay証券はこれまでNISAに対応していませんでしたが、2024年からは「新NISA」に対応することを発表しました。

 決済アプリのPayPayで資産運用ができる「PayPay資産運用」では、国内株・米国株・投資信託への投資が可能。PayPay資産運用で売却したらPayPayマネーに即時反映でき、決済に利用できるようになります。「クレジットつみたて」では、購入金額の0.7%のPayPayポイントがもらえます。
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「PayPayポイント」で投資信託やETFを購入する方法!「PayPay」や「PayPayカード」で貯まったポイントを使って、PayPay証券で気軽に資産形成を始めよう! 

 また、専用アプリの「PayPay証券アプリ」では株価に関わらず1000円から日米の有名企業の株式や投資信託が購入できます。

大和コネクト証券
 スマホ証券の一つ、大和コネクト証券も「新NISA」を利用可能。単元株の売買は毎月もらえる手数料無料クーポンを利用することで月10回まで無料です。無料クーポンを使い切った後も、約定代金の0.033%(税込)と安価な手数料に抑えられています。クレディセゾン発行のセゾンカード・UCカードを利用したサービス「クレカ積立」は、2024年から「つみたて投資枠」の上限、10万円まで投資ができるようになります。

 単元未満株が取引できるサービス「ひな株」では約420銘柄に1株投資が可能。市場が開いている時間ならば注文がリアルタイムで約定します。売買手数料は無料ですが、売り買いともに0.5%のスプレッドが加算される点は要注意です。

 dポイント・Pontaポイントを使ったポイント投資、毎日・毎月の定期買付にも対応しています。不定期に開催される「株のタイムセール」では対象銘柄が最大7%OFFで購入できます。

 ここまで、主な証券会社の新NISA口座の特徴を解説してきましたが、このほかにも「イオン銀行」が2022年12月にマネックス証券と業務提携したことで、イオン銀行の新NISA口座ではマネックス証券で取り扱っている約1300銘柄の投資信託が売買できるようになっています。今後も証券会社や銀行が新NISAに関するさまざまなサービスを追加、変更する可能性があるので、注目しておきましょう。

「新NISA」に向けた“投資の話題”に注目!①
少額で投資ができるよう「株式分割」する企業が増えている

 ここからは、「新NISA」に向けた投資信託や株のホットな話題を紹介しましょう。個人投資家としては知っておきたいことばかりです。

 まず、「株式分割」をする企業が増えていることに注目です。株式分割とは、企業が発行している株を「1株⇒2株」「1株⇒3株」のように分割することです。株式分割をすることで発行済み株式数は増えますが、発行済みの株式の合計の価値は変わりません。しかし、1株当たりの株価は分割に応じて下がるので、新NISAで新たに投資を始める人や、投資資金が少なめの人でも株を買いやすくなります。そうした需要を見越して、最近、株式分割を発表する企業が増えている、というわけです。

 たとえば、ユニクロやGUなどでおなじみのファーストリテイリング(9984)は2023年2月末に株式分割を実施。分割前、同社の株は1株で8万円ほどしました。1単元(100株)を買おうとすると800万円くらい必要だったので、個人投資家にはなかなか手が出せない銘柄でした。しかし、「1株⇒3株」に株式分割したあとの2023年3月1日の終値は2万6600円と、およそ3分の1になりました。それでも1単元だと266万円もしますが、1株投資なら2万6600円ですので、だいぶ購入しやすくなったといえます。

 また、日本電信電話(9432)も株式分割を実施。こちらは2023年6月末に「1株⇒25株」に分割しています。その結果、4300円ほどだった株価も、およそ25分の1の170円なりました。1株170円ほどなら、毎月のお小遣いからでも購入できるでしょう。

 最近は、1株から投資できるサービスも増えてきました。新NISAを利用して少額から投資を始めるという流れは今後広がっていくでしょう。
【※関連記事はこちら!】
1株(単元未満株)から株が買える証券会社を比較!株初心者でも“少額で株式投資を始められる”証券会社の売買手数料や取扱商品、おすすめポイントを解説!

「新NISA」に向けた“投資の話題”に注目!②
投資信託の信託報酬の値下げや低コストの新商品が続々登場!

