NISAおすすめ比較[2024年]

新NISAの「4つの活用戦略」を解説! 投信積立だけの“堅実派”から配当狙いの“積極派”まで、「つみたて枠」と「成長投資枠」の組み合わせ方やおすすめ商品を紹介

2024年2月9日公開(2024年12月10日更新)
頼藤 太希
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 「新NISA」が始まりました。新NISAは投資の利益にかかる約20%の税金がゼロになるお得な制度。新NISAでの投資は年間360万円まで、生涯で元本1800万円までと制限はありますが、非課税期間は無期限なので、自分の都合に合わせて投資をしたり、売却したりが可能です。
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2024年に始まる「新しいNISA」を解説! 非課税保有期間は無期限、投資限度額は年360万円に拡大など、「つみたてNISA」「一般NISA」との違いや活用法を解説

 前回の記事では、「新NISAの活用戦略 基本4原則」を解説しました。具体的には下記の4つの原則です。

①資産・家計の状況に合わせて適切な「投資金額」を決める
「長期・積立・分散投資」「低コスト」にこだわる
「コア・サテライト戦略」の実践
リスク許容度に合わせた資産配分・商品の選択

 そこで今回は、新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」で具体的にどんな投資をするのがよいのかを、おすすめの投資信託・ETFなどをあげながら解説します。
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【新NISA】主な証券会社の新NISA口座の特徴を詳しく解説! SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの新NISA口座の取扱商品やポイント還元率などを比較!

新NISAの戦略①「インデックスorバランス型投信だけで超堅実に運用!」
【つみたて投資枠】→インデックス投信、またはバランス型投信
【成長投資枠】→利用しない

 堅実に積立投資したい人におすすめの戦略です。新NISAでは、「つみたて投資枠」だけで1800万円の生涯投資枠を使い切ることができます。初めて投資をするという人は「つみたて投資枠」だけを活用してコツコツと積立投資を行い、まずは堅実に“コア資産”を作りましょう。また、投資初心者や若い人だけでなく、どんな人にもおすすめできるベーシックな戦略でもあります。

 「つみたて投資枠」でどの投資信託に積立投資するかは、自分の資産や家計の状況に合わせて適切な投資金額を決め、「長期・積立・分散投資」を低コストでできる投資先を、自分のリスク許容度に合わせて選択します。

 投資する投資信託は1本〜2本でよいでしょう。新NISAは制度の仕組み上、資産配分の偏りを正す“リバランス”がしにくいですし、たくさん投資しすぎても管理に手間がかかってしまいます。この「戦略①堅実に積立投資タイプ」は、基本的にはリスクを抑えた戦略になりますが、積み立てる投資信託によって、取るリスクと目指すリターンが変わります。具体的には以下のような投資信託が考えられます(以下、数値は2024年2月1日現在。トータルリターンは2024年1月31日時点)。

【リスクを抑えて堅実に増やしたい方向け】

 ◆ <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
純資産総額 基準価額 信託報酬
425.39億円 16,899円 0.154%以内(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
19.80% 31.68% 55.22%
【つみたて投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

【ややリスクをとって強気に増やしたい方向け】

 ◆ eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(三菱UFJ国際投信)
純資産総額 基準価額 信託報酬
2415.91億円 15,384円 0.143%以内(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
15.46% 28.72% 47.73%
【つみたて投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

【積極的にリスクをとって増やしたい人向け】

 ◆ eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(三菱UFJ国際投信)
純資産総額 基準価額 信託報酬
2兆2467億円 21,699円 0.05775%以内(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
32.14% 68.03% 124.03%
【つみたてNISAで買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

 以上はいずれも、低コストで投資ができる投資信託です。<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は国内・先進国の株と債券に均等に投資する(債券の比率が50%)のに対し、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は世界中の株に100%投資する投資信託ですので、リスクが異なります。

 新NISAでは、資産を売却すると、翌年に空いた非課税投資枠が復活し、再び非課税での投資ができるようになります。そこで、旧NISAよりも、運用で増やした資金を住宅購入資金や教育資金などにあてやすくなりました。新NISAで運用中にお金が必要になったら、そのつど必要な金額を売却して使えばいいでしょう。

