IPO株の銘柄分析&予想

「ククレブ・アドバイザーズ」のIPO情報総まとめ! スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の不動産テック企業との比較や予想まで解説![2024年11月20日 情報更新]

2024年10月24日公開(2024年11月20日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 ククレブ・アドバイザーズ
市場・コード/業種 グロース・276A/不動産業
上場日 11月28日
申込期間(BB期間) 11月12日~11月18日
おすすめ証券会社 楽天証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) -円(-%)
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ククレブ・アドバイザーズが11月28日にIPO(新規上場)!

「ククレブ・アドバイザーズ」の公式サイトより

 ククレブ・アドバイザーズは、2024年10月24日、東京証券取引所に上場承認され、2024年11月28日にIPO(新規上場)することが決定した。

 ククレブ・アドバイザーズは2019年7月4日に設立された。AIを中心とした不動産テックシステムを活用した企業不動産(CRE)へのソリューション提供及び不動産テックシステムの開発・販売を行う「CREソリューション事業」を展開している。企業不動産(CRE)とは、民間企業が現に保有又は賃貸・賃借しているあらゆる不動産(ex.オフィス、工場、研究所、物流倉庫、社宅保養所等)のこと。CREの中でも大手の不動産プレイヤーが金額規模などの問題で取り扱わないコンパクトサイズの物件を商材としてフォーカスし、不動産テックを活用しながら企業間の不動産ニーズのマッチングやソリューションを提供している。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ククレブ・アドバイザーズのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 11月8
ブックビルディング(抽選申込)期間 11月12日~11月18日
公開価格決定 11月19日
購入申込期間 11月20日~11月25日
払込日 11月27日
上場日 11月28日

ククレブ・アドバイザーズのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2024年11月20日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
楽天証券
[最短翌日に取引可能]
4.3
公式サイトはこちら!
DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
みずほ証券(主幹事証券) 93.9  
水戸証券 1.3  
極東証券 0.4  

ククレブ・アドバイザーズのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 1050
仮条件
[予想PER(※2)
890~950円
10.7倍~11.5倍]
公募価格 950円
初値
初値騰落率 %
予想トレーディングレンジ(※3) 600~2100
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社4社の予想PER(2024年11月7日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【4社平均】 16.5倍
いちご<2337> 12.6倍(連)
Fブラザーズ<3454> 22.2倍(連)
CRE<3458> 7.1倍(連)
GA tech<3491> 24.2倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社4社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

ククレブ・アドバイザーズの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 410万3637株(予定)
公開株式数 公募64万株  売出57万900株
(オーバーアロットメントによる売出18万1600株)
想定公開規模(※1) 14.6億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

ククレブ・アドバイザーズはCREに特化した不動産テック企業

 AIを活用したCRE(企業不動産)に関するソリューションの提供及び不動産テックシステムの開発・販売を行う。2023年8月期売上高は東急リバブル(株)向けが全体の51.6%、天龍HD(株)向けが11.1%。

 不動産テック銘柄への関心は一時期に比べ高まっていない印象はあるものの、根強いDX関連銘柄とみなせば、一定の人気は出そうだ。業績が好調に推移しており、営業利益率が高いことも好材料される可能性はある。公開規模は軽量感があるというほどではないものの、荷もたれ感は強くない。地合いにも左右されそうだ。

 宮寺社長とその資産管理会社で現在全体の56.8%を保有しており、上場後は45.4%へ下がる見込み。

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ククレブ・アドバイザーズの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2021/8 418
(273.4%)
161
(249.6%)
101
(234.1%)
2022/8 522
(24.8%)
139
(-14.0%)
92
(-8.6%)
2023/8 627
(20.2%)
187
(34.4%)
133
(43.9%)
2024/8推
(―)

(―)

(―)
2025/8予
(―)

(―)

(―)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2022/8 515
(―)
147
(―)
98
(―)
2023/8 703
(36.4%)
234
(59.5%)
163
(65.1%)
2024/8推 1,269
(80.4%)
416
(77.3%)
288
(76.3%)
2025/8予 1,792
(41.2%)
500
(20.2%)
340
(18.1%)
2024/5 3Q 1,050
(―)
429
(―)
283
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円 連結:82.85円/-円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

