IPO株の銘柄分析&予想

「ウェルネス・コミュニケーションズ」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の健康管理プラットフォーム提供企業との比較や予想まで解説![2022年6月7日 情報更新]

2022年5月20日公開(2022年6月7日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 【上場延期】ウェルネス・コミュニケーションズ
市場・コード/業種 グロース・9228/サービス業
上場日 6月23日
申込期間(BB期間) 6月8日~6月13日
おすすめ証券会社 野村證券SBI証券岩井コスモ証券松井証券LINE証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) -円(-%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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※2022年6月7日、ウェルネス・コミュニケーションズは昨今の株式市場に関する動向等を総合的に勘案し、募集株式発行及び株式売出しの中止ならびに東京証券取引所への上場申請の取り下げを発表しました。今後の上場に向けたスケジュールは未定ですが、新たな情報が公開され次第、記事を更新します。

ウェルネス・コミュニケーションズが6月23日にIPO(新規上場)!

「ウェルネス・コミュニケーションズ」の公式サイトより

 ウェルネス・コミュニケーションズは、2022年5月20日、東京証券取引所に上場承認され、2022年6月23日にIPO(新規上場)することが決定した。

 ウェルネス・コミュニケーションズは2006年7月3日に設立された。従業員数100人以上1000人未満の中規模から従業員数1000人以上の大規模企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行うネットワーク健診事業、及びSaaS型健康管理システムを提供する健康管理クラウド事業を展開している。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ウェルネス・コミュニケーションズのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 6月7
ブックビルディング(抽選申込)期間 6月8日~6月13日
公開価格決定 6月14日
購入申込期間 6月15日~6月20日
払込日 6月22日
上場日 6月23日

ウェルネス・コミュニケーションズのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2022年6月2日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
野村證券(主幹事証券)
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
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岩井コスモ証券
[最短翌日に取引可能]
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松井証券
[最短翌日に取引可能]
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LINE証券
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DMM.com証券
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みずほ証券  
東海東京証券  

ウェルネス・コミュニケーションズのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 2070
仮条件
[予想PER(※2)

倍~倍]
公募価格
初値
初値騰落率 %
予想トレーディングレンジ(※3) 1900~4300
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2022年6月3日ザラバの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 32.9倍
メドピア<6095> 24.5倍(連)
バリューHR<6078> 39.1倍(連)
MHT<9218> 35.0倍(連)

ウェルネス・コミュニケーションズの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 599万8200株(予定)
公開株式数 公募55万株  売出222万株
(オーバーアロットメントによる売出41万5500株)
想定公開規模(※1) 65.9億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

ウェルネス・コミュニケーションズは健康管理SaaS関連業務が柱

 健康管理SaaS等を用いたヘルスデータプラットフォーム及びソリューション事業を手掛ける。中規模から大規模企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行う「ネットワーク健診事業」及びSaaS型健康管理システムを提供する「健康管理クラウド事業」、がんなどの病変を検査する画像診断法の一つであるPET関連事業等を手掛ける「医療機関等支援事業」を展開している。

 健康管理SaaSを扱う事業が柱で、まだまだ「医療×IT」という分野への期待感は大きい。ただ、最近のIPOのなかでは公開規模がかなり大きく、需給懸念がぬぐえない。スケジュール面でもこの日は同社含め4社が上場を予定しており、初値買い資金分散の影響があるだろう。

 公開規模は60億円台となる見込。売出株数の一部が海外販売される予定。

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ウェルネス・コミュニケーションズの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2019/3 5,556
(―)
323
(―)
227
(―)
2020/3 7,591
(36.6%)
465
43.7%
300
31.8%
2021/3 8,302
(9.4%)
542
16.6%
371
23.7%
2022/3 9,292
(11.9%)
657
21.1%
442
19.1%
2023/3予 10,021
(7.8%)
696
5.9%
480
8.6%
2021/12 3Q 7,119
(―)
487
(―)
329
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:80.02円/24.54円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

ウェルネス・コミュニケーションズの業績コメント

 2023年3月期の業績は、売上高が前期比7.8%増の100.2億円、経常利益が同5.9%増の6.9億円と増収増益の見通しとなっている。

 同社が属する健康診断・人間ドックの市場においては、2021年3月期(前々期)は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い受診控えや、医療機関による健診業務の一時休止や延期により市場は縮小したが、2022年3月期(前期)は、新たな変異株等による感染拡大や度重なる緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発令があったものの、健康・予防に対する意識の高まりが市場回復の追い風となった。

