【2021年10月】QUOカード優待利回りランキング！優待＋配当利回り2.98％の学情や、萩原工業、ケア21など、10月確定の｢QUOカード優待株｣全銘柄を紹介！

2021年10月の「QUOカード」の株主優待を徹底調査！
大手コンビニ、ファミレスやドラッグストアなどで使えて
個人投資家に人気の「QUOカード」の株主優待を比較

　全国共通のプリペイドカードである「QUOカード」は、さまざまな株主優待のなかでも、特に個人投資家からの人気が高い「優待品」だ。

　人気の最大の理由は、幅広い業種の店舗で”金券”として利用でき、利便性が高い点にある。利用可能な店舗は全国約6万店に上り、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンといった大手コンビニをはじめ、一部のファミレスやドラッグストア、書店などでも使える。しかも、会計時に1円単位で利用できて、有効期限もないので、株主優待でどれだけ大量にもらっても、利用できずに無駄にしてしまう恐れがない。また、カードタイプで財布に入れておいてもかさばらないため、保管場所に困らないこともメリットと言えるだろう。

　一方、株主優待を実施する企業側にもメリットがある。「QUOカード」なら個人投資家からの注目度が高いことに加えて、優待品の配送費を安く抑えられる点も、企業にとっては魅力的。さらに、消費者にとって身近な商品やサービスを扱っていない企業でも、「QUOカード」に会社のロゴや社名をデザインすれば、優待品として採用しやすい。これらの理由で、新たに株主優待を導入する企業を中心に、「QUOカード」を優待品に採用する企業が目立っているのだ。

　それでは、「QUOカード」がもらえる多くの株主優待銘柄の中から、何を基準に、どの銘柄を選べばいいのだろうか。なかには、人気アニメのキャラクターなどが描かれた限定デザインのカードを用意している企業もあるが、多くは社名やロゴなどがデザインされているだけなので、まずは「利回り」と「最低投資額」で絞り込むのが順当だ。

　そこで、「2021年10月」に基準日を迎える株主優待銘柄のうち、「QUOカード」を優待品としている全5銘柄（継続保有条件のある銘柄を除く）の「1年間でもらえるQUOカードの額面」と「年間配当額」、そして「最低投資額」を調査して、「株主優待利回り」や「配当利回り」を算出。「【2021年10月】QUOカードがもらえる株主優待利回りランキング」を作成した（※データは2021年9月28日時点。「QUOカード」がもらえる銘柄であっても、2021年10月の時点で一定期間以上継続保有していないと、株主優待の対象外になる銘柄はランキングに含めていない）。
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　なお、「QUOカード」以外の優待品も選択できる銘柄や長期保有優遇制度を設けている銘柄については、備考欄に記載している。

　この「【2021年10月】QUOカードがもらえる株主優待利回りランキング」を参考にして、「QUOカード」がもらえる高利回りの株主優待銘柄に投資しよう！
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【2021年10月】 「QUOカード」などの金券がもらえる株主優待銘柄の 株主優待＋予想配当利回りランキング！
順位	最低投資金額 （株価×必要株数）	QUOカード 額面（内訳）	株主優待＋ 予想配当利回り	株主優待 利回り	予想配当 利回り
1位	◆学情（2301） 【確定月】10月
	12万7600円 （1276円×100株）	500円 （10月のみ）	2.98%	0.39％	2.59%
	【備考】特になし。
2位	◆萩原工業（7856） 【確定月】10月
	16万3900円 （1639円×100株）	1000円 （10月のみ）	2.81%	0.61％	2.20%
	【備考】他に、マスキングテープ、レジャーシート（2畳）なども選択可。1000株以上は3000円相当。3年以上の継続保有で長期保有特典あり。
3位	◆ケア21（2373） 【確定月】10月
	9万200円 （902円×100株）	1000円 （10月のみ）	2.77%	1.11％	1.66%
	【備考】株式分割に伴い、今回から実質拡充。
4位	◆ティビィシィ・スキヤツト（3974） 【確定月】10月
	5万1800円 （518円×100株）	500円 （10月のみ）	2.32%	0.97％	1.35%
	【備考】株式分割などに伴い、今回から優待内容を拡充・変更。300株で1000円分のQUOカード。1万株で3000円相当、3万株以上で5000円相当の美容商材詰め合わせ。
5位	◆泉州電業（9824） 【確定月】10月
	48万5000円 （4850円×100株）	1000円 （10月のみ）	1.86%	0.21％	1.65%
	【備考】1年以上の継続保有で2倍に増額。
※最低投資額や利回りは2021年9月28日時点。順位は株主優待と配当の合計利回りで決定。