 「新NISA」を見越して、投資信託でも低コストの商品や手数料を値下げする商品が出ていきています。投資信託で一番注意すべき手数料である「信託報酬(保有中にかかる手数料)」は0.1%を切るものも珍しくなくなってきました。たとえば、海外(全世界株・米国株)に投資する投資信託には、次のようなものがあります。

主な「信託報酬0.1%未満」の投資信託(全世界株式型・米国株式型)
投資信託 信託報酬(税込)
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド 0.0561%
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 0.05775%
Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式) 0.05775%
はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) 0.05775%
<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンド 0.05775%
楽天・S&P500インデックス・ファンド 0.077%
PayPay投資信託インデックス アメリカ株式 0.0806%
たわら ノーロードS&P500 0.09372%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.09372%
はじめてのNISA・米国株式インデックス(S&P500) 0.09372%

※薄黄色の投資信託は2023年新規設定のもの。(株)Money&You作成

 「オルカン」の愛称で投資家に人気の eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は2023年9月に信託報酬を0.05775%に引き下げました。後発のTracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)や、はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)の水準に合わせた格好です。さらに2023年11月には楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドが信託報酬を0.0561%に引き下げました。2023年11月には<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイ・S⽶国株式500インデックスファンドの新規設定もありました。信託報酬の引き下げ競争は一気に0.05%台に突入している様子がうかがえます。
【※関連記事はこちら!】
【2023年 最新版】「インデックスファンド」コスト比較ランキング! 信託報酬&実質コストがもっとも安いファンドは?

 また、成長著しいNASDAQ100や、増配を続ける「連続増配株」に投資を行う投資信託にも安い信託報酬で投資ができるようになってきています。

低コストでNASDAGQ100増配株に投資できる投資信託
投資信託 信託報酬(税込)
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド 0.2035%
Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式) 0.1155%
iFreePlus 米国配当王 0.286%

(株)Money&You作成

 新NISAを利用すれば、投資信託の価額の値上がり益も分配金も非課税になりますから、よりお得に投資ができますね。
【※関連記事はこちら!】
つみたてNISA(積立NISA)対象商品を一覧で紹介!インデックス型投資信託とアクティブ型投資信託、ETFの取り扱い金融機関や信託報酬、騰落率に注目!

「新NISA」に向けた“投資の話題”に注目!③
「クレカ投資」の上限額が月5万円から10万円に上がるかも?

 前述の楽天証券では「楽天キャッシュ決済」「楽天カードクレジット決済」を使うことでクレカ投資が月10万円まで可能と紹介しました。また、大和コネクト証券やtsumiki証券のように、2024年から月10万円までクレカ投資ができるようになることを発表した金融機関もあります。しかし、その他の金融機関では現状、クレカ投資の上限額が月5万円までとなっています。

 新NISAのつみたて投資枠では年120万円(月換算10万円)、成長投資枠では年240万円(月換算20万円)まで投資ができるのに、クレカ投資では5万円までしか投資できないのでは、ちょっと足りませんね。そこで金融庁は、クレカ投資の上限額を毎月10万円、あるいは30万円に引き上げることを検討しているようです。

 金融庁の資料によると、クレカ投資は資産を上回る投資につながる問題がある一方、入金の手間がなかったりポイントがもらえたりするという投資家の利便性向上に役立つ面もあるので一定の条件下で認められているとのことです。この規制の趣旨を踏まえつつも、資産形成を促進するためにクレカ投資の上限額を引き上げてはどうか、とまとめています

 クレカ投資の上限額アップは10万円なのか30万円なのか、新NISAに限った話なのかなど、まだ正式に決まったものではありません。しかし実現すれば、より多額の投資をする人でもクレカ投資を利用して、ポイントがたくさん貯められるようになります。今後の動向をチェックしておきましょう。
【※関連記事はこちら!】
「ポイント投資」ができる6つの証券会社を比較!「クレカ積立&投信の保有」による還元率が高く、新NISAでもお得になるおすすめ証券会社を紹介!

「新NISA」の金融機関選びに迷ったら
チェックしたい3つのポイント

 以上を踏まえて、「新NISA」の金融機関を選ぶポイントをまとめると以下のように言えます。

・新NISAの成長投資枠で個別株に投資したい、する可能性があるなら
 →ネット証券やスマホ証券も含めた証券会社
コストを安くしたいのであれば
 →ネット証券やスマホ証券
米国株・米国ETFに投資したいなら
 →SBI証券楽天証券マネックス証券

 新NISAの口座は証券会社や銀行などで開くことができますが、銀行では株に投資できません。株に投資したい、あるいは「今はしないけれど、そのうち株に投資する可能性がある」というのであれば、証券会社がおすすめです。

 証券会社のサービス内容は、国内株の取引であれば、おおむねどの証券会社も大差がありません。ただし、手数料が安く済むのは今回紹介してきたネット証券・スマホ証券です。

 さらに、米国株・米国ETFのサービスは金融機関により差があります。米国株や米国ETFのサービスが充実しているのはSBI証券楽天証券マネックス証券です。金融機関で迷ったら、まずはこの3社から検討してみるとよいでしょう。