 同社においても、例年健康診断の受診は夏から秋にかけて増加し、春にかけて減少する傾向にあったが、前期は前倒しでの予約が多く、また受診勧奨等のキャンペーンを実行するなど受診促進を行ったところ、まん延防止等重点措置の発令等で受診を先延ばしにしていた顧客等からの予約も増加し、健康診断結果の出荷数は20万5339件となった。

 また、健康管理クラウド事業においても、新型コロナウイルス感染症で利用開始時期を延期していた顧客の利用開始等があり、また、大型顧客の利用開始に伴う大型の個別開発を受注したことにより売上が増加した。今後も、新たな変異株や、長期休暇等の人の移動が増加することに伴い、新型コロナウイルス感染症の再拡大及び受診控えや医療機関の健診受入れ停止等懸念はあるが、同社の業績へ影響は、甚大にはならないと想定している。

 このような状況下において、同社は、2021年3月に策定した「中期経営計画2023」(2021~23年度)に基づき、既存事業であるネットワーク健診事業及び健康管理クラウド事業における新規顧客の開拓や既存顧客との取引深耕に取組みながら、コーポレートウェルネス領域におけるクラウド・SaaS事業型へのビジネスモデル転換を並行して進めている。

ウェルネス・コミュニケーションズの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都港区赤坂一丁目12番32号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 松田 泰秀(昭和50年4月17日生)
設立 平成18年7月3日
資本金 4億861万円(令和4年5月20日現在)
従業員数 91人(令和4年4月30日現在)
事業内容 健康管理SaaS等を用いたヘルスデータプラットフォーム及びソリューション事業
■売上高構成比率(2021/3期 実績)
品目 金額 比率
ネットワーク健診事業 7,510 百万円 90.5%
健康管理クラウド事業 527 百万円 6.4%
医療機関等支援事業 264 百万円 3.2%
合計 8,302 百万円 100.0%
■大株主上位3位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 SOMPOホールディングス(株) 250万800株 45.90%
2 伊藤忠商事(株) 240万2600株 44.10%
3 (株)シグマクシス・インベストメント 27万2400株 5.00%
3 (株)アドバンテッジリスクマネジメント 27万2400株 5.00%
合計   544万8200株 100.00%
■その他情報
手取金の使途 設備資金として(1)システム開発費、運転資金として(2)人材採用費・人材派遣費および(3)広告宣伝費に充当する予定
関係会社 SOMPOホールディングス(株) (親会社) 保険業
伊藤忠商事(株) (その他の関係会社) 総合商社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 -年-月-日
割当先
発行価格
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ウェルネス・コミュニケーションズの銘柄紹介

 同社は、従業員数100人以上1,000人未満の中規模から従業員数1,000人以上の大規模企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行うネットワーク健診事業(以下、「NW健診」)、及びSaaS型健康管理システム(以下、「ヘルスサポートシステム」、「HSS」)を提供する健康管理クラウド事業を展開している。

(1)ネットワーク健診事業

 ネットワーク健診事業は、企業・健康保険組合(以下、顧客)が行う健康診断の各種工程(医療機関との契約締結・健康診断の予約・医療機関への精算代行・健康診断結果のデータ化等)を同社が一括して受託しサービス提供を行う事業である。同社では、全国の1,960件の医療機関と業務提携契約を締結しており、顧客は、個別に医療機関と契約することなく、これらの医療機関より希望する医療機関を選択することが可能である。

 当事業では、健康診断のソリューションプラットフォームとして、顧客向けに基幹システムに紐づけたi-Wellnessというサービスサイトを用意している。なお、i-Wellnessは、健康診断の予約・受診結果を確認することができる受診者用及び受診対象者の予約状況・各受診者の健診結果を確認できる顧客担当者用がある。当事業の料金体系については、顧客毎に健診メニューや受診医療機関等を決定した上で、健康診断の受診費用(以下、健康診断費用)を算出し、受診者数に応じて発生する、i-Wellness利用を含む事務手数料(以下、i-Wellness費用)とともに、受診者一人あたりの年間サービス料を課金する。

