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サラリーマンでもできる「3つの節税ワザ」を紹介!市販薬をよく買う人、仕事に関係する経費が多い人、災害や盗難の被害にあった人は税金が戻るチャンス!

2017年4月11日公開(2022年3月29日更新)
ザイ編集部
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普通の会社員でも得できる「3つの節税ワザ」を紹介!

ダイヤモンド・ザイ5月号の別冊付録は「節税ガイド」。今注目されている相続税や贈与税の対策方法のほか、ふるさと納税、個人型確定拠出年金、NISA、その他各種控除で節税するコツもたっぷり解説している。

今回はその中から、各種控除を用いた節税の方法をピックアップ。ちょっとの手間でお小遣い程度はお得になる小ワザから、いざというとき知っておくと心強いワザ、うっかり見落としがちな税金の落とし穴まで、3つの節税ワザ(&3つの小ワザ)を紹介しよう!

【節約ワザ(1) 市販薬のレシートを保管】
年間1万2000円を超えた分は医療費控除に!

 今年から始まった「セルフメディケーション税制」は、所定の市販薬の購入費が1万2000円を超えると、超えた部分を所得控除できる制度だ。世帯単位で申告できるので、家族全員の薬代を合算できる

 “所定の市販薬”とは「スイッチOTC薬」という特定成分が含まれた薬のこと。そう聞くとかなり特殊な薬のように聞こえるが、さにあらず。一般的な風邪薬や頭痛薬などの多くが対象になっていて、活用度は高い。どれが控除対象の薬かは、薬のパッケージやレシートなどで確認できる。

 ただし、利用には条件がある。この特例の上限は8万8000円まで。この特例を選択した場合は、通常の医療費控除は受けられない。また、確定申告の際、その年に受けた健康診断書や、予防注射の証明書等を添付する必要がある。セルフメディケーションの名目どおり、自ら健康を管理できているという証が必要というわけだ。

【節税ワザ(2) 本代や衣服費が経費になる可能性も】
会社員でも確定申告で「必要経費の控除」ができる!

 会社員も「必要経費」の控除が認められているのをご存じだろうか。「給与所得控除」と「特定支出控除」だ。前者は収入に応じて自動的に控除されていて、年収500万円で154万円程度になる。さらに追加で認められているのが後者。必要経費として認められる内容は以下のとおりだ。

【認められる特定支出】
●通勤の交通費
●転勤の引越代
●単身赴任先からの帰宅旅費
【以下は「仕事で必要」と認められる場合のみの経費】
●研修費 
●資格取得費 
●図書費(*) 
●衣服費(*) 
●交際費(*)
*は計65万円が上限

 ただし、控除される金額のハードルが若干高め。「給与所得控除額の2分の1」を超えた部分から控除される。年収500万円の例だと、上記の支出が給与所得控除154万円の2分の1=77万円を超えた金額が控除対象になる。

 本代や衣服費だけでこの金額となると難しいが、単身赴任先からよく自宅に帰る人や、資格取得費や講習費を負担している人には朗報だろう。当然、これらは自腹のみ。会社から経費支給されている場合は対象外になる。また申告の際は、業務上必要だという会社の証明が必要になる。

【節税ワザ(3) 住宅や家財の損害で税金が免除に】
災害や盗難の損害も所得控除の対象になる!

 残念な話ではあるが、日本では毎年のように地震や、台風による風水害などの自然災害が起こる。いつ自分が当事者になってもおかしくない状況だ。そんなときの負担を少しでも軽減するために知識として持っておきたいのが、災害などに対する税制上の優遇措置だ。未曾有の大災害の場合は特例が出される場合もあるが、通常は以下の2つの制度が使える。

 1つめは「災害減免法」。対象となるのは、自然災害や火災、害虫・害獣による被害。こちらは、災害で受けた住宅や家財の損害の額が、「時価の2分の1以上」だった場合に適用できる。条件に当てはまると、所得に応じて税金が大きく免除されるのが特長だ。ただ、総所得が1000万円以下であることが条件。また、損の繰越ができない点もデメリットだ。