 たとえば、2024年に子どもが誕生した人が月5万円ずつ新NISAで積立投資し、年5%で運用できたとします。18年後の2042年の積立元本は1080万円、運用益は約608万円になります。

 このとき、子どもの大学費用として約500万円の教育資金が必要になったとします。そこで、2024年から2027年の4年間で投資をした「投資元本240万円+運用益272万円」の512万円を売却し、子どもの教育資金に使いました。

 その後再び、新NISAで同様の積立投資を続け、投資元本が1800万円になったあとは新たな入金はせずに運用を続けたとします。すると、2024年から40年後の2064年の運用益は3809万円、投資元本1800万円と合わせた資産合計は5609万円になります。

新NISAで月5万円、年5%運用の結果(株)Money&You作成
拡大画像表示

 この場合の資産の変化を表したのが上のグラフです。教育資金のために約500万円を取り崩したことで一度は資産が減っていますが、その後も積立投資を続けることで、資産総額は堅調に増加していますね。もちろん、このようになるかどうかは市場次第ですが、一つの参考にはなるでしょう。

新NISAの戦略②「インデックス投信+高配当投信で少しだけ冒険する!」
【つみたて投資枠】→インデックス投信、またはバランス型投信
【成長投資枠】→インデックス投信、またはETF(上場投信)

 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の両方を使って、少し冒険もしながらインデックス投信でコア資産を作る戦略です。

 新NISAの「成長投資枠」では株はもちろん、投資信託にも投資可能です。「つみたて投資枠」で投資できるのは金融庁の基準に沿った投資信託のみで、現在、約280本の投資信託が選ばれていますが、それ以外にも投資信託はたくさんあります。なかには魅力的な商品もあるでしょう。そこで、「つみたて投資枠」で1200万円、「成長投資枠」で600万円など資金を分けて、投資信託を買っていきます。

 たとえば、「NASDAQ100」は米国の株式市場・NASDAQに上場している企業のうち、金融業を除く時価総額上位100社で構成された株価指数です。NASDAQ100は、同じく米国の代表的な株価指数である「S&P500」を凌駕するパフォーマンスで投資家に注目されています。NASDAQ100には新興企業にありがちな積極的な投資による赤字のある企業も採用されるため、イノベーションの種を早期に取り入れることが期待できます。

 本稿執筆時点で、NASDAQ100に投資できる新NISA対象の投資信託のうち、信託報酬が安いのは<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンドです。しかし、どちらも「成長投資枠」でしか投資ができません。

NASDAQ100」連動型のインデックス投信を比較
投資信託 信託報酬 純資産総額
(億円)
設定日 つみたて
投資枠
成長投資枠
楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド 0.198% 18.92 2024年1月30日
<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド 0.2035% 749.34 2023年3月31日
eMAXIS NASDAQ100インデックス 0.44% 898.37 2021年1月29日
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式) 0.484% 1039.48 2020年8月31日
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス 0.495% 906.05 2018年8月31日

(株)Money&You作成。

 「つみたて投資枠」の対象商品のなかにもiFreeNEXT NASDAQ100インデックスという投資信託があるのですが、信託報酬が年0.495%と高いのがネックです。それなら、「成長投資枠」を利用して<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドなどに投資すれば、より低コストで「NASDAQ100」のパフォーマンスを味方にできるというわけです。

 楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンドは今年1月30日に新規設定されました。楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンドの信託報酬は年0.198%と低く、楽天証券での保有であれば保有残高に合わせて年率0.05%のポイント還元が得られます。

 ◆<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
純資産総額 基準価額 信託報酬
749.34億円 14,842円 0.2035(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
【成長投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら
 ◆楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド
純資産総額 基準価額 信託報酬
18.92億円 10,000円 0.198(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
【成長投資枠で買える金融機関の例】楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

 その他、株のなかでも配当金をたくさん出す「高配当株」や、配当金の額を毎年増やしている「連続増配株」に投資できる投資信託もあります。

 ◆SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)
純資産総額 基準価額 信託報酬
387.89億円 11,033円 0.099(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
【成長投資枠で買える金融機関の例】SBI証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

 SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)は、配当利回り水準が市場平均より高い銘柄を中心に投資する投資信託です。運用開始時の30銘柄の予想配当利回りは4.5%。配当利回りの高さだけでなく、企業の収益性、安定性等を勘案して投資するので、好業績&高配当で株価上昇も期待できます。日本の高配当株ファンドとしては、信託報酬が最低水準の年0.099%です。

 ◆ Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式
純資産総額 基準価額 信託報酬
91.79億円 10,873円 0.1155(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
21.19%
【成長投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

 Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)は、米国の株価指数「S&P500」構成銘柄のうち、原則25年以上も連続増配を続けていて「配当貴族」と呼ばれる企業に投資する投資信託です。「S&P500配当貴族指数」には、財務健全性の高い安定成長企業が集まっているため、下落相場に強い特徴があります。したがって、たとえば「つみたて投資枠」で「S&P500」に投資しつつ、「成長投資枠」で「S&P500配当貴族指数」にも投資する、という使い方も可能です。

 ◆ iFreePlus 米国配当王(年4回決算型)
純資産総額 基準価額 信託報酬
10.45億円 10,692円 0.286(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
【成長投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら

 iFreePlus 米国配当王(年4回決算型)は、50年以上も連続増配を続けていて「配当王」と呼ばれる米国企業に投資する投資信託です。配当が毎年増やせる企業は、業績が安定していて、利益を蓄積できている企業です。iFreePlus 米国配当王(年4回決算型)を利用すれば、そうした企業にまとめて投資ができます。

  なお、投資信託と似ている金融商品に「ETF」があります。「ETF」は上場投信とも呼ばれ、株式市場に上場していて株のように取引できる投資信託です。たとえばバンガード超長期米国債ETF(EDV)(経費率:0.06%)やバンガード米国長期政府債券ETF(VGLT)(経費率:0.04%)といった米国債券に投資するETFや、iFreeETF 東証REIT指数(1488)(経費率:0.16%)といった「REIT(リート:不動産投資信託)」の値動きを生かしたETFなどがあります。

 こうしたETFも、「成長投資枠」で投資する候補になってくるでしょう。

新NISAの戦略③「インデックス投信+個別株で冒険して配当や優待を狙う!」
【つみたて投資枠】→インデックス投信
【成長投資枠】→株(日本株・米国株)

 「つみたて投資枠」でインデックス投信を積立投資して“コア資産”を作り、「成長投資枠」で日本株や米国株といった個別株に投資する戦略です。株はリスクも相応に高いため、コア・サテライト戦略でも「サテライト資産」の位置づけになります。

 新NISAは投資の「利益」が非課税になる制度ですから、そもそも「利益」が出せなければ意味がありません。したがって、株に投資する場合でも中長期で堅実利益が出るような銘柄選びが重要になってきます。

 堅実にいくのであれば、「つみたて投資枠」では前述の<購⼊・換⾦⼿数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)に積立投資しつつ、「成長投資枠」では「1株投資」をする方法が考えられます。

 株は、原則100株単位(単元株)での売買が基本ですが、今は株を1株から購入できる証券会社がたくさんあります。1株の株主でも、配当金は1株分もらえます。

 さらに銘柄によっては、1株の株主でも「株主優待」がもらえます。おすすめは優待割引がある銘柄。インフレで家計が苦しいなか、品物が割引で購入できれば、生活費の節約ができますし、場合によっては投資した金額の元が取れることもあります。
【※関連記事はこちら!】
1株(単元未満株)から株が買える証券会社を比較!株初心者でも“少額で株式投資を始められる”証券会社の売買手数料や取扱商品、おすすめポイントを解説!

●「1株株主」でももらえる株主優待の例

ダイドーグループホールディングス(2590)
→「大人のカロリミット」「ミウ」などの飲料やゼリーが10%〜25%割引

松風(7979)
→歯磨き粉やネイル製品などの自社製品が20%〜50%割引

上新電機(8173)
→200円の株主優待券が25枚(5000円分)※使用は税込2000円につき1枚

 もっと挑戦的に「成長投資枠」をメインに活用して株式投資をする場合は、「成長投資枠」の投資上限額である1200万円をめいっぱい株式投資に使うことも考えられます。その場合でも、生涯投資枠1800万円を使い切りたいなら「つみたて投資枠」での積立投資も必要になります。