 また、これとは別に、受診者数より多い人数の母集団に対して、健康診断の案内を送付することや、健康診断の未予約者(未受診者)に対する受診勧奨等を代行する場合があり、サービスの対象となる人数に応じた課金を行う。大別して2つの料金体系から、受診者一人に対して、年額で課金される健康診断費用とi-Wellness費用を基本利用料とするストック型課金、基本利用料の課金対象とは異なる数量の対象者に対して課金する受診案内や受診勧奨代行等の費用をアップセル利用料(フロー型課金)として区分しており、2022年3月末現在における当事業のサブスクリプション売上高比率は90%を超える状況となっている。また、同時期現在の契約継続率は98.7%となっていることから、基本利用料に関する売上高は安定且つ継続的に伸長している。

(2)健康管理クラウド事業

 同社が提供するヘルスサポートシステムは、企業(人事部・産業保健担当者)及び企業とコラボヘルスを行っている一部健康保険組合向けの健康管理クラウドサービス(SaaS)である。ヘルスサポートシステムには、健康診断結果、就労データ、ストレスチェックデータ及び各種面談の記録を個人単位にて紐づけ、心と身体に関するデータを一元管理・可視化できる機能を有している。

 また、健康診断後の各種集計・抽出機能、労働基準監督署等への定期健康診断結果報告書等各種報告書の作成機能、産業医との面談(対面・オンライン)スケジュール管理のほか、従業員自身の健康診断結果を経年にて確認可能なマイページ機能も備えている。

ウェルネス・コミュニケーションズの投資のポイント

 健康管理SaaSを扱う事業が柱で、まだまだ「医療×IT」という分野への期待感は大きいことから事業内容に注目が集まるだろう。コロナ禍において健康・予防に対する意識が高まりつつあることは、健診・人間ドック市場への今後の追い風となるとみられている。ただ、最近のIPOのなかでは公開規模がかなり大きく、需給懸念がぬぐえない。スケジュール面でもこの日は同社含め4社が上場を予定しており、初値買い資金分散の影響があるだろう。

 同社は、中規模から大規模企業並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行う「ネットワーク健診事業」(売上高の90.5%)及びSaaS型健康管理システムを提供する「健康管理クラウド事業」(同6.4%)、がんなどの病変を検査する画像診断法の一つであるPET関連事業等を手掛ける「医療機関等支援事業」(同3.2%)を展開している。

 労働安全衛生法において健康診断の受診が義務となっていることからも、継続利用の顧客が多く、2022年3月末時点で同事業のサブスクリプション売上高比率は両事業の平均で91.0%、契約継続率は99.3%となっている。また、2022年3月期のネットワーク健診事業における出荷数は26.5万件、健診クラウド事業におけるユーザーID数は86.2万ID。従業員は91名。2022年6月に健康診断結果サービスや産業医サービス等との連携を可能とする新たなSaaS型健康管理システム(ベータ版)をローンチする予定。

 業績面について、2023年3月期は売上高が前期比7.8%増の100.21億円、経常利益が同5.9%増の6.96億円と増収増益の見通しとなっている。ネットワーク健診事業については、既存顧客受診見込数25.5万件および新規顧客受診見込数3.86万件に、受診勧奨による受診数増加見込など0.6万件を合わせ、全体で30万件(前期比12.9%増)を見込んでいる。

 健康管理クラウド事業においては、新規利用開始顧客の6.6万IDを追加し、全体で95万ID(同10.1%増)を計画している。なお、ネットワーク健診事業においては、健診受診者数が夏から増加し秋にピークを迎え春に減少するという特徴から、第1四半期の売上高が他の四半期と比較して減少する傾向がある。

 想定仮条件水準の予想PERは24~27倍程度で、類似企業となるバリューHR<6078>などと比較するとやや割安感がある。

 公開規模は60億円台と大きくなる見込み。ベンチャーキャピタルによる保有株式数はわずかで、90日間のロックアップがかかっている(価格解除条項なし)。伊藤忠商事<8001>が保有する株式の87.8%(211万株)を放出予定。売出株数の一部が海外販売される予定であり、海外の反応に注目したい。

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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