2014年に暗転したロシア経済も、
現在では投資妙味の高い状態に
現在、ロシアに投資妙味があると見ています。そんなロシアに投資するETF(上場型投資信託)には、ヴァンエック・ベクトル・ロシアETF(ティッカーシンボル:RSX)があります。
しかし今から3年前の2014年夏頃から、ロシア経済は大ピンチに見舞われました。その理由としては主に、
(1) 2014年夏以降、原油価格が急落したこと
(2) ウクライナ危機の際、ロシアがクリミアに侵攻、ロシアの領土としたことで、欧州連合(EU)、アメリカ合衆国などから経済制裁が発表されたこと
の2つが挙げられます。
2014年以降に原油価格急落・輸出量は急減したが、
原油価格底打ち+ロシア中銀の手綱さばきで危機回避
下のグラフは、ロシアの原油や天然ガスを輸出する際、参照されることが多い、1バレルあたりのブレント原油価格の推移を示したものです。
なお今回引用するデータは全て国際通貨基金(IMF)のもので、2017年以降の予想は上のブレント原油価格に基づいています。
ロシアの主な輸出品目は天然ガスや石油などの地下資源ですが、2014年以降に原油価格は急落し、しかも主要取引先である欧州連合が経済制裁を決めたことで、ロシアの輸出はさらなる打撃を受けました。
こうした状況を受け、多くの投資家は1998年の「ルーブル危機」の際に匹敵するような、大不況になるのではないか? という不安を持ちました。
しかし、その後原油価格が底打ちしたこと、ロシア連邦中央銀行(ロシア中銀)の手堅い金融政策などにより、大不況は回避出来ました。
「ルーブル安」の効果で貿易収支赤字を回避、
外貨準備も今は積み上がった状態に
原油価格は底を打ったとはいえ、輸出量が急減した状態にもかかわらず、なぜロシアは大不況を回避できたのでしょうか。その背景にあったのが、ルーブル安です。
2014年には年間平均「1ドル=38.4ルーブル」だった為替レートは、2016年は「1ドル=67.1ドル」まで「ルーブル安」になりました。これによって、自然に輸入が抑制されました。
輸出の急減にもかかわらず貿易収支が赤字にならなかったのは、そのためです。
ただロシアの富豪層のマネーが海外に逃避し、外人投資家はロシアへの投資を引き揚げたので、資本金融収支はマイナスになりました。
その関係で外貨準備は急速に取り崩されました。
しかし、いまはゆっくりと外貨準備が積み上がり始めています。現時点でロシアの外貨準備は輸入の17カ月分程度に相当するため、通貨危機が起こるリスクは、ほぼ無いと言い切れます。
北朝鮮との緊張緩和のため、
欧州によるロシアへの経済制裁解除も視野に
先日、ドイツで連邦議会選挙があり、今後、その選挙結果を踏まえて連立政権樹立のための多数派工作が行われると思われます。それがどうなるにせよ、メルケル首相が続投することは、ほぼ確実となっています。
いま欧州は景気が良いですし、北朝鮮と話し合いによる緊張の緩和を狙おうと思えば、ロシアの協力は欠かせません。このため、そろそろロシアへの経済制裁を解除してゆこうという動きが今後出てくると思われます。
【今週のまとめ】
投資家から忘れ去られているロシア経済は、
今なら有利な状態で投資に参戦できる
原油安と経済制裁による輸出量の急減でロシア経済は2014年以降苦境に立ちましたが、いまようやく立ち直りの兆しを見せています。
ロシアへ比較的手軽に投資できるETFとしては、冒頭でも紹介したヴァンエック・ベクトル・ロシアETF(ティッカーシンボル:RSX)があります。現在のロシア株式市場は投資家から忘れ去られている状態なので、今なら値が上がり切っていない相場の「1階部分」から参戦することが出来ると言っていいでしょう。
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