IPO株の銘柄分析&予想

「ジェイテックコーポレーション」IPO情報まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の創薬、医療技術分野のシステム開発・販売企業との比較や予想まで解説![2018年3月2日 情報更新]

2018年1月26日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 ジェイテックコーポレーション
市場・コード/業種 東証マザーズ・3446/金属製品
上場日 2月28日
申込期間(BB期間) 2月13日~2月19日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券マネックス証券岡三オンライン証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 9700円(+331.11%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ジェイテックコーポレーションのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 2月9日
ブックビルディング(抽選申込)期間 2月13日~2月19日
公開価格決定 2月20日
購入申込期間 2月21日~2月26日
払込日 2月27日
上場日 2月28日

ジェイテックコーポレーションのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2018年2月13日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券(主幹事証券)
[最短3日で取引可能]
88.3
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
1.7%
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マネックス証券
[最短2日後に取引可能]
0.4
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岡三オンライン証券
[最短2日後に取引可能]
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野村證券 2.6  
みずほ証券 1.7  
エース証券 1.7%  
東洋証券 1.7%  
岡三証券 0.9  
エイチ・エス証券 0.9  

ジェイテックコーポレーションのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 2170
仮条件
[予想PER(※2)
2100~2250円
41.0倍~44.0倍]
公募価格 2250円
初値 9700円
初値騰落率 +331.11%
予想トレーディングレンジ(※3) 3000円~10000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2018年2月8日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 25.9倍
島津製作所<7701> 27.6倍(連)
ニコン<7731> 26.6倍(連)
オリンパス<7733> 23.5倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割高と判断できる。

ジェイテックコーポレーションの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 562万株(予定)
公開株式数 公募50万株  売出50万株
(オーバーアロットメントによる売出15万株)
想定公開規模(※1) 25.0億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

ジェイテックコーポレーションは
高い技術力に注目のマザーズ案件

「ジェイテックコーポレーション」の公式サイトより

 大型放射光施設で使われるX線ナノ集光ミラーの開発・製造・販売、各種自動細胞培養装置等の開発・販売を行う。X線ナノ集光ミラーはこれまでの納入実績から、特に海外施設からの注文が加速度的に増えているという。また、自動細胞培養装置等は細胞培養への関心の高まりが追い風となっているようだ。

 今年のIPO第2号となり、IPO休止期間明けの好需給が初値押し上げに寄与する可能性が高い。ニッチなハイテク企業として、高い技術力が評価されるだろう。バリュエーション面の割安感は乏しく、マザーズ上場案件としては公開規模がやや大きいが、十分に吸収可能だろう。

 公開規模については20億円台となる見込み。公開規模の大きな案件は相場全体の地合いの影響を受けやすいため、足元で株式市場が不安定となっている点は気掛かりとなる。

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ジェイテックコーポレーションの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2014/6 369
(―)
83
(―)
51
(―)
2015/6 366
(-0.7%)
56
-33.0%
38
-25.2%
2016/6 596
(62.7%)
124
122.2%
83
116.3%
2017/6 801
(34.3%)
199
(60.4%)
129
(55.2%)
2018/6予 1,223
(52.5%)
417
(108.8%)
288
(121.7%)
2017/9 1Q 367
(―)
174
(―)
108
(―)
2017/12 2Q 430
(―)
105
(―)
63
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:51.25円/0.00円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

ジェイテックコーポレーションの業績コメント

 2018年6月期の業績は、売上高が前期比52.5%増の12.2億円、経常利益が同108.8%増の4.1億円と増収増益の見通しとなっている。

 足元では、同社はオプティカル事業及びライフサイエンス・機器開発事業という独自の技術を利用した2つの事業により、営業基盤の強化と拡充に努めてきた。

 オプティカル事業ではEuropean XFEL(ドイツ)向けの大型案件やDiamond Light Source(イギリス)向け等の欧州関連の売上が好調に推移し業績をけん引した。

 ライフサイエンス・機器開発事業では同社が独自に開発した回転浮遊培養技術を用いたCELLFLOATシステム(CellPet 3D-iPS、CellPet FT)を本格的に販売開始し、好調な滑り出しとなった。また、機器開発分野におけるグラビア印刷試験機売上も業績に寄与した。

 なお、通期計画に対する第2四半期末時点における進捗率は、売上高4.3億円で35.1%、経常利益1.0億円で25.1%となっている。

ジェイテックコーポレーションの詳細情報

■基本情報
所在地 大阪府茨木市彩都やまぶき二丁目4番35号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 津村 尚史(昭和32年4月25日生)
設立 平成5年12月21日
資本金 1億3924万円(平成30年1月25日現在)
従業員数 30人(平成29年12月31日現在)
事業内容 大型放射光施設で使われるX線ナノ集光ミラーの開発・製造・販売、各種自動細胞培養装置等の開発・販売
■売上高構成比率(2017/6期 実績)
品目 金額 比率
オプティカル事業 705 百万円 88.0%
ライフサイエンス・機器開発事業 96 百万円 12.0%
合計 801 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 津村 尚史 388万7000 75.92%
2 大阪コンピュータ工業株式会社 36万株 7.03%
3 OUVC1号投資事業有限責任組合 30万 5.86%
4 川﨑 望 11万 2.15%
5 有馬 誠 10万 1.95
6 山内 和人 8万株 1.56%
7 森 勇藏 3万株 0.59%
8 上田 昭彦 2万株 0.39%
8 岡田 浩巳 2万株 0.39%
8 バイオ・サイト・キャピタル株式会社 2万株 0.39%
8 岡田 雅彦 2万株 0.39%
8 三村 秀和 2万株 0.39%
8 紀ノ岡 正博 2万株 0.39%
8 村山 昇作 2万株 0.39%
合計   500万7000株 97.79%
■その他情報
手取金の使途 全額を設備資金に充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2015年12月18日
割当先 OUVC1号投資事業有限責任組合
バイオ・サイト・キャピタル株式会社
発行価格 464円
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ジェイテックコーポレーションの銘柄紹介

