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「ドキュサイン」は電子署名ビジネスで世界最大手!すでに世界で7億人が利用し、潜在市場は250億ドルと言われる注目企業のビジネスモデルや業績を解説!

2018年8月27日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
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長年続いたサイン(署名)文化が
ITテクノロジーの進化により一変!?

 日本では契約の際、ハンコを押印することが一般的ですが、欧米ではそういう場面ではサイン(署名)することが一般的です。どちらの場合も、「紙」を前提とした確認方法だと言えます。

 しかし、世の中はどんどんデジタル化しており、ビジネスレターも封書ではなく電子メールで済ますことが多くなっています。そうした流れの中で、サインやハンコだけが旧態依然とした「紙」に頼る方式となっており、事務手続きのスピードアップの大きな障害となってきました

 たとえば「まだ契約書が先方から戻って来てないけど、既にサインされたのか、それともサインされてないのか?」が把握できない、契約書を「フェデックスのような信頼できる業者が配達しているのか、それとも普通郵便で来るのか?」という不安、受け取った契約書をちゃんと記録、保管するときの手間やコストなど、いろんな不都合が生じます。

 それにも関わらず「サインする」とか「押印する」などの習慣が頑なに残り続けている理由は、その行為が象徴的であり、心理的になかなかデジタルに置き換えにくいと人々が感じるからだと思います。

 そしていま、そのような「なかなか死なない旧習」が一気に変わろうとしているのです。

電子署名ビジネスの最大手「ドキュサイン」は
すでに「動詞化」するほど普及が進む

 ドキュサイン(ティッカーシンボル:DOCU)は、署名の手続きを電子化することで事務処理のスピードアップを図り、企業、従業員、消費者などに利便性を届ける仕事をしています。

 ドキュサインは、電子署名のビジネスで世界最大手です。不動産取引などで「ドキュサインしてください!」と言えば電子署名することを指し、ちょうど検索を「ググる」と言うのと同じように動詞化しています。それほど同社のサービスは、一般に浸透しつつあるのです。

 従来の「紙」のやりとりは、スピードがのろく、コストが割高で、しかも間違いを生じやすかったです。その伝統的な契約のやりとりをじっくり研究し、その長所を生かしつつ、悪用やセキュリティー面での信頼性を損なうことなくデジタルに置き換えたのが、ドキュサインのサービスというわけです。

 すでにドキュサインは世界の37万社を顧客としており、そのサービスを実際に利用した社員や消費者は延べ7億人に達しています。世界のトップ10テクノロジー企業のうち7社が、トップ20製薬会社のうち18社が、トップ15金融機関のうち10社がドキュサインの顧客となっています。

「ドキュサイン」の登場で電子署名が一般に浸透
その潜在市場は250億円に!

 ドキュサインは研究開発に力を入れており、これまでに3億ドルを投じてセキュリティーや信頼性の向上に努めてきました。同社のサービスは、99.99%の確率でしっかり稼働していますし、ハッキングされにくいです。

 電子署名の研究は、実は20年以上前から行われてきました。しかし、これまではクリティカルマスに到達することが出来ませんでした。ドキュサインの登場で、初めて電子署名がメインストリーム、すなわち一般対象に浸透し始めたと言っても過言ではありません。

 ドキュサインは、企業に対しAPIを通じてドキュサインを企業サイトに埋め込み、社員や消費者に使いやすいようにしています。

 なお、ドドキュサインは、大企業だけではなく、中小企業や個人経営の会社でも導入できるような価格設定にしてあります。

 大企業では、営業部なら顧客との契約書、人事部なら雇用契約、ハイテク企業なら知的所有権や研究開発の内容の守秘義務の確認契約など、いろいろな局面でドキュサインが使われます。ひとつの大企業では、実に300もの異なる局面でドキュサインが利用された実績があります。

 このように、ドキュサインはいろいろな局面で活用されるため、潜在市場は250億ドルもあると考えられています。

「ドキュサイン」は顧客の規模に応じて
効率的にセールス活動を展開

 ドキュサインは、大企業に対してはセールスの担当者を置き、コンサルティングを通じてドキュサインのサービスを提案してゆきます。その一方で、個人商店などは、ウェブ上のセルフサービスでドキュサインの導入を提案、実施してゆきます。つまり顧客の大きさに応じて、それに見合った営業コストでセールス活動を展開しているのです。

 往々にして、大企業でドキュサインの導入を検討している担当者は、すでに不動産の購入などの際にドキュサインを個人的に使った経験がある場合が多く、これが営業の際にも大きなプラスに働きます。ウェブ・サービスの評価機関であるネットプロモーターのスコアで、ドキュサインは「63点」を獲得しており、これは立派な数字です。ドキュサインが消費者に受け入れられ、便利がられていることの何よりの証しだと思います。

 いま、ドキュサインの普及は「途上」にあり、一部の企業は既にやっているけれど、まだやっていない企業も多いです。こういう局面では、導入を済ませた企業とそうでない企業の間で競争優位に大きな差がつきやすいです。「他社がやっているなら、ウチも導入しなければ!」という危機感が、ドキュサインの導入をアピールする上で大きな動機づけとなっているのです。

最先端のテクノロジーを利用しながら、
紙にサインするのと同じ感覚で利用できる

 ドキュサインのサービスは、クラウド上に構築されています。スマホ、パソコンなど、どのようなデバイスからでもサインすることが出来ます。ドキュサインのセキユリティーは強固で、ISO27001から認定を受けています。ドキュサインはマイクロソフト、オラクル、セールスフォース、SAP、ワークデイなどと統合されています。

eHankoサービスの解説画像「eHanko」なら、電子印鑑の作成と捺印も可能(出典:ドキュサイン公式サイト
拡大画像表示

 ドキュサインは、テクノロジー音痴のユーザーでも簡単に使えるよう、わかりやすいユーザー・インターフェースを備えています。感覚的に、ちょうど「紙」の契約書にサインするようなフィーリングで署名できるよう工夫を凝らしています。

 また、ドキュサインは、日本では印鑑(eHanko)のサービスも展開しています。

6月発表の業績は堅調に推移
7月にはスプリングCMを買収!

 ドキュサインは、2018年7月31日に、スプリングCMを2.2億ドルで買収すると発表しました。スプリングCMは、契約書のライフサイクルをクラウドを通じて管理するソフトウェア企業です。これにより契約書の作成、ワークフロー、電子署名、署名後の契約書の保管管理などを一括して行う事が可能になります。

 ドキュサインの会計年度は、1月末〆となっています。

 2018年6月7日に発表されたドキュサインの第1四半期(4月期)決算では、EPSが予想-7セントに対し1セント、売上高が予想1.46億ドルに対し1.56億ドル、売上高成長率は前年同期比+37.3%でした。

 第2四半期の売上高は、予想1.52億ドルに対し新ガイダンス1.57億〜1.6億ドルが提示されました。

 2019年の売上高は、予想6.28億ドルに対し新ガイダンス6.52億〜6.58億ドルが提示されました。

 次の決算発表は9月5日で、コンセンサスEPS予想は1セント、売上高1.6億ドルが見込まれています。

【今週のまとめ】
サインの電子化の流れを推し進める
「ドキュサイン」に要注目!

 ドキュサインは、サイン(署名)の電子化を推し進めているソフトウェア企業です。署名は合理化が遅れている分野でしたが、いま企業はどんどん電子署名を導入しており、今後怒涛の如くデジタル化への移行が進むと予想されます。

■ドキュサイン(DOCU)チャート/日足・6カ月
ドキュサイン(DOCU)チャート/日足・6カ月ドキュサイン(DOCU)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます。
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