 個別株への投資では、銘柄選びが非常に重要です。また、個別株の場合でも分散投資が基本です。好業績株に分散投資できればベストです。もっとも、何百銘柄にも分散する必要はありません。25銘柄を超えるとそれ以上は分散投資効果は高まらないというデータもあります。10銘柄から20銘柄程度に分散して投資するのがよいでしょう。

 その場合は「つみたて投資枠」の使い方も一工夫するといいかもしれません。「成長投資枠」で日本株を買うなら、「つみたて投資枠」では「除く日本」の投資信託や、「MSCI Kokusai(日本を除く先進国の株価と連動する指数)連動」の投資信託を選ぶ。「成長投資枠」で米国株を買うなら「除く米国」の投資信託を選ぶなど、資産が日本や米国といった特定の国に偏ることを防ぎ、分散投資の効果を高めることを狙います。

新NISAの戦略④「インデックス投信+個別株やETFで配当収入を狙う!」
【つみたて投資枠】→インデックス投信
【成長投資枠】→高配当株、連続増配株、高配当ETF、連続増配株ETF

 定年退職後に、定期的に配当金のような現金収入が欲しい、というのであれば、「高配当株」や「REIT(リート・不動産投資信託)」などに投資するのも一案です。

 たとえば、定年後に新NISAの「成長投資枠」で高配当株を1000万円分買ったとします。仮に配当利回りが4%なら、毎年40万円の配当が非課税で受け取れます。もちろん、将来を見据えて早いうちから、株価上昇が期待できる高配当株に投資できれば、資産が増えることでもらえる配当収入も多くなります。
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 ただし、そうした有望な株を見つけられればいいですが、そう簡単ではないでしょう。また、個別株への投資に抵抗がある人もいるかと思います。その場合は、ETFを活用する手があります。

 NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)(経費率:0.308%)や、上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)(1698)(経費率:0.308%)といったETFを利用すると、国内の高配当株に投資ができます。

 米国の高配当株ETFであれば、米国の大型株のうち配当利回りが市場平均を上回る銘柄に投資するバンガード・米国高配当株式ETF(VYM)(経費率:0.06%)、米国の大型株で連続10年以上増配実績がある銘柄に投資するバンガード・米国増配株式ETF(VIG)(経費率:0.06%)などがあります。

 預貯金があるなど、新NISA以外の手段でコア資産をしっかり築けているならば、「つみたて投資枠」で高配当の投資信託に積立投資することも考えられます。たとえば、次のような投資信託があります。

 ◆日経平均高配当利回り株ファンド
純資産総額 基準価額 信託報酬
654.44億円 17,408円 0.693(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
51.47% 143.4% 122.16%
【つみたて投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の基準価額はこちら 

 日経平均高配当利回り株ファンドは、日経平均株価の採用銘柄の中から、予想配当利回りの上位30銘柄を選定し、流動性を勘案して銘柄ごとの組入比率を決定して投資する投資信託です。組み入れ銘柄の上位を占めるのは鉄鋼・銀行・海運業など。信託報酬が年0.693%と高いのが気になりますが、「つみたて投資枠」でも購入可能です。

 ◆野村インデックスファンド・米国株式配当貴族
純資産総額 基準価額 信託報酬
597.26億円 24,811円 0.55%以内(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
20.80% 77.69% 123.98%
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 野村インデックスファンド・米国株式配当貴族は、マザーファンドを通じて「S&P500配当貴族指数」に連動することを目指す投資信託です。前述のTracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)と連動を目指す指標は同じですが、こちらは「つみたて投資枠」でも購入可能です。

 ◆楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天・VYM)
純資産総額 基準価額 信託報酬
150.65億円 19,724円 0.192%程度(税込)
トータルリターン(1年) トータルリターン(3年) トータルリターン(5年)
20.96% 86.86% 114.31%
【つみたて投資枠で買える金融機関の例】SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券
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 楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天・VYM)は、マザーファンドを通じて主にバンガード・米国高配当株式ETF(VYM)に投資する投資信託です。バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)に直接投資するよりは手数料が高いですが、それでも0.2%を切る信託報酬で手軽に米国高配当株式に分散投資ができます。