SBI証券楽天証券マネックス証券のサービス比較
  SBI証券 楽天証券 マネックス証券
売買
手数料
投資信託 無料 無料 無料
日本株 無料 無料 無料
米国株 無料 無料 無料
つみたて 投資枠 投資信託の数 210本 203本 199本
積立頻度 毎月・毎週・毎日 毎月・毎日 毎月・毎日
クレカ積立 三井住友カード 楽天カード マネックスカード
ポイント還元率 0.5〜5% 0.5〜1% 1.1%
成長
投資枠
単元未満株 あり(S株) あり(かぶミニ) あり(ワン株)
1株積立投資 なし あり(かぶツミ) なし
米国株・米国ETFの数 5345銘柄 4800銘柄 4506銘柄
その他 スイープサービス あり(住信SBIネット銀行) あり(楽天銀行) なし
主な無料情報 会社四季報 会社四季報、日経新聞 会社四季報
コールセンター 平日8時〜17時、土日9時〜17時(投信・NISAの質問のみ) 平日8時30分〜17時、土日9時〜17時(投信・NISAの質問のみ) 平日8時〜17時

※2023年10月23日時点。(株)Money&You作成

 新NISAは2024年開始ですが、2023年のうちに準備しておくと年初からいいスタートを切れるでしょう。現行NISAの口座を開設しておけば、2024年になったとき、その金融機関に新NISA口座が自動的に開設されます。また、すでにNISA口座で取引をしている方も、2024年からの金融機関の変更を受付開始しています。お使いの金融機関から変更したい場合は早めに手続きをしておきましょう。

 新NISAの口座が開設できたら、自分のリスク許容度に合わせて、低コストの商品を選びましょう。なお、ジャンル別の商品は以前の記事に紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。
【※関連記事はこちら!】
「つみたてNISA」のおすすめ投資信託を厳選して紹介!6ジャンル(日本株・世界株・先進国株・新興国株・米国株・バランス型)のおすすめ12銘柄をプロが厳選!

 なお、金融機関のなかには、2023年中に新NISAの設定ができるところも。本稿執筆時点で楽天証券は2023年11月13日、SBI証券は2023年11月19日より設定ができるようになります。お使いの金融機関にいつから設定できるようになるかを確認して、忘れずに設定しておきましょう。

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 【新NISA】主な証券会社の新NISA口座の特徴を詳しく解説! SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの新NISA口座の取扱商品やポイント還元率などを比較!

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2024年に始まる「新しいNISA」を解説! 非課税保有期間は無期限、投資限度額は年360万円に拡大など、「つみたてNISA」「一般NISA」との違いや活用法を解説

 

頼藤太希(よりふじ・たいき)
(株)Money&You代表取締役/経済ジャーナリスト 中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書累計100万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
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「新NISA」の取扱商品や売買手数料を徹底比較!

