「オランド仏大統領」がドイツとうまくやっていける理由
5月6日にフランス大統領選挙の決選投票が実施されました。今回の決選投票は、与党・国民運動連合(UMP)の現職ニコラ・サルコジと、野党・社会党の前第一書記フランソワ・オランドとの一騎打ちになりました。
結果は、オランド前第一書記が当選しました。市場は「オランド大統領」の誕生をどう受け止めるのでしょうか?

まず、市場関係者は彼の政治経験の浅さを懸念しています。また、欧州財政危機問題に関して、ドイツのメルケル首相とうまく協力できるかを不安視する投資家もいます。
しかし私の考えでは、オランド大統領もメルケル首相とうまくやっていけると思います。
なぜなら、彼の師匠は、ミッテラン政権下で蔵相を務め、さらにEC委員会委員長も務めた「ジャック・ドロール」だからです。ドロールはEUと通貨ユーロをまとめ上げるのに尽力した人物であり、もしオランド大統領がドロールの情熱を継承しているのであれば、EUにとってまずいことをするはずがないからです。
これはメルケル首相の師匠が、同じく欧州統合に情熱を燃やしたヘルムート・コールであるのと似ています。
つまり、欧州の運営をどうするか? という問題に関して、「今まで以上に一致協力することが重要だ」という大筋での価値観をオランドとメルケルは共有しているわけです。
次にオランド大統領の所属する社会党の、市場参加者からの評価はどうでしょうか?
社会党政権といえば、81年から95年まで大統領を務めたミッテランが思い出されます。社会党は野党である間は過激な言動が多いのですが、ひとたび政権の座につくと、意外に保守的な財政政策を取ると言われています。
実際、ミッテラン政権はそれまでの社会主義的経済政策を改め、「市場経済志向」へと大きく舵を切りました。
ただ社会党政権は、市場に対して“意表を突く行動”に出る場合もあります。
上に書きました「市場経済志向」への転換を打ち出したわずか18カ月後、ミッテラン政権は、当時のフランスの通貨だったフランを故意に通貨安に導くことで、輸出競争力確保を狙いました。そのようなエピソードをまだ覚えている投資家がいるかもしれません。
なおオランド大統領は、就任早々ドイツのメルケル首相と会談したいという意欲を表明しています。そして欧州の経済成長をいかに導き出すかについてフランスの考えを伝えたいとしています。さらに、ドイツのショイブレ財務相がEUの蔵相の集まりであるユーログループの議長になることを支持する立場を表明しています。これはオランドが、早くもドイツの顔を立てる意思表示をしたと理解できます。
一方、国内的には、選挙戦を戦っていた際の公約として、「欧州安定化債の発行」という案を持っています。欧州安定化債とは、インフラ投資に向けた、ヨーロッパ政府が共同で出す公債を指します。現状では、ドイツがこのような超国家公債の発行に賛成するとは思えません。
またオランドは選挙戦の過程で、年間所得100万ユーロ以上の裕福層に対して最高税率75%の課税比率を適用してはどうかという考えを表明しています。現在の最高税率は41%ですから、75%というのはかなり極端な数字です。したがって、この税制改革については実現可能性を疑問視する投資家も多いようです。
一方、5月6日にはギリシャでも総選挙がありました。(次のページへ)
次のページ>> フェイスブックの上場説明会が始まった!
【※米国株を買うならこちらの記事もチェック!】
⇒米国株投資で注意が必要な「為替」と「税金」とは?「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA口座」で投資をして、口座内に「米ドル」を残さないのがポイント!
