最下層からの成り上がり投資術!
2018年4月24日 藤井 英敏

日経平均株価は海外投資家の買い戻し&地政学リスクの
低下で下値は堅いが、株価上昇のシナリオもなし!
ノーポジションでゴールデンウィーク明けに備えよ!

 足元の日経平均株価は非常に強い動きを続けています。主因は、海外勢の買いが継続して入っていることに加え、朝鮮半島の地政学リスクが低下していることです。

■日経平均株価チャート/日足・6カ月
日経平均株価チャート/日足・6カ月日経平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 まず、4月第2週(9~13日)の投資部門別株式売買動向では、海外投資家の買越額は845億円と、前週の1584億円からは買越額が縮小したものの、3週連続の買い越しでした。

 また、4月第2週の海外投資家は、日経平均先物とTOPIX先物を合算して4059億円買い越しました。買い越しは2週連続で、買い越し額は前週の2644億円に続き、昨年10月第3週の4218億円以来の大きさでした。

 このように、足元で海外勢が現物も先物も日本株を買っています。

あくまで海外勢の買いは短期筋であり
中長期資金ではない

 次に、北朝鮮の金正恩委員長は20日の朝鮮労働党の中央委員会総会で、21日から核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を中止すると表明しました。また、韓国大統領府は、27日の首脳会談での文在寅大統領と金正恩委員長の初対面は午前中に行い、首脳会談のほか歓迎行事や晩さん会も開催することで合意したと発表しており、朝鮮半島の緊張が緩和しています。

 ただし、足元の海外勢の買いはあくまでも、短期筋の買い戻しであり、腰が入った中長期資金ではないというのが大方の見方です。

 また、朝鮮半島の政治的な動きも、6月初旬と見込まれる米朝首脳会談を前にした駆け引きであり、実際に米朝間の合意が形成されるまでは、予断を許さない状況ではあります。なぜなら、過去の歴史を振り返ってみればわかるように、北朝鮮と米国など他国との合意は口約束に終わることが多く、成果が乏しかったからです。

日経平均株価の下値は堅い一方で
年初来高値を目指すのは難しい

 それでも、海外勢が日本株を買い越し、朝鮮半島の地政学リスクが低下している状況を踏まえれば、日経平均株価の下値は堅いとみてよいでしょう。

 ですが、下値は堅いから、上がるということでもありません。

 ご存知の通り、日経平均株価は今年1月23日に24129.34円の年初来高値を付けた後、ナイアガラ状態に陥り、3月26日には20347.49円の年初来安値まで叩き売られました。この下落幅3781.85円の半値戻しが22238.42円です。これは足元の日経平均株価の水準です。なぜなら、半値戻しは十分に戻った水準であり、ここで戻りが一服してもまったく違和感がないのです。

 また、東証1部の昨年9月以降の価格帯別累積売買代金は、22000円~23000円では約140兆円に達しているそうです。このため、22000円台では、22000円~23000円の価格帯で買った投資家から戻り待ちの「ヤレヤレ売り」が出やすいのです。

 また、13日時点の信用買い残は3兆5503億円と、前週から415億円減ったとはいえ、高水準に積み上がっています。1月下旬以降の株価急落を受け、個人が信用で押し目買いを行い、その後、相場が落ち着いた局面でも信用買いを入れた結果です。

 その一方、信用評価損益率は13日時点でマイス9.09%です。評価損を抱えている信用個人は戻れば売りたいと思っていることでしょう。つまり、信用買い方の潜在的な売り需要も、この水準でも十分あるでしょうし、ましてや、ここから上がれば一段と強まる見通しです。

 そうこう考えると、日経平均株価が23000円を上抜けて、年初来高値の24129.34円を目指すというシナリオの実現は、想定外の好材料が飛び出し、投資環境が劇的に改善しない限り、難しいでしょう。現時点においては、残念ながらそのような材料は見当たりません。

株価急落を危惧する必要はないが
ゴールデンウィークは「ノーポジション」で

 ちなみに、テクニカル的には、日経平均株価は75日移動平均線(23日現在22210.32円)の攻防中です。その一方、200日移動平均線(同21466.12円)、25日移動平均線(同21555.78円)は安定的に上回っています。つまり、短期的にも、長期的にも需給は良好であり、ナイアガラが発生しにくいといえます。このため、今後、200日移動平均線や、25日移動平均線を下回らない限り、慌てて日本株を売る必要はありません。

■東証マザーズ指数チャート/日足・6カ月
東証マザーズ指数チャート/日足・6カ月東証マザーズ指数チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 一方、23日の東証マザーズ指数の終値は1135.63ポイントと、25日移動平均線(同1167.02ポイント)、75日移動平均線(同1222.34ポイント)、200日移動平均線(同1161.56ポイント)すべて下回っています。短期・中長期の下落トレンドが発生中との認識です。経験則上、マザーズ指数は24ヶ月移動平均線(同1080.87ポイント)を下回ると、60ヶ月移動平均線(同952.62ポイント)でサポートされてきました。現在は、24ヶ月移動平均線は上回って推移していますので、ナイアガラを危惧する必要はありません。しかしながら、万が一、今後、24ヶ月移動平均線を割り込むようだと、最低でも60ヶ月移動平均線付近までの急落を意識しておく必要があるでしょう。

 なお、知り合いの対面証券の営業マンは、「店への電話は一切鳴りません。足元ではかつてないくらい手数料が上がらず、投信もまったく売れていません。唯一利食いできるのは、ここ最近戻り歩調の米国株の個別だけです。それにしても、今、一体誰が日本株を売り買いしているんでしょうかねえ(苦笑)」と言っていました。

 また、友人の投資顧問会社の社長も、「有料レポートが全く売れない((ノД`)シクシク)」とこぼしていました。東証マザーズ指数は、信用取引を活用し、短期売買を好むアクティブ個人の体感温度を如実に示す株価指数です。足元のマザーズ指数が低迷しているため、アクティブ個人の活性度は著しく鈍化していることは間違いありません。

 マザーズ銘柄を中心に小型株の決算発表は、ゴールデンウィーク明けに集中します。多くのリスク回避的な個人投資家は、「決算またぎ」を避けますので、マザーズ銘柄などの小型株市場に資金が還流するのは決算発表通過後でしょう。

 ただし、決算の内容次第では、必ずしも資金の流入が見込めるわけではありませんから、その点には留意が必要です。

 いずれにせよ、大型株も、小型株も、ゴールデンウィーク前に、慌てて買う必要性はないため、連休中は「ノーポジション」でレジャーや、家族サービスを楽しむべきだと思います。連休が明けてから、改めて、「いつ買うか?何を買うか?」または、「売り買いを見送るか」を決めればよいでしょう。

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