ククレブ・アドバイザーズの業績コメント

 2025年8月期の業績は、売上高が前期比41.2%増の17.9億円、経常利益が同20.2%増の5.0億円と増収増益の見通しとなっている。

 CREソリューションビジネスでは、CREアドバイザリーにおいて、継続的にCRE(企業不動産)に関するコンサルティングサービスを提供する案件並びにCREに関するアドバイザリーの提供を見込んでいる3案件により、約1.9億円(前期比2.2倍)のアドバイザリー報酬等の計上を見込んでいる。

 バランスシートを活用した不動産投資においては、販売用不動産2物件の売却を計画しており、同売却に伴う約7.4億円(同93.4%増)の売却収入を見込んでいるほか、不動産賃貸では、保有若しくは借り受けている賃貸事業用不動産からの約3.3億円(同22.1%増)の賃貸収入を見込んでいる。不動産仲介では、受注が想定される不動産仲介案件8件の仲介手数料収入約3.3億円(同18.0%増)の売上高を見込んでいる。以上をふまえ、CREソリューションビジネスに関する売上高は16.1億円(同44.2%増)を見込んでいる。

 不動産テックビジネスでは、マッチングシステム「CCReB CREMa」の「ユーザー数」は今期末見込500人、「情報登録数」は同6500件の増加を見込んでおり、売上高1.7億円(同18.2%増)を計画している。

ククレブ・アドバイザーズの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都千代田区内神田一丁目14番8号 KANDASQUAREGATE
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 宮寺 之裕(昭和51年3月10日生)
設立 令和元年7月4日
資本金 2億円(令和6年10月24日現在)
従業員数 新規上場会社12人 連結会社12人(令和6年9月30日現在)
事業内容 AIを活用したCRE(企業不動産)に関するソリューションの提供及び不動産テックシステムの開発・販売
■売上高構成比率(2023/8期 実績)
品目 金額 比率
CREソリューションビジネス 567 百万円 80.6%
不動産テックビジネス 136 百万円 19.4%
合計 703 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 宮寺 之裕 186万8000株 54.57%
2 (株)フィールド・パートナーズ 78万4091株 22.91%
3 エムエル・エステート(株) 18万1819株 5.31%
4 合同会社ステルラ 16万株 4.67%
5 (株)シーアールイー 9万株 2.63%
6 合同会社ティー・エム・ティー 7万7271株 2.26%
7 白土 秀樹 4万9091株 1.43%
8 東金 陽子 4万株 1.17%
8 鏑木 範久 4万株 1.17%
8 藤本 健太郎 4万株 1.17%
合計   333万272株 97.29%
■その他情報
手取金の使途 (1)人件費関連の資金、(2)広告宣伝費、(3)本店移転経費に充当する予定
関係会社 ククレブ・マーケティング(株) (連結子会社) 不動産テック事業
各務原プロパティ(株) (連結子会社) 不動産賃貸
(株)フィールド・パートナーズ (その他の関係会社) 土壌汚染調査、汚染対策工事、保証等
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2023年11月30日
割当先 玉川 和信
発行価格 750円
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ククレブ・アドバイザーズの銘柄紹介

 同社グループは、AIを中心とした不動産テックシステムを活用した企業不動産(CRE)へのソリューション提供及び不動産テックシステムの開発・販売を行っている。CREの中でも大手の不動産プレイヤーが金額規模などの問題で取り扱わないコンパクトサイズの物件を商材としてフォーカスし、不動産テックを活用しながら企業間の不動産ニーズのマッチングやソリューション提供を行っている。これらを通じて、今あるストック(不動産)を大切に再生する、という想いを「Compact CRE for Re Born」として、その頭文字を取った「CCReB(ククレブ)」が同社の社名の由来となっている。

 同社グループは、CREソリューションに関するビジネスと不動産テックビジネスとが有機的に一体となりCREに関する事業を運営しているため、CREソリューション事業の単一セグメントではあるが、「CREソリューションビジネス」、「不動産テックビジネス」の2つのビジネスを展開している。

(1)CREソリューションビジネス

 不動産テックシステムを活用したCREに関するワンストップソリューションサービスの提供を行っており、主なサービスは、CREアドバイザリー/CREファンド組成/バランスシートを活用した不動産投資/バランスシートを活用した不動産賃貸/プロジェクトマネジメント/不動産仲介となっている。

