ネット銀行は力を入れるサービスを絞った“専門店”。
利用するサービス、お得なサービスに着目して選ぶべき!
ネット銀行というと、「預金金利が高め」「手数料が安い」などのイメージがすでに定着していると思います。ただ、いくつもあるネット銀行のそれぞれの特徴や、各ネット銀行が独自に手掛けているサービスまでは、一般的にはまだあまり知られていないかもしれません。
そもそも、店舗のある普通の銀行と、店舗がない(少ない)ネット銀行の違いはどこにあるのでしょうか。今回はその違いの説明から話を始めていきましょう。
店舗のある普通の銀行は、いってみれば“デパートのようなもの”です。特に、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行といった都銀は、銀行が備えているべきサービスのほとんどすべてを取り揃える、大手の老舗デパートです。
預金ができるのはもちろんのこと、住宅ローンなどの融資も行いますし、投資信託や国債、保険など、金融商品の販売もしています。また、給与振込や年金の支払い、受け取り、学費の引き落とし、確定申告した還付金の受け取り、税金の支払い、公共料金の支払いなど、保有する口座をあらゆる場面で活用することができます。他にも、外貨との両替など、一通りのサービスを取りそろえるお金のデパート、それが店舗のある通常の銀行です。何でも揃っていて、非常に使い勝手がよいのが特徴です。
これに対し、ネット銀行はデパートではなく“専門店のようなもの”です。ネット銀行には、必ずしも都銀と同じようなサービスが揃っているわけではありません。都銀に近いネット銀行もありますが、何らかの分野に力を注ぎ、都銀よりも特徴を出したサービスを提供していたりもします。
最も象徴的なのは「セブン銀行」でしょう。
「セブン銀行」は、コンビニのセブン-イレブンを中心として、ありとあらゆる場所にATMを設置しています。普通の銀行は、預金をなるべくたくさん集めて融資に回し、そこから得る金利収入(利ざや)を主な収入源としていますが、「セブン銀行」は提携している他行からのATM手数料収入がコアになっています。実際、「セブン銀行」に口座は開設していないものの、ATMを利用したことがある人は多いでしょう。
そんな「セブン銀行」ですから、口座開設をしても、利用できるサービスは限られています。主な銀行サービスのうち、「セブン銀行」で提供されているサービスと提供されていないサービスを○×で示すと、以下のようになります。
【セブン銀行の商品・サービス】
○普通預金
○定期預金
×外貨預金
×公共料金の口座引き落とし
(電話料金など一部可能なものもアリ)
×住宅ローン
×金融商品の販売
こうして見ると、デパートタイプの都銀と比較して、商品やサービスがかなり絞られていることがわかります。ここまで極端な例は少ないですが、他のネット銀行にも多かれ少なかれ“ある”サービスと“ない”サービスがあり、それが各ネット銀行の個性になっています。専門的なサービスに絞って提供することで、浮いたコストを預金金利に上乗せしたり、手数料の引き下げにつなげたりしているのが、ネット銀行全体の特徴です。
一昔前、まだネット銀行がない時代には、銀行サービスはすべて横並びで、金利も手数料もサービス内容も同じでした。が、今は違います。ネット銀行を中心として、銀行ごとに特色を打ち出してきており、私達はそれぞれ自分に合った銀行を選ぶ時代になりました。適切な銀行を選ぶには、各行の特性を知っておく必要があります。
ネット銀行は、特徴の似た銀行もあるので、いくつかのジャンルに分けて考えてみたいと思います。まず、今回は証券会社と連携している「証券系」とも言うべきジャンルのネット銀行から紹介していきましょう。
ここで言う「証券系」ネット銀行とは、同じグループに証券会社があり、サービスにおいて証券会社と緊密に連携している銀行を指します。証券系の主なネット銀行は次の通りです。
◆住信SBIネット銀行
◆大和ネクスト銀行
◆楽天銀行
銀行名を見ればすぐにわかると思いますが、「住信SBIネット銀行」が連携しているのは「SBI証券」、「大和ネクスト銀行」が連携しているのは「大和証券」、「楽天銀行」が連携しているのは「楽天証券」です。
(※編集部注:さらに、2015年6月末には「GMOクリック証券」を擁するGMOグループも「あおぞら銀行」とネット銀行の共同運営を検討すると発表しており、早ければ2016年度中にも営業を開始する見込みです)
「大和ネクスト銀行」は「大和証券」の利用者か、「大和証券」と「大和ネクスト銀行」を一緒に口座開設する必要がありますが、「住信SBIネット銀行」と「楽天銀行」は、証券会社の口座を持っていなくても使えます。ただし、「ネット証券」と「ネット銀行」の両方に口座を持ったほうがメリットがあります。順番に「証券系」各ネット銀行の特徴や注目サービスを紹介していきましょう。
【証券系ネット銀行その(1)】住信SBIネット銀行
サービスの充実度は「証券系」ネット銀行随一!
欠点は“公共料金の引き落としに穴がある”点
まずは、「住信SBIネット銀行」です
先ほどの「セブン銀行」と同じ基準で、「住信SBIネット銀行」のサービス内容をチェックしてみましょう。
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【2024年11月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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◆イオンカードセレクト |
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0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、無条件で「イオン銀行Myステージ」が「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
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【関連記事】 ◆イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! ◆【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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