2年目新NISAで買う投資信託の選び方! “オルカンの次”に買うべき1本は? 米国株の調整局面入りで日本株や新興国株のインデックス型が狙い目か

2年目新NISAで買う投資信託の選び方! “オルカンの次”に買うべき1本は? 米国株の調整局面入りで日本株や新興国株のインデックス型が狙い目か

2025年3月29日公開
ダイヤモンド・ザイ編集部
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
ザイアナリストの2人がやさしく、わかりやすく、徹底解説!ダイヤモンドZAiのオンライン講座「株の学校」

2024年にスタートした新NISAでは「オルカン」(「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の通称)が大人気。持っている人も多いだろう。楽天証券経済研究所の篠田尚子さんは、「最初はオルカン1本でもいいと思います。しかし、昨年は“お試し”。みんなが買っているからではなく、本当にそれでいいのか、自分で考えることが大切です」と説く。

2025年、2年目の新NISAでは、“オルカンの次”に買うべき投資信託を検討しよう。米国株の調整局面入りで、オルカンだけでは手薄な日本株や新興国株に分散したいという人もいるだろう。この記事では投資信託選びの基本を押さえたうえで、日本株や新興国株のインデックス型投資信託を紹介する。

【※関連記事はこちら】
【NISA投信グランプリ2024・番外編】「オルカン」やS&P500型など新NISAで買えるインデックス投資信託の信託報酬ランキング! 低コスト投資信託が集結

ザイアナリストの2人がやさしく、わかりやすく、徹底解説!ダイヤモンドZAiのオンライン講座「株の学校」

まずはNISAで買える投資信託をチェック!
つみたて投資枠と成長投資枠の“使い分け”も考えよう

 新NISAはつみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠がある。2つの枠それぞれに非課税で投資できる額の上限があるので「使い分け」を考えよう。つみたて投資枠の対象投資信託のほとんどは、成長投資枠でも買える。一方で、アクティブ型などは成長投資枠でしか買えないものも多い。今一度、NISAで買える投資信託をチェックしてみよう。

投資信託選びのポイントを押さえよう!
投資先の“かぶり”には要注意

 投資信託を選ぶにあたってチェックしたいポイントは3つ。まずは「投信の“中身”を確認」。最低限、どの国・地域の何に投資している商品なのかは知っておこう。投資信託の特徴や運用方針、運用状況が書かれた「目論見書」や「月次レポート」などで確認できる。

 次に、「成績がいい投資信託を選ぶ」こと。そもそもNISAの対象商品となる条件に、成績は関係していない。つまりNISAの対象だからといってすべていい投資信託とはいえないのだ。特にアクティブ型は過去の実績などをチェックして、成績の良い投資信託を選ぼう。インデックス型はコストが重要だ。

 3つ目は「投資先を分散する」。投資先の国や地域を分散するのはリスクを抑える基本的な手法だ。複数の投資信託を持つ場合は、投資先の重複に注意しよう。また、値動きの傾向や運用スタイルが違う商品を組合わせるのもおすすめだ。

オルカンは割高感の指摘もある米国株に偏重
今後上昇の期待が高まる日本株型投資信託も選択肢!

 それでは、人気のオルカンを最初の1本として保有している人は、2本目をどう考えればいいのか。まずは上で紹介した1つ目のチェックポイントに沿って、オルカンの中身を確認してみよう。

 オルカンは47カ国・約2600銘柄に分散投資し、成績は全世界株の市場平均並みとなる。投資先は株式100%のため、値動きが比較的大きくリスクは高めだ。また世界の株を組入れてはいるが、時価総額で配分が決まるため、7割弱が米国株と偏りがある。米国株を含む海外株が95%を占めるため、為替の影響も大きい

 SBI証券投資情報部の川上雅人さんは「米国株は割高な水準で、今後は調整もあり得ます。為替が円高方向に動くことも考えられます」と指摘。実際、3月には、米国の代表的な指数であるS&P500が2月の直近高値からの下落率が10%に達するなど、米国株の先行きには不透明感が漂っている。

 一方、日本株の比率は約5%にとどまっており、川上さんは「日本株の比率を増やしておくべきです」と勧める。日本株は今後株価上昇の期待が高く、値動きが底堅い高配当株型などの日本株アクティブ型投資信託を買えば、リスクを抑える方策にもなる。