※表内のデータは、情報更新時に公表されている「新NISA」の情報をまとめたものです。
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つみたて投資枠 成長投資枠 クレカ積立
還元率 
※1
投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
250本 無料 無料 1277本 0〜
0.5%
【SBI証券の新NISA口座のおすすめポイント】
ネット証券大手の一つで、新NISA口座では日本株の売買手数料無料に加えて、米国株式&海外ETFの売買手数料も無料!「つみたて投資枠」対象商品のほとんどの投資信託を取り扱っており、すべてノーロード(購入時手数料が無料)。投資信託の積み立ては「100円」から可能で、少額から始めたい人に対応。「毎月積立」だけでなく、「毎週積立」「毎日積立」も選べる。三井住友カードなどによるクレジットカード決済「クレカ積立」を利用すると、カードの種類やその他の条件によってポイントが貯まる。「投信マイレージ」では保有額に応じたポイントも獲得できる。「成長投資枠」では米国株、中国株、韓国株、ロシア株(現在、注文停止中)、ベトナム株、インドネシア株、シンガポール株、タイ株、マレーシア株など海外株も豊富。単元未満株(1株から日本株が買える)「S株」は東証の全銘柄が対象で、成長投資枠で投資可能。売買手数料はゼロ円だ。「S株」では積立サービス「日株積立」を開始。株数指定(1 株単位)、金額指定(1000円以上、500円単位)で積立ができるようになった。カスタマーサービスセンターは「NISA・投信土日専用デスク」があり、週末も問い合わせに対応しているのも便利。「J.D.パワー2024年NISA顧客満足度調査 」<証券部門>にて、総合満足度ランキング1位を受賞した。
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つみたて投資枠 成長投資枠 クレカ積立
還元率 
※1
投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
234本 無料 実質無料 1176本 0.73〜
​1.1%
【マネックス証券の新NISA口座のおすすめポイント】
新NISA口座では日本株の売買手数料が無料なのに加えて、米国株、中国株の売買手数料もキャッシュバックで実質無料。マネックス証券は以前から米国株と中国株の取引に力を入れている証券会社で、新NISA口座でも米国株は4850銘柄以上、中国株は約2650銘柄が購入できる。「つみたて投資枠」の対象投資信託のラインナップも豊富。最低購入金額が原則100円で、少額からつみたてNISAを始めることができる。すべての投資信託の販売手数料が無料! 投資信託を保有すると、ほとんどの投資信託で年率0.03〜0.26%の「マネックスポイント」や「dポイント」がもらえる​のも嬉しい。ポイントはAmazonギフト券などに交換できる。投資信託の積立購入のときに「マネックスカード」や「dカード」で支払うと最大1.1%分のマネックスポイントやdポイントが貯まる。単元未満株取引「ワン株」では買付手数料が無料。売却手数料も新NISA口座ならキャッシュバックされるので実質無料だ。2024年3月末から「ON COMPASS」がNISA成長投資枠での利用に対応した。「ON COMPASS」は2023年4月の金融庁公表調査、3年・5年リターンで1位を獲得したおまかせ資産運用サービスだ。
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の一つ。新NISAでは、日本株や米国株の売買手数料が無料で、取り扱っているすべての投資信託の販売手数料も一括購入・積立購入を問わず0円!「つみたて投資枠」対象の投資信託の取扱本数も豊富だ。投資信託は「100円」から購入可能。積立タイミングは「毎月」「毎日」が選べる。投資信託の保有額に応じてポイントが付与され、dポイントやPayPayポイント、Amazonギフト券との交換が可能。低コストインデックス投信も含めた全銘柄がポイント還元対象となる「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」はお得感がある。投資信託のロボアドバイザー(利用料無料)では、新NISA対応のモデルポートフォリオ「成長投資コース」も用意されている。専門のオペレーターが投資の意思決定を手助けしてくれる「株の取引相談窓口」(完全予約制)や、NISAに関する質問に答える「NISAサポートダイヤル」を開設。利用料は無料で画期的なサービスとなっている。オンラインの口座開設手続きでは、証券口座とNISA口座の同時開設申込ができるため、手間を省いてすばやい口座開設が可能だ。
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NISA口座数が500万口座(2023年11月末時点)で業界NO1。新NISA口座では日本株の売買手数料が0円なのに加えて、米国株式&海外ETFの売買手数料も無料!「つみたて投資枠」対象商品のほとんどの投資信託を取り扱っており、すべてノーロード(購入時手数料が無料)。投資信託の最低購入金額が「100円」のため、少額から積み立てられる。「つみたて投資枠」では「毎月積立」だけでなく「毎日積立」も選べる。ポイントプログラムが充実しており、「楽天カード」で決済する「クレカ積立」にすれば、毎月の積立額に応じて「楽天ポイント」が付与される。また、投資信託の保有額が一定額に達するとポイントがもらえる(一部対象外の商品あり)。積立代金を「楽天ポイント」で支払うことも可能だ。「成長投資枠」で買える海外株は、米国株、中国株、アセアン株。1株単位で売買する単元未満株「かぶミニ」は約1600銘柄の取引が可能。売買手数料は無料だが、リアルタイム取引(約750銘柄が対象)の場合は別途スプレッドが発生する。なお、単元未満株のリアルタイム取引に対応している証券会社はめずらしく希少だ。新NISAや資産作りに迷ったら相談窓口「withアドバイザー」が便利。楽天社員がアドバイスを行っている。現状の積立診断とプラスワン銘柄を提案してくれるロボアドバイザー「かんたん積立診断」も便利。2024年の「J.D. パワーNISA 顧客満足度調査」<ネット証券部門>のランキングにおいて総合1位を受賞した。