 以上、新NISAの4つの活用戦略を紹介してきました。自分に合った戦略を見つけて非課税メリットを受けながら資産形成を進めていきましょう。
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頼藤太希(よりふじ・たいき)
(株)Money&You代表取締役/経済ジャーナリスト 
中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『マンガと図解 はじめての資産運用 新NISA対応改訂版』(宝島社)、『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)など著書累計130万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。twitter→@yorifujitaiki
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つみたて投資枠 成長投資枠 クレカ積立
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株主優待名人の桐谷さんもおすすめするネット証券の一つ。新NISAでは、日本株や米国株の売買手数料が無料で、取り扱っているすべての投資信託の販売手数料も一括購入・積立購入を問わず0円!「つみたて投資枠」対象の投資信託の取扱本数も豊富だ。投資信託は「100円」から購入可能。積立タイミングは「毎月」「毎週」「毎日」が選べる。投資信託の保有額に応じてポイントが付与され、dポイントやPayPayポイント、Amazonギフト券との交換が可能。低コストインデックス投信も含めた全銘柄がポイント還元対象となる「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」はお得感がある。投資信託のロボアドバイザー(利用料無料)では、新NISA対応のモデルポートフォリオ「成長投資コース」も用意されている。一般的なサポート電話とは異なり、専門のオペレーターが投資の意思決定を手助けしてくれる「株の取引相談窓口」(完全予約制)や、NISAに関する質問に答える「NISAサポートダイヤル」を開設。利用料は無料で画期的なサービスとなっている。オンラインの口座開設手続きでは、証券口座とNISA口座の同時開設申込ができるため、手間を省いてすばやい口座開設が可能だ。
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【楽天証券の新NISA口座のおすすめポイント】
NISA口座数が500万口座(2023年11月末時点)で業界NO1。2024年の「J.D. パワーNISA 顧客満足度調査」<ネット証券部門>のランキングにおいて総合1位を受賞した。新NISA口座では日本株の売買手数料が0円なのに加えて、米国株式&海外ETFの売買手数料も無料!「つみたて投資枠」対象商品のほとんどの投資信託を取り扱っており、すべてノーロード(購入時手数料が無料)。投資信託の最低購入金額が「100円」のため、少額から積み立てられる。「つみたて投資枠」では「毎月積立」だけでなく「毎日積立」も選べる。また、ポイントプログラムが充実しており、「楽天カード」で決済する「クレカ積立」にすれば、毎月の積立額に応じて「楽天ポイント」が付与される。また、投資信託の保有額が一定額に達するとポイントがもらえる(一部対象外の商品あり)。積立代金を「楽天ポイント」で支払うことも可能だ。「成長投資枠」で買える海外株は、米国株、中国株、アセアン株。1株単位で売買する単元未満株「かぶミニ」は約2070銘柄の取引が可能。売買手数料は無料だが、リアルタイム取引(約740銘柄が対象)の場合は別途スプレッドが発生する。なお、単元未満株のリアルタイム取引に対応している証券会社はめずらしく希少だ。新NISAや資産作りに迷ったら相談窓口「withアドバイザー」が便利。楽天社員がアドバイスを行っている。現状の積立診断とプラスワン銘柄を提案してくれるロボアドバイザー「かんたん積立診断」も便利。2024年の「J.D. パワーNISA 顧客満足度調査」<ネット証券部門>のランキングにおいて総合1位を受賞した。