 同社は、世の中にないオンリーワンの技術により、広く社会に貢献することを経営理念として、創薬、医療技術分野におけるイノベーションの推進に貢献するシステムの開発、販売を推進してきた。同社は、「オプティカル事業」と「ライフサイエンス・機器開発事業」の2つのセグメントを有している。

(1)オプティカル事業

 当事業では、物質科学だけでなく、広く創薬や医療技術の基礎研究に取り組んでいる兵庫県の大型放射光施設「SPring-8」やX線自由電子レーザー施設「SACLA」等国内外の先端的放射光施設やX線自由電子レーザー施設等で使われる反射表面の形状精度が1ナノメートル(10億分の1メートル、以下nmと表記。)以下の超高精度のX線ナノ集光ミラー等の設計開発・製造・販売を行っている。

 本ミラーは放射光X線をnmスケールまで絞ることが可能で、そのことにより分析精度の向上、測定時間の短縮や極微小領域の分析等を実現し、放射光の優れた特性を発揮させることが可能になる。

(2)ライフサイエンス・機器開発事業

 当事業では、創業当初は創薬スクリーニングに関連する細胞培養から、再生医療に関連する細胞培養まで様々な細胞操作を自動化した各種自動細胞培養装置やiPS細胞用の各種細胞培養装置の開発・製造・販売を推進してきた。

 同社の自動細胞培養装置は、培地と呼ばれる細胞増殖に欠かせない栄養分を交換したり、細胞を培養したり、培地を保存したりする様々な機能をオールインワンにまとめた全自動化のシステムであることが特長で、この医療及びバイオ分野では顧客の希望する内容が多様化しており、顧客ごとに独自の操作手順を提案し、カスタムメイドで製造・販売してきた。

 しかし最近では高価な自動細胞培養装置に対して量産汎用タイプを目指し、iPSアカデミアジャパン株式会社(現株式会社iPSポータル)とiPS細胞専用の自動細胞培養装置の開発に成功し、京都大学の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した直後、タイムリーに販売することができた。

 また長年産業技術総合研究所と浮遊培養(培地内を細胞が浮遊状態で増殖する培養方法)の一種である独自のCell Float技術を用いた3次元培養装置をコアにした再生医療向け3次元細胞培養システムの研究開発を推進し、また再生医療や創薬へ製品展開を図っている。

ジェイテックコーポレーションの投資のポイント

 2/8上場予定だった世紀<6234>の上場承認が取り消しとなったことで今年のIPO第2号となるため、約2カ月間のIPO休止期間明けの好需給が初値押し上げに寄与する可能性が高い。ニッチなハイテク企業として、高い技術力が評価されるだろう。直近の業績伸び率が高く、今期も高成長予想となっている。

 山中教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所の助教による論文不正問題についても、これで研究が頓挫することはないとみられ、影響は限定的と考えていいだろう。

 昨年12月のIPO銘柄が初値から高いパフォーマンスを見せていることから、投資家の参加意欲は高まっている。想定仮条件水準の今期予想PERに割安感は乏しく、マザーズ上場案件としては公開規模がやや大きいが、十分に吸収可能だろう。

 同社は「オプティカル事業」と「ライフサイエンス・機器開発事業」を展開する。前期実績で売上高の88.0%を占めるオプティカル事業では、兵庫県の大型放射光施設「Spring-8」やX線自由電子レーザー施設「SACLA」、及び海外の同様の施設で使われる反射表面の形状精度が1ナノメートル(10億分の1メートル)以下の超高精度のX線ナノ集光ミラー等の設計開発・製造・販売を行っている。これまでの納入実績から、特に海外施設からの注文が加速度的に増えているという。

 同12.0%を占めるライフサイエンス・機器開発事業では、創薬スクリーニングに関連する細胞培養から、再生医療に関連する細胞培養まで、様々な細胞操作を自動化した各種自動細胞培養装置やiPS細胞用の各種細胞培養装置の開発・製造・販売を行ってきた。

 業績面について、2018年6月期の業績は、売上高が前期比52.5%増の12.2億円、経常利益が同108.8%増の4.1億円と増収増益の見通しとなっている。第2四半期までの進捗率がやや低調だが、オプティカル事業において一部案件で検収に遅れが生じたことなどが影響したようだ。ただ、通期業績に与える影響はないとみられている。なお、主力のX線ナノ集光ミラーは、製品ごとに仕様が異なる受注生産製品のため、特定期間の売上をもって通期見通しを判断するのが困難という。ライフサイエンス・機器開発事業は、細胞培養への関心の高まりが追い風となり、売上高が同2.1倍に急伸する見込み。

 想定仮条件水準の予想PERは40~44倍と高いが、足元の業績成長率の高さや技術力への期待などから許容されそうだ。

 公開規模については20億円台となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株は上場後に22万株(上場時発行済株数の3.9%)残るが、需給懸念を強めるほどではないだろう。ただ、足元で株式市場が不安定となっている点は気掛かりとなる。公開規模の大きな案件は相場全体の地合いの影響を受けやすいため、上場日まで市場動向を注視したい。

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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