　10月に権利確定する株主優待株は全30銘柄と、もともと数が非常に少ない。その中で「QUOカード」を株主優待品としているのは全5銘柄で、具体的には学情（2301）、萩原工業（7856）、ケア21（2373）、ティビィシィ・スキヤツト（3974）、泉州電業（9824）となっている。5銘柄の中で株主優待を年2回実施している銘柄はなく、すべて年1回、10月のみの実施だ。

 「株主優待＋配当利回り」が3％を超える銘柄はないが、もっとも利回りの高い学情は2.98％で、ほぼ3％といってもよい水準。第2位の萩原工業は2.81％、第3位のケア21は2.77％で、ここまでが利回り2％台後半となっている。第4位のティビィシィ・スキヤツトは2.32％で、第5位の泉州電業は1.86％だ。

　ケア21とティビィシィ・スキヤツトは、どちらも4月末に1：3の株式分割を実施していて、分割に伴い今回から株主優待内容を見直している。まずケア21は、株主優待内容を据え置いたため、理論上はこれまでの3分の1の投資額で、これまでと同じ1000円分の「QUOカード」を獲得できるようになった。

　一方のティビィシィ・スキヤツトは、分割前は100株で1000円分の「QUOカード」がもらえたが、分割後は300株で1000円分と、分割に合わせて配布基準を変更。また、分割後に100株保有する場合は500円分の「QUOカード」がもらえるようになり、こちらも実質的な拡充となっている。さらに、今回から保有株別の優待区分を追加し、1万株で3000円相当、3万株以上なら5000円相当の美容商材詰め合わせがもらえる。
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　長期保有優遇制度があるのは、萩原工業と泉州電業。泉州電業は、1年間の継続保有で「QUOカード」の金額が1000円分⇒2000円分にアップする。萩原工業は、3年間の継続保有が必要で、株主優待品の額面が1000円相当⇒2000円相当になる。株主優待品の選択肢に「QUOカード」があるのは1000円相当の株主優待のみだが、同社は株主優待金額の範囲内で好きな商品を複数選べるため、長期保有時に1000円分の「QUOカード」×2枚を選択することも可能だ。

　ちなみに、一定期間の継続保有が条件のため、今回のランキングでは取り上げていないが、クシム（2345）とファースト住建（8917）も「QUOカード」がもらえる10月の株主優待銘柄だ。クシムは6カ月以上の継続保有で、100株では500円分の「QUOカード」がもらえる。ファースト住建は1年以上の継続保有で、100株では年間1000円分（4月500円分、10月500円分）の「QUOカード」がもらえる。ファースト住建の場合、配当利回りだけで3.23％もあり、配当目的で長期保有して、1年後からは株主優待も受け取るというのもアリかもしれない。

10月に権利を獲得できる「QUOカード」優待全5銘柄について
「株主優待＋配当利回り」や優待内容などを詳しく解説！

　ここからは「【2021年10月】QUOカードの優待利回りランキング！」の全5銘柄について改めて詳しく見ていこう。

 「株主優待＋配当利回り」の第1位は、学情（2301）の2.98％。株主優待は100株以上で一律500円分の「QUOカード」だ。実は、株主優待利回りは0.39％と高くはないが、配当利回りが2.59％と高いため、「株主優待＋配当利回り」では1位となった。

　就職情報事業を手がけており、主力事業は登録人数が180万人超の20代向け転職サイト「Re就活」。また、朝日新聞と提携して、新卒学生向け就職サイト「あさがくナビ」なども展開している。2021年10月期の通期の業績予想は、2ケタの増収増益を見込む。また配当については、前々期の37円には及ばないものの、前期比3円増の33円を予定している。

■学情（2301）
業種	コード	市場	権利確定月
サービス業	2301	東証1部	10月末
株価 （終値）	必要株数	最低投資額	株主優待＋ 配当利回り
1276円	100株	12万7600円	2.98％
【学情の最新の株価・株主優待の詳細はこちら！】
※株価などのデータは2021年9月28日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

　第2位は、運動会やキャンプで使われるレジャーシートをはじめとする合成樹脂製品や、機械製品などの製造・販売を行う萩原工業（7856）で、「株主優待＋配当利回り」は2.81％だ。

