ネット証券会社比較
【第30回】 2012年6月29日 ザイ・オンライン編集部

逆指値などの特殊注文が激安手数料で使えるネット証券が登場!「安藤証券」とはどんな証券会社?

手数料値下げ競争に伏兵現る!?

安藤証券が、7月17日からインターネット取引の手数料を大幅に値下げする。値下げの対象となる商品は、国内株式(現物・信用)、国内先物、海外先物だ。今回の値下げによって、安藤証券はネット証券の手数料ランキングでトップクラスの安さとなる。しかも、後述するように安藤証券は特殊注文機能が使えるネット証券としては、ほぼ最安の手数料になる。他社の手数料値下げにも波及するのか注目だ。

 そもそも「安藤証券」とはどんな証券会社だろうか。

 創業はなんと1908年(明治41年)、愛知県名古屋で前身となる「安藤商店」を開業して以来、100年以上の歴史を持つ“超老舗”の証券会社だ。現在も本社は名古屋にあり、インターネット取引「美らネット24」のほか、対面・コールセンター取引も行なっている。東京、東海、関西、沖縄に店舗を持ち、株式だけでなく投資信託、債券(国内債券、外国債券)、先物・オプション(国内、海外)、店頭FXなどの商品を取り扱っている。

>> 安藤証券の詳細はこちら!(新手数料は7月17日更新予定)

現物、信用とも手数料の安さでベスト4にランクイン!

安藤証券の手数料はどう変わるのか。現物株式と信用取引の新旧手数料を掲載したのが【表1】だ。すべての価格帯でかなり大幅な値下げが行われる。

 従来の安藤証券の現物株手数料は、大手ネット証券よりも若干割高だったが、長期間「キャンペーン」として格安の手数料を提供してきた。今回の改訂で、価格帯によってはキャンペーン中の手数料と同程度の値下げが行なわれる。

 他社の手数料(1約定ごと)と比較したのが【表2】だ。値下げによって、各価格帯でSBI証券楽天証券などの大手ネット証券を抜き、すべてのネット証券会社の中でも4位以内にランクインする安さになる。(ザイ・オンライン「現物株手数料で比較!」ページを参照。ただし安藤証券の新手数料は、7月17日に更新予定)

 また、信用取引の手数料は、全価格帯で一律105円となる。これも業界最安のグループと言っていい。「ザイ・オンライン」の「信用取引で比較」ページで比較すると、業界最安水準をいく他社の手数料は、ほぼ一律料金となっていることがわかる。たとえば、SMBC日興証券は無料(0円)、ライブスター証券は84円(300万円超無料)、GMOクリック証券は100円(500万円超無料)などだ。

 ただし信用取引の場合は、売買手数料に加えて「買方金利」などの金利部分もコストになる。「信用取引で比較」で金利の列で比較してみると、手数料が安い証券会社が必ずしも金利も安いとは限らないことがわかる。安藤証券の場合、買方金利は2.35%で比較的割安な水準(「信用取引で比較」で第5位)となっている。トータルでは、安藤証券の信用取引のコストはネット証券最安水準となるだろう。

日経225先物手数料は業界最安に!

 さらに安藤証券では、先物取引の手数料も7月17日に値下げを実施する。国内・海外先物取引手数料の証券会社比較をしたのが【表3】だ。注目は、大証・日経225先物(ラージ)の手数料が業界最安値になることだ。

 従来の最安値は、GMOクリック証券ライブスター証券の1枚280円だったが、安藤証券の新手数料では、1枚252円となる。ちなみに大手ネット証券では、1枚400円前後が一般的だ。デイトレーダーなど、取引量が多い人ほど、手数料の安さは重要になってくる。

 また、安藤証券では海外先物も取り扱っている。シンガポール取引所(SGX)とシカゴ商業取引所(CME)上場の日経225先物(円建て)と、シカゴ商品取引所(CBOT)上場のE-mini DOW(米ドル建て)だ。

 たとえば、SGXとCMEの日経225先物は、現行手数料1枚1050円が新手数料で420円に、E-mini DOW先物は、10.5ドルから4.2ドルへと半額以下の値下げとなる。同じ商品の取り扱いがある他の証券会社と比べても最安値となっている【表3】。さらに、海外先物では、過去2年間の合計取引枚数実績5000枚以上だと翌月から手数料が1割引になる。

大手ネット証券のウリだった「自動売買機能」を格安手数料で

 手数料が大幅に安くなる安藤証券だが、取引ツールや機能面ではどうだろうか。

 安藤証券の株式ネット取引システム「美らネット24」では、株価ボードやリアルタイム板情報、銘柄ランキング、チャート(15秒更新)などの情報を提供している。ただし、気配板をクリックして注文を出すような多機能版のツールは提供されていない。

 機能面で魅力的なのが、注文方法の多彩さだ。株式取引では以下の特殊注文が利用できる。

・ストップロス注文(逆指値)
・OCO注文(指値と逆指値の同時発注)
・返済予約注文(イフダン注文ともいう。買付と売却の同時予約)
・乗換注文(売却後、別名柄の買付を予約)

 これらの注文を使った、いわゆる”自動売買”が可能なため、日中相場が見られないサラリーマンでも、急変時にはロスカットする注文をあらかじめ設定しておくことなどができる。

 一方、大証の日経225先物取引では、パソコンにインストールするタイプの取引ツール「J-Trader」が利用できる。こちらも「ストップ注文(逆指値)」や「OCO注文(指値と逆指値同時発注)」など注文機能は十分。また、気配板上でマウス操作により発注ができる点も特徴だ。発注だけでなく、板上の指値をドラッグ&ドロップで訂正したり、板上から逆指値を発注したりできる。

 今回の手数料値下げによって、自動売買機能が大手ネット証券よりも割安な手数料で利用できるようになった安藤証券個人投資家にとって魅力ある選択肢として急浮上してきた。また、夜間から深夜にかけても取引できる日経225先物も格安の手数料で取引できる。さらに、日本が祝日でもトレード可能な海外先物は、業界最安のコストだ。

 特に平日の昼間に相場を見ることができないサラリーマンにとって、現物株の特殊注文や先物取引が低コストで利用できる安藤証券は、いま要注目の証券会社だ。

>> 安藤証券の詳細はこちら!(新手数料は7月17日更新予定)

(文/久保田正伸)