ダイヤモンド・ザイには、大特集の「年内に買え!反撃の日本株8大ランキング」が載っている。この8大ランキングの1つが、「連続増益年数ランキング」だ。過去最高の営業利益を長期にわたり更新し続ける株が名を連ねることになるのだが、そこには消費増税や震災なども乗り越えた成長力を持つ株が満載。今回はその中から4銘柄を紹介しよう。
四半世紀以上にわたり営業増益を続ける企業のほか
マーケティング施策を強化する快調継続の小売りも!
では長期間にわたり、過去最高の営業利益を更新し続ける企業を紹介しよう。ダイヤモンド・ザイ12月号に掲載されている25銘柄のうち上位2銘柄はなんと25年以上の長期にわたり、営業最高益を更新し続けている。「過去最高」というインパクトのある材料は株価にとってプラスだが、それが長く続くとなると当然、魅力度もアップする。ただし、「営業最高益を更新するからといって株価が最高値をつけるとは限らない」(マーケットコメンテーターの岡村友哉さん)から注意が必要だ。マーケットには鼻が利く投資家が存在し、彼らはいち早く業績の好調さを見抜き、その時点で株を買ってしまう。多くの人たちが好業績に気づくころにはすでに高値をつけた後ということが往々にしてある。
ただし、最高益を更新し続ける企業の力や環境が不変であれば、その後、更なる株価上昇も見込めるはずだ。市場全体の下落につられて、株が売られる局面があるとすれば、その時は絶好の買いチャンスだ。
そして、買った後も「好業績が続くシナリオが崩れる可能性がないかのチェックも忘れてはいけない」と岡村さん。鼻が利く投資家は買うときはもちろん、売り抜けるときのスピードも速いのだ。特に、最高益を更新し続け、株価が高くなった株ほど、増益が止まると下落が激しい傾向がある。株価が買い値の半分になってしまっていたということがないように、注意が必要だ。
図は家具や雑貨の販売で知られるニトリホールディングス(9843)の営業利益と株価の推移を示したもの。89年の上場以来、営業利益が最高益を更新し続けていることがわかる。その間、たとえば97年には小売業にとっては業績のダメージになりやすい消費税の5%へのアップや、14年には同じく8%へのアップがあるなど、逆風ともいえる環境に直面しながらも営業増益を続けてきたことは評価に値する。事実、株価は上場以来、ほぼ右肩上がりを続けている。今期も約7%の営業増益が見込まれており、ネット販売への注力などによる増益シナリオが進行中だ。
また、同じく埼玉県を中心にスーパーマーケットを展開している小売りのヤオコーも26年連続の営業最高益更新を続ける会社だ。ヤオコー(8279)はターゲットをより明確にした販促企画の充実などFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を活用した施策を展開。その効果もあって、7月時点の既存店売上高は27カ月連続で前年同月を上回って推移している。
さらにドンキホーテホールディングス(7532)もこれまで深夜営業やユニークな商品陳列を武器に若者を取り込んできたが、足元では訪日外国人客向けの予約サイトを開設したり、外国人観光客の利用が多い全国20店舗で、国内初となる外貨7通貨のレジ精算サービスも開始するなど、インバウンド需要の取り込みに余念がない。
最後に11万円で買えるのが、ディーブイエックス(3079)だ。不整脈関連の医療機器メーカーで、東証1部への昇格も注目点だ。
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