　株主優待は、100株で1000円相当、1000株以上で3000円相当のオリジナルカタログ。内容は自社製品や、本社がある岡山県の特産品などで、それぞれ3～4品から欲しいものを選べる。100株保有の場合、今期は1000円分の「QUOカード」の他、マスキングテープ10巻きセット、自社製品の和みシート（2畳）、さらに岡山県倉敷市にある大原美術館のオンラインツアーへの参加が用意されている。また、長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で株主優待金額がそれぞれ2倍になる。

　なお、2021年10月期の通期業績予想は増収減益を見込んでいる。

■萩原工業（7856）
業種	コード	市場	権利確定月
その他製品	7856	東証1部	10月末
株価 （終値）	必要株数	最低投資額	株主優待＋ 配当利回り
1639円	100株	16万3900円	2.81％
【萩原工業の最新の株価・株主優待の詳細はこちら！】
※株価などのデータは2021年9月28日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

　第3位は、4月末に実施した1：3の株式分割に伴い、今回から株主優待を実質拡充したケア21（2373）で、「株主優待＋配当利回り」は2.77％。100株以上で一律1000円分の「QUOカード」がもらえる。

　事業内容は、訪問介護や居宅介護支援、介護付有料老人ホームの運営などで、「総合福祉企業」を掲げてさまざまな福祉サービスを展開している。2021年10月期の通期の業績予想は増収かつ2ケタの増益を見込んでいて、増配も予定している。

■ケア21（2373）
業種	コード	市場	権利確定月
サービス業	2373	東証ジャスダック	10月末
株価 （終値）	必要株数	最低投資額	株主優待＋ 配当利回り
902円	100株	9万200円	2.77％
【ケア21の最新の株価・株主優待の詳細はこちら！】
※株価などのデータは2021年9月28日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

 「株主優待＋配当利回り」が2.32％で第4位となったのは、美容サロン向けの顧客・売上管理システムなどを開発・販売するティビィシィ・スキヤツト（3974）。すでに述べたとおり、4月末に実施した1：3の株式分割に伴い、株主優待の内容を実質拡充及び変更している。

　今回からの内容は、100株で500円分、300株で1000円分の「QUOカード」。また、1万株で3000円相当、3万株以上で5000円相当の美容商材詰め合わせがもらえる。「美容商材」の詳細については、現時点では発表されていない。なお、2021年10月期の通期の業績予想は、増収かつ2ケタ増益で、1円の増配も予定している。
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⇒ティビィシィ・スキヤツト(3974)、株主優待を拡充！ 100株以上と300株以上で｢QUOカード｣がもらえる点は変わらず、新たに「1万株以上」の配布基準を追加！

■ティビィシィ・スキヤツト（3974）
業種	コード	市場	権利確定月
情報・通信業	3974	東証ジャスダック	10月末
株価 （終値）	必要株数	最低投資額	株主優待＋ 配当利回り
518円	100株	5万1800円	2.32％
【ティビィシィ・スキヤツトの最新の株価・株主優待の詳細はこちら！】
※株価などのデータは2021年9月28日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

　第5位は「株主優待＋配当利回り」が1.86％の泉州電業（9824）。この1年で株価が1000円以上値上がりしたため、利回り面の魅力は低くなっている。さまざまな電線・ケーブルの販売や、それに伴う電線加工やネットワーク工事、システムソリューションなどを手掛ける「電線専門の総合商社」だ。

　株主優待は、100株以上で一律1000円分の「QUOカード」。1年以上の継続保有で「QUOカード」の金額が2倍の2000円分にアップする。なお、2021年10月期は半導体製造装置の向けの需要が増大したことなどにより、期初の予想を上方修正。通期の業績予想は2ケタの増収増益を見込んでいて、前期比10円の増配も予定している。

■泉州電業（9824）
業種	コード	市場	権利確定月
卸売業	9824	東証1部	10月末
株価 （終値）	必要株数	最低投資額	株主優待＋ 配当利回り
4850円	100株	48万5000円	1.86％
【泉州電業の最新の株価・株主優待の詳細はこちら！】
※株価などのデータは2021年9月28日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

　以上、2021年10月の株主優待で「QUOカード」がもらえる全5銘柄を紹介した。

　ほかの月と比べると銘柄数は非常に少なく、「株主優待＋配当利回り」が極端に高い銘柄も残念ながらない。しかし、株式分割に伴い、今回から株主優待内容を拡充した銘柄が複数あり、5銘柄中4銘柄が今期の増配を予定するなど、注目すべき銘柄が揃っている。全体相場が不安定な動きを見せるなか、直近の株価動向や業績動向もよく確認したうえで、目当ての「QUOカード」銘柄を確実にゲットしよう！
（構成・文／肥後紀子）
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