【2023年1月4日時点】
「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社 |
◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |
米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
5300銘柄以上 | 約定代金の0.495% ※最低手数料0米ドル、上限手数料22米ドル |
【マネックス証券のおすすめポイント】 5300銘柄以上の米国株を取り扱っており、銘柄数はトップクラス! 買付時の為替手数料が0円(売却時は1ドルあたり25銭)なので、実質的な取引コストを抑えることができる。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税込)が最大3万円がキャッシュバックされる。米国ETFの中で「米国ETF買い放題プログラム」対象13銘柄は実質手数料無料(キャッシュバック)で取引が可能。米国株は、時間外取引に加え、店頭取引サービスもあり日本時間の日中でも売買できる。なお、NISA口座なら日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株(海外ETF含む)の購入手数料も全額キャッシュバックされて実質無料! 企業分析機能も充実しており、一定の条件をクリアすれば、銘柄分析ツール「銘柄スカウター米国株」が無料で利用できる。 |
|
【関連記事】 ◆【マネックス証券の特徴とおすすめポイントを解説】「単元未満株」の売買手数料の安さ&取扱銘柄の多さに加え、「米国株・中国株」の充実度も業界最強レベル! |
|
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |
米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
約5900銘柄 | 約定代金の0.495% ※最低手数料0米ドル、上限手数料22米ドル |
【SBI証券のおすすめポイント】 ネット証券最大手だけあって、米国、中国(香港)、韓国、ロシアからアセアン各国(ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア)まで、外国株式のラインナップの広さはダントツ! 米国株は手数料が最低0米ドルから取引可能で、一部米国ETFは手数料無料で取引できる。米ドルの為替レートは「片道25銭」と他の証券会社と同じレベルだが、住信SBIネット銀行の外貨預金口座から入金すれば「片道4銭」で両替可能。差額の21銭は1ドル=108円なら約0.19%に相当するので、かなりお得だ。あらかじめ設定した金額か株数(口数)で定期的に買付する「米国株式・ETF定期買付サービス」が便利。 NISA口座なら、日本株の売買手数料だけでなく、海外ETF(米国・中国・韓国)の買付手数料も無料に。米国企業情報のレポート「One Pager」、銘柄検索やソートに使える「米国株式決算スケジュールページ」や「米国テーマ・キーワード検索」、上場予定銘柄を紹介する「IPOスピードキャッチ!(米国・中国)」など情報サービスも多彩。また、2021年4月から米国株式取引専用の「米国株アプリ」が登場した。インドネシアやタイなどのアセアン各国に関しては、主要約70銘柄の個別企業レポート「ASEANアナリストレポート」を提供している。 |
|
【関連記事】 ◆【SBI証券の特徴とおすすめポイントを解説!】株式投資の売買手数料の安さは業界トップクラス! IPOや米国株、夜間取引など、商品・サービスも充実 ◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社! |
|
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | |
米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
5200銘柄以上 | 約定代金の0.495% ※最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル |
【楽天証券おすすめポイント】 米国、中国(香港)、アセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)と、幅広い銘柄がそろっているうえ、海外ETFの取り扱い数も、米国ETF約350本を含む、約400本と業界No.1! 所定の米国ETF9銘柄については買付手数料が無料で取引ができる。米国株式の注文は、最大90日先まで指値注文が有効で、「約定通知メール」サービスとあわせて利用すると便利。米国株の注文受付時間が、土日、米国休場を含む日本時間の朝8時~翌朝6時と長いので、注文が出しやすいのもメリット。アセアン株式の情報も充実。財務分析でよく使われるPERなどの主な指標、過去5年間の業績推移や今後2年間の業績予想もチェックが可能だ。NISA口座なら買付手数料が無料(売却時の手数料は必要)なのもメリットだ。取引から情報収集までできるトレードツールの元祖「マーケットスピード」が有名。さらに、スマホ向けトレードアプリ「iSPEED」でも米国株取引が可能になった。ツール内では日経新聞の記事を無料で読むこともできる。 |
|
【関連記事】 ◆【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実! ◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい! |
|
◆DMM.com証券(DMM株) ⇒詳細情報ページへ | |
米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
約2500銘柄 | 無料 |
【DMM.com証券おすすめポイント】 2019年12月に米国株の売買手数料を完全に無料化したことで、取引コストに関しては一歩リード!ただし、配当金が円に両替される際の為替スプレッドが1ドルあたり1円と高いので、割り狙いで長期保有する人は注意が必要だ。取扱銘柄数は少なめだが、FAANGなどの有名IT株やバンガードなどの人気ETFは、きちんと網羅されている。他社と違う点としては、外貨建ての口座がなく、売却時の代金や配当が自動的に受け付けから円に交換されること。その後で持っておきたい人にはデメリットだが、すべて円で取引されるため初心者にとってはわかりやすいシステムと言えるだろう。また、米国株式と国内株式が同じ無料取引ツールで一元管理できるのもわかりやすい。米国株の情報として、米国株式コラムページを設置。ダウ・ジョーンズ社が発行する「バロンズ拾い読み」も掲載されている。 |
|
【関連記事】 ◆DMM.com証券「DMM株」は、売買手数料が安い!大手ネット証券との売買コスト比較から申込み方法、お得なキャンペーン情報まで「DMM株」を徹底解説! ◆【証券会社比較】DMM.com証券(DMM株)の「現物手数料」「信用取引コスト」から「取扱商品」、さらには「最新のキャンペーン情報」までまとめて紹介! |
|
【米国株の売買手数料がなんと0円!】 |
※ 本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。 |