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【auカブコム証券の新NISA口座のおすすめポイント】​
新NISAでは、日本株や米国株の売買手数料が無料!「つみたて投資枠」の投資信託の種類も多く、「100円」から購入が可能なので投資初心者や資金に余裕のない人でも始めやすい。「au Payカード」で投資信託を積み立てると0.5%のPontaポイントが貯まるほか、投資信託の保有額に応じてもPontaポイントが貯まる(「au ID」の登録が必要)。500円から個別株が買える「プチ株」、プチ株や投資信託を毎月積立投資できる「プレミアム積立」も便利。通常「プチ株」の購入には手数料が発生するが、「プレミアム積立(プチ株)」の場合、買付手数料が無料。なお、NISA口座(成長投資枠)ならスポット取引でも売買手数料が無料となっており、コスト面でもお得だ。新NISA口座の開設者は特定口座での現物株式の取引手数料が最大5%割引になる「NISA割」がある(ただし「プチ株」「プレミアム積立」の場合は通常の手数料が必要)。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
149本 137〜2200円
(約定代金による)
540
【SMBC日興証券の新NISA口座のおすすめポイント】
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2023年11月から投資信託情報サービス「日興の投信NISA」を開始。数多くの投資信託のなかからおすすめの21本に絞り込んでいるうえ、「なにごともバランスが大事よ」「私は世界の成長にかける」といったタイプごとに5〜6銘柄をピックアップしてくれるので、自分好みのNISA対応ファンドを選ぶ助けになる。SMBC日興証券では一部の投資信託で買付手数料が必要となるが、積立購入(投信つみたてプラン)の場合は全銘柄で買付手数料が原則無料となるので、上手に活用したい。
また、外国株式は、オンライントレードでは取引できないので注意しよう。単元未満株取引「キンカブ」は「100円以上、100円単位」の金額指定で株が買えるのがメリットで、dポイントでも株式投資ができる。「キンカブ」は売買手数料は無料で、100万円以下の買付ならばスプレッドも0%となっている(100万円超の買付時や売却時はスプレッド0.5~1.0%)。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
91本 実質無料 332本
【岡三オンラインの新NISA口座のおすすめポイント】
2024年1月4日以降、新NISA口座では、日本株の売買手数料が全額キャッシュバックされ、実質無料に(上限なし)。投資信託は従来から購入手数料が無料となる「ZEROファンドプログラム」を行っているため、一括購入、積立買付とも手数料が無料だ。投信積立については、1銘柄あたり毎月100円から。低コストの人気ファンドを数多く取りそろえている。ファンド選びに迷った場合は、各自のリスク許容度に合わせた銘柄と投資割合を提案する「投信ロボ」が心強い。また、投資信託の平均保有残高が1000万円以上(プラチナ)、3000万円以上(プレミアゼロ)の場合は、信用取引の手数料が優遇されたり、IPOの当選確率がアップするサービスも提供している。単元未満株の取引も可能で取扱銘柄数も多いが、売買手数料は約定代金2万円まで220円、3万円まで330円、10万円まで660円(すべて税込)などだ。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
国内株 米国株
37本 無料 112本
【GMOクリック証券の新NISA口座のおすすめポイント】
新NISA口座なら日本株の売買手数料が無料! 投資信託の取扱本数は多くないもののノーロード投信や信託報酬の低い投信が豊富だ。「100円」から積立が可能なのも魅力。GMOクリック証券は、ここ数年、急激に株式市場での売買代金シェアを増やし、個人投資家の支持を集めている。新NISA対応ではないがFXやCFDなど商品ラインアップが豊富なので、新NISAを入口にさまざまな投資に挑戦したい人におすすめ!
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サービス手数料:
資産残高の0.693〜0.733%(年率・税込)※
【ウェルスナビ(WealthNavi)の新NISA口座のおすすめポイント】
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国内外のETFに分散投資をするロボアドバイザー「ウェルスナビ」はNISA口座にも対応。5つの質問に答えるだけで最適なポートフォリオを提案し、毎月自動的に積立投資をしてくれるので、初心者でも簡単に効率的な運用を実行できる。2024年からの新NISAなら、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で資産を購入することで最大で年360万円まで投資可能! 運用コストとしては、一般的な証券会社のような売買手数料ではなく、資産残高に対して決まった割合のサービス利用料を負担する形なので要注意。また、楽天証券と提携した「ウェルスナビ×R」も提供している。その場合、楽天カードや楽天キャッシュを利用し、楽天ポイントを貯めたり、楽天ポイントを利用した購入・積立が可能となる。

※ NISA口座に自動積立だけで入金した場合で試算した手数料。リスク許容度(ポートフォリオ)により異なる。また、各商品の値動きによりポートフォリオのバランスが崩れた場合は、手数料が表記の範囲を超えて変動する可能性がある。
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。売買手数料は、1回の注文が複数の約定に分かれた場合、同一日であれば約定代金を合算し、1回の注文として計算します。投資信託の取扱数は、各証券会社の投資信託の検索機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合が場合があります。※1 年会費無料のクレジットカードの場合。※2 1約定ごとプランで約定金額240万円までの売買手数料。

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