 同社グループは、独自のAIエンジンが有価証券報告書や中期経営計画書等の開示資料を自動的に分析して売却動向を把握する不動産テックシステム「CCReB AI」、同社の有する不動産テックシステムと連携し生成AIを活用して分析や提案ポイントを示唆するチャットボット形式による社内テックシステム「CCChat(ククチャット)」などにより、企業が抱えるCREに関するニーズや課題を把握・分析し、潜在的なものも含めたCREに関するニーズの掘り起こしを行っている。

 CREニーズを把握・分析したうえで、企業に対してCRE戦略の検討や立案を行い、また、企業もしくは不動産会社からの紹介などにより、拠点戦略、遊休地活用、資本効率向上、その他のCREに関する様々なニーズについて、企業にとって最適なCRE戦略の提案を行う。

(2)不動産テックビジネス

 導入企業のCRE営業に関する業務効率向上、デジタルトランスフォーメーション(DX)に資する不動産テックシステム等の開発及びサブスクリプションサービスの提供を行っており、主な不動産テック製品・サービスは、CRE営業支援システム「CCReB AI」、事業用不動産マッチングシステムCCReB CREMa、BtoBポータルサイト「CCReB GATEWAY」となっている。

 上記3サービスに加え、「CCReB AI」においてサブスクリプションサービスとして提供している情報の一部をスポット業務として納品するサービスとして、有価証券報告書に記載の固定資産情報をリスト化した「CCReB PROP(ククレブプロップ)」や中期経営計画書に記載の経営方針に関する特定のワードをリスト化した「CCReB Clip(ククレブクリップ)」等の事業の展開も行い、主にコンサルティング会社や教育機関、メディア向けに提供している。

ククレブ・アドバイザーズの投資のポイント

 不動産テック銘柄への関心は一時期に比べ高まっていない印象はあるものの、根強いDX関連銘柄とみなせば、一定の人気は出そうだ。業績が好調に推移しており、営業利益率が高いことも好感されそうだ。公開規模は軽量感があるというほどではないものの、荷もたれ感は強くない。地合いにも左右されそうではあるが、現時点では公開価格をやや上回る穏当な初値形成を想定する。

 2019年設立。同社グループは、AIを中心とした不動産テックシステムを活用した企業不動産(CRE)へのソリューション提供及び不動産テックシステムの開発・販売を行う。CREの中でも大手の不動産プレイヤーが金額規模などの問題で取り扱わないコンパクトサイズの物件を商材としてフォーカスし、不動産テックを活用しながら企業間の不動産ニーズのマッチングやソリューション提供を行っている。

 2024年5月時点におけるマッチングシステムのユーザー数は311名(2023年8月期末は151名)、情報登録者数は5276件(同2644件)。また、相手先別売上高は、東急リバブル(株)向けが全体の51.6%、天龍HD(株)向けが11.1%。従業員は連結で12名。

 業績面について、2025年8月期の業績は、売上高が前期比41.2%増の17.9億円、経常利益が同20.2%増の5.0億円と増収増益の見通しとなっている。10月24日の業績予想発表時点で、CREソリューションビジネスの進捗状況については、「バランスシートを活用した不動産投資」1件約3.8億円は成約済であり、また、「CREアドバイザリー」及び「不動産仲介」の3件合計約2.4億円については契約締結済となっている。そのため、同社として売上高の計上蓋然性が高いと考えている成約済・契約締結済案件は計約6.2億円まで積み上がっており、CREソリューションビジネスの通期計画売上高16.1億円に対し38.6%まで進捗している。その他CREソリューションビジネス及び不動産テックビジネスについては計画どおり進捗しており、計画に大きな変更はないもよう。

 想定仮条件水準の今期予想PERは11~13倍と、類似企業のなかではいちご<2337>並み。

 公開規模は13~16億円台と荷もたれ感はない大きさ。宮寺社長とその資産管理会社で現在全体の56.8%を保有しており、上場後は45.4%へ下がる見込み。発行済株式には上場日後180日間のロックアップがかかっているため、需給面への懸念はない。

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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