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桐谷さん流の「逆転の発想」による「ニュース活用術」とは? 株価が上昇する「いいニュース」の6つのパターンと、桐谷さんが重視する、株価が下がる「悪いニュース」の活用法を紹介!
ダイヤモンド・ザイでは、特集「桐谷さんが教える、株主優待で始める『株』入門」を掲載。株主優待名人・桐谷広人さんが、初心者向けに株主優待株の買い方をわかりやすくレクチャーしてくれている。
特集内では、「株主優待株はどう選んでどう買えばいいですか?」「株価が上下する理由っていったい何ですか?」「株主優待株の具体的な買い方を教えてください!」というよくある疑問に桐谷さんが回答。ここではその中から、株価が上下する理由、株価が動く材料について一部抜粋するので、参考にしてみてほしい。
株価はどんなときに上昇するか、よくある6パターンを紹介!
株価の上昇には、短期的なものと長期的なものがある。業績が絶好調であれば、長期にわたって上昇トレンドになるだろう。逆に、業績がそこまで好調でなくとも、何らかのニュースなどによって、短期的に株価が上がる局面もある。
株価が短期間で急激に値上がりしやすいニュースには、どんなものがあるのか。大まかに分けて6パターンほど挙げられる。順に紹介していこう。
(1)業績の上方修正
最も典型的なパターンは、業績の上方修正による株価の上昇だ。上場企業は1年を3カ月ごと4回に区切り(四半期)、業績を公表することを義務付けられている。さらに1年の初め(期初)には、金融系など一部の会社を除き、年間の業績見通しも発表する。
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期初の予想を途中でプラスに変更することを「上方修正」、マイナスに変更することを「下方修正」と呼ぶ。
軽微な修正は四半期決算で発表するが、修正幅が大きいと、決算を待たずに突然発表する。もちろん、上方修正すると株価は上がりやすい。
ただし、誰の目で見ても事前予想より業績の好調ぶりが明らかという場合は、上方修正の発表前に皆が先回りして買い、株価が上がることも。このような状況だと、実際に修正が発表されても、株価が反応しない可能性がある点に注意を。
(2)株主優待の新設や拡充
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上場企業は、株主への還元内容も、明らかにする義務がある。多くの会社が、期初に前もって、予想配当額と、株主優待の予定を公表している。しかし予想外の損益や、企業方針の変更で、期中に還元内容を変更することがある。
最近は、株主重視や、株価安定などを目的に、株主優待を新たに導入したり(新設)、グレードアップさせたりする(拡充)企業が増えている。
発表後は個人投資家に特に好感され、株価は上がる傾向がある。
(3)増配・復配<配当>
株主優待の新設や拡充と同様に、配当を前期または直前の予想から増やしたり、無配から配当復活を発表すると、株価は上がりやすい。
(4)新サービスや製品の発表
画期的な新製品の発表や、新サービスが大当たりして長蛇の列ができている、などのニュースは好感されるため、株価の上昇につながることがある。
(5)ドキュメンタリーや対談を放送
テレビで製品や企業の取り組みなどが紹介されたり、新聞で社長対談が掲載されたりすると、株価は上がることがある。
(6)事件・事故からの連想買い
大災害後は、復興をテーマに土木、建築関連の銘柄や、意識の高まりを見越して防災関連の銘柄が上がった。
ただし、桐谷さんが提案するのは「悪いニュース」で買う方法!
ここまで、株価が急騰しがちなニュースを紹介した。これらの「いいニュース」が出る前に、先回りして察知し、安いうちに株を買っておく、というのはなかなか難しいことだ。そこで桐谷さんが提案するのは、逆転の発想。すなわち「悪いニュース」で株価が急落したときに、株を買うというのだ。
この考え方だと、先ほど挙げたものと真逆のニュース(業績下方修正、株主優待や配当の改悪・廃止、サービスや製品が不人気、もしくは回収騒ぎを起こした、など)が買い場になりうる。
「不祥事や大赤字などの事実を皆が知って、かつてないほど株価が下がったら、むしろ買い場です。最近だと赤字転落の『ソニー(6758)』、粉飾決算の『東芝(6502)』など買いましたが、すべて儲かっています」(桐谷さん)
しかし会社が倒産する心配や、大損する懸念はないのだろうか。
「皆が怖がるときこそ、買いの好機なんです。無論、絶対はないです。上場廃止になった銘柄を持っていたこともありますし、いまだに塩漬け状態の株も。時間もかかります。しかし、大きな値上がり益が狙えることが多いので、トータルで見れば、かなり成功していますね」
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