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新NISAでは、日本株や米国株の売買手数料が無料!「つみたて投資枠」の投資信託の種類も多く、「100円」から購入が可能なので投資初心者や資金に余裕のない人でも始めやすい。「au Payカード」で投資信託を積み立てると最大1%のPontaポイントが貯まるほか、投資信託の保有額に応じてもPontaポイントが貯まる(「au ID」の登録が必要)。500円から個別株が買える「プチ株」、プチ株や投資信託を毎月積立投資できる「プレミアム積立」も便利。通常「プチ株」の購入には手数料が発生するが、「プレミアム積立(プチ株)」の場合、買付手数料が無料。なお、NISA口座(成長投資枠)ならスポット取引でも売買手数料が無料となっており、コスト面でもお得だ。新NISA口座の開設者は特定口座での現物株式の取引手数料が最大5%割引になる「NISA割」がある(ただし「プチ株」「プレミアム積立」の場合は通常の手数料が必要)。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
150本 137〜2200円
(約定代金による)
540本
【SMBC日興証券の新NISA口座のおすすめポイント】
2023年11月から投資信託情報サービス「日興の投信NISA」を開始。数多くの投資信託のなかからおすすめの21本に絞り込んでいるうえ、「なにごともバランスが大事よ」「私は世界の成長にかける」といったタイプごとに5〜6銘柄をピックアップしてくれるので、自分好みのNISA対応ファンドを選ぶ助けになる。SMBC日興証券では一部の投資信託で買付手数料が必要となるが、積立購入(投信つみたてプラン)の場合は全銘柄で買付手数料が原則無料となるので、上手に活用したい。
また、外国株式は、オンライントレードでは取引できないので注意しよう。単元未満株取引「キンカブ」は「100円以上、100円単位」の金額指定で株が買えるのがメリットで、dポイントでも株式投資ができる。「キンカブ」は売買手数料は無料で、100万円以下の買付ならばスプレッドも0%となっている(100万円超の買付時や売却時はスプレッド0.5~1.0%)。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
91本 実質無料 332本
【岡三オンラインの新NISA口座のおすすめポイント】
2024年1月4日以降、新NISA口座では、日本株の売買手数料が全額キャッシュバックされ、実質無料に(上限なし)。投資信託は従来から購入手数料が無料となる「ZEROファンドプログラム」を行っているため、一括購入、積立買付とも手数料が無料だ。投信積立については、1銘柄あたり毎月100円から。低コストの人気ファンドを数多く取りそろえている。ファンド選びに迷った場合は、各自のリスク許容度に合わせた銘柄と投資割合を提案する「投信ロボ」が心強い。また、投資信託の平均保有残高が1000万円以上(プラチナ)、3000万円以上(プレミアゼロ)の場合は、信用取引の手数料が優遇されたり、IPOの当選確率がアップするサービスも提供している。単元未満株の取引も可能で取扱銘柄数も多いが、売買手数料は約定代金2万円まで220円、3万円まで330円、10万円まで660円(すべて税込)などだ。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
38本 無料 112本
【GMOクリック証券の新NISA口座のおすすめポイント】
新NISA口座なら日本株の売買手数料が無料! 投資信託の取扱本数は多くないもののノーロード投信や信託報酬の低い投信が豊富だ。「100円」から積立が可能なのも魅力。GMOクリック証券は、ここ数年、急激に株式市場での売買代金シェアを増やし、個人投資家の支持を集めている。新NISA対応ではないがFXやCFDなど商品ラインアップが豊富なので、新NISAを入口にさまざまな投資に挑戦したい人におすすめ!
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資産残高の0.693〜0.733%(年率・税込)※
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国内外のETFに分散投資をするロボアドバイザー「ウェルスナビ」はNISA口座にも対応。5つの質問に答えるだけで最適なポートフォリオを提案し、毎月自動的に積立投資をしてくれるので、初心者でも簡単に効率的な運用を実行できる。2024年からの新NISAなら、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で資産を購入することで最大で年360万円まで投資可能! 運用コストとしては、一般的な証券会社のような売買手数料ではなく、資産残高に対して決まった割合のサービス利用料を負担する形なので要注意。また、楽天証券と提携した「ウェルスナビ×R」も提供している。その場合、楽天カードや楽天キャッシュを利用し、楽天ポイントを貯めたり、楽天ポイントを利用した購入・積立が可能となる。

※ NISA口座に自動積立だけで入金した場合で試算した手数料。リスク許容度(ポートフォリオ)により異なる。また、各商品の値動きによりポートフォリオのバランスが崩れた場合は、手数料が表記の範囲を超えて変動する可能性がある。
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。売買手数料は、1回の注文が複数の約定に分かれた場合、同一日であれば約定代金を合算し、1回の注文として計算します。投資信託の取扱数は、各証券会社の投資信託の検索機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合が場合があります。※1 年会費無料のクレジットカードの場合。※2 1約定ごとプランで約定金額240万円までの売買手数料。

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