為替の目標はドル/円で120円
一方、為替の目標としてはドル/円で120円程度の円安を見ています。これは単純にテクニカル・チャートから見た大体の目安です。FRBが言及する超低金利政策切り上げのメドとして、最も頻繁に言及されるデータポイントは失業率です。「失業率が6.5%に下がるまでは、引き締めなど一切考えなくていいですから」というのがそのメッセージです。
しかし現在の失業率は7.0%なので、この肝心な数値まであと0.5%しかありません。前回の失業率の発表で、いきなり0.3%も失業率が改善したことを思い出せば、来年は春先早々にも「失業率がFRBのターゲットに達してしまった!」という、慌てなければいけない局面が来ないとも限らないのです。

セクター戦略
現在のアメリカ株でちやほやされているセクターは、「米国の景気がいつまでもぐずぐずしている中、どんどん成長している企業は、ほんの一握りしかない……その希少な銘柄群に属する株なら、少々割高でも投資しよう」という理屈から買われています。
金利が極端に低い局面では、そんな風に成長にプレミアムを払うことが常態化するわけです。だからフェイスブック(ティッカーシンボル:FB)に代表されるような、チャラチャラした銘柄が、水準にかかわらず買い進まれたのです。
しかし来年、もし米国の景気が強くなるのであれば、別に割安な株でも利益成長を示せる企業はどんどん増えるし、逆に「低金利政策はどこかで終わる」という焦りが投資家に出ます。すると2013年に流行ったネット株などのストーリーは、とたんに色あせたものになるリスクが高いです。
iPhoneに代表されるスマホも、飽和状態になっているのでリスクが高いです。またFRBのあからさまな資産効果・株高演出政策でフトコロが肥えた裕福層を相手としたビジネス……銘柄で言えばティファニー(ティッカーシンボル:TIF)などのストーリーも、手垢のつきまくった、くたびれたアイデアだと見做されるでしょう。
逆に2013年を通じて出遅れていたエネルギー株などは、まだまだ新鮮味があります。
新興国はパニック売りが出た時が買い場
最後に新興国株式ですが、一般にFRBが金利を引き上げはじめた局面では経験則的に危機が到来するケースが多かったです。メキシコのテキーラ・ショック、タイのバーツ危機、ロシアのルーブル危機など、FRBの引き締めが引き金となった新興国の混乱の例は枚挙にいとまがありません。
新興国株式は株価収益率(PER)などの尺度から見ると、極めて割安です。その意味では、2014年、あるいは2015年のどこかで新興国株式を仕掛ける、絶好のチャンスが到来します。ただ、それは今じゃないと思うのです。FRBの引き締めでパニック売りが出て、投資家が血みどろになるまで、鷹揚(おうよう)にチャンスを待ちたいと思います。
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