 2つめが「雑損控除」。こちらは災害減免法より、使える人が多いのが特長で、諸災害に加え、盗難や横領といった犯罪の損害も認められる(ただし、詐欺や恐喝は対象外)。所得制限もないので、災害減免法が適用外になった人も、これなら大丈夫だ。

 雑損控除の詳しい計算方法は、以下のとおりとなっている。

(1)(差引損失額(*1))-(総所得金額等)×10%
(2)(災害関連支出の金額(*2))-5万円

*1…損害金額+災害に関連したやむを得ない支出額(*3)-保険金などによる補填額
*2…壊れた住宅、家財などの除去費等
*3…*2の費用に加え、修繕費まで含む。

 式が2つあるが、どちらか有利なほうを選べる。単年で損を埋めきれなければ、3年間繰り越せるのもありがたい点だろう。

 条件的に両方とも使える人は、節税効果の高いほうを選べばいい。どちらを使うにせよ、確定申告によって控除の申告を行なう。

意外と知られていない! 控除や納税などの「小ワザ」3連発

 ここまで「医療費控除」「特定支出控除」「災害減免法の控除」「雑損控除」について紹介してきた。ここからは、意外と知られていない節税&納税の「小ワザ」を3つ紹介する。

【小ワザ(1) 扶養している子の年金保険料も控除の対象】

 まず、忘れられやすいのが、「子どもの国民年金保険料」のこと。親が子の年金保険料を払っているなら、これも社会保険料控除の対象になる。会社員で年末調整の資料を提出し忘れても、確定申告をすれば後から税金を取り戻せる。

【小ワザ(2) クレジットカードで納税も一考の価値あり!】

 2017年の1月から所得税をはじめ相続税、贈与税等の国税のクレジットカード納付が可能に。また、以前から住民税や自動車税などの納付が可能な自治体も多い。クレジットカードで納税すればポイントが付く分だけ得になる。ただし、税額に対して1%前後の手数料を取るところが多いので、ポイント還元率と見比べないと損することも。

 またクレジットカード決済の場合、納税証明書の発行に時間がかかる。証明書を急ぐ事情がある人は避けること。

【小ワザ(3) 自動車は登録や廃車の時期に気を付けよう】

 自動車への税金は、4月1日の所有者に対し、1年分課税される。特に軽自動車や自動二輪は月割計算されないので、乗らない車があるなら3月末までに手放すべき。また、ほしい車があり、時間に余裕があるなら4月を待って新車登録を。

 それ以外の自動車は月割が原則。4月1日の所有者に課税する点は同じだが、年度途中に新車登録や廃車をしたら、その分月割で納税、還付する。ただし、中古車を売買する場合は、月割の税額分を査定・買取額にプラスして取引する。

その他、ふるさと納税などによる節税テクは、
ダイヤモンド・ザイ5月号でチェック!

 さて、ここまでダイヤモンド・ザイ5月号の別冊付録「相続&贈与 節税ガイド2017」から、各種控除を活用した節税ワザを紹介してきた。

 この節約ガイドでは、相続税や贈与税の対策方法や、NISA、確定拠出年金、ふるさと納税を使った節税の方法などをわかりやすく説明している。

 知っていると知らないでは、生涯の納税額に数百万円の差がつくこともある。増税路線の拡大により、「節税」は決して、一部のお金持ち限定で考えなくてはならないものではなくなってきている。少しでも節税に興味がある人は、ぜひチェックしてみてほしい。

 また、ダイヤモンド・ザイ5月号の本誌のほうも、大特集「隠れ割安株ランキング」、株主優待名人・桐谷さんとザイ編集部がセレクトした「長期保有で優遇される株主優待株」、「人気の株500銘柄の激辛診断」、「上場全3629銘柄の最新理論株価」など、見ごたえのある記事が盛りだくさん。興味深い投資対象や投資のヒントがきっと見つかるはずだ。

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