 こうしたオルカンの“補完”をするにあたって、コスト重視で考える人はインデックス型投資信託を選ぶのもありだ。下図では日本株のインデックス型を、連動する指数別に信託報酬が安い順に上位を紹介(データは2024年12月末時点)。

 日本株型は主にTOPIX(東証株価指数)に連動するものと日経平均株価に連動するものがある。日経平均株価のほうが値がさ株の影響が大きく値動きが荒めだが、成績は大差ない。信託報酬の安さもさほど変わらないのでどの商品を選んでも大丈夫だ。

【※関連記事はこちら】
【NISA最新格付2025年春版】日本株型のおすすめ投資信託! 割安株に投資する商品や逆風のなかでも好成績を維持する中小型株型を紹介

米国の失速時に新興国が伸びる局面も?
長期の視点で新興国株インデックス型を持つのはアリ!

 また、オルカンには約1割しか組込まれていない新興国株についても、低コストなインデックス型を示した。信託報酬が最も安いのは「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」。川上さんは「中国経済の不振により新興国全体の直近の成績はさえません」としながらも、「しかし、米国が失速した時に新興国が伸びるという局面も今後あるでしょう。長期の視点で新興国株インデックス型を持つのはアリ」と語る。

 さらに、オルカンには2~3%しか含まれていない、人気のインド株型を補完するのも意義がある。ただし、インド株型は、税制などの関係で、インデックス型の成績が指数を捉えきれていない。また情報が行き渡っていないため、銘柄選定でアクティブ型が指数に勝つ余地が大きい。そのため、インド株に投資するならアクティブ型がおすすめだ。

【※関連記事はこちら】
【NISA最新格付2025年春版】成長投資枠で買える新興国株型のおすすめ投資信託! 人口増加で高成長期待のインド消費関連や新興国の高配当株型

※「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2024」とは?
月刊マネー誌『ダイヤモンド・ザイ』では毎年、良い投資信託を表彰。第2回となる今回は、“新NISAで買える”好成績のアクティブ型投信30本を表彰した。本グランプリの特徴は、「5年以上の運用成績があり、みんなが買っている分野・投信に限定し、1.どれだけ上がったか(成績)、2.どんな時も下がらない(下がりにくさ)、3.ずっと優等生(成績の安定度)」の3つの基準で選定している点。完全な実力主義で評価し、「個人投資家にとって本当にイイ投資信託」かという点にこだわっている。特別枠として5年未満の好成績投資信託を厳選し、フレッシャー賞を設けている。
詳しい選定基準はこちら
受賞した投資信託全30本のラインナップはこちら

※本記事は「ダイヤモンド・ザイ」2025年4月号から一部抜粋・再構成したものです。

関連記事
ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ[2025年]の記事一覧
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2022年の最強クレジットカード(全8部門)を公開!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株で1億円をつくるワザ
気の株500&
米国株150激辛診断

5月号3月21日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株で1億円をつくるワザ]
◎創刊25周年企画
●桐谷さんと振返る日本株の25年史
25年で私たちの投資環境はかなり改善された!
◎第1特集
勝ち組の個人投資家8人に聞いた!
株で1億円をつくるワザ

●億り人の歩んだ道のりから学ぶ1億円への必勝法!
●これだけは押さえよう!1億円達成のための心構え8

●億り人に聞いた!暴落時にどうする?

◎第2特集
買っていい高配当株が94銘柄も!
人気の株500+Jリート14激辛診断

●儲かる株の見つけ方①旬の3大テーマ
今期も来期も連続増益の好調株/連続で増配予想の高配当銘柄/円高が追い風の株
●儲かる株の見つけ方②5大ランキング
来期に売上が大きく伸びる株/営業利益率が高い株/配当利回りが高い株/少額で買える株/理論株価より割安な株
●儲かる株の見つけ方③セクター別平均
株価は業種で騰落真っ二つ!
●2025年春のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株/新興株/Jリート

◎第3特集
今後25年も上がり続ける期待大!
人気の米国株150診断 2025年4-6月

●爆上がりの25年間を振返り!米国株の強さのヒミツ
●新政権でますます強く!2025年のS&P500を大予測
●GAFAMの最新決算判断も!Big8定点観測&買いの高配当株
●人気の133銘柄買い売り診断
●進化する指数だからS&P500は買い続けろ!

◎第4特集
NISA向き!インデックス投信より好成績!

運用実績25年以上!
儲かる長寿投信ベスト10

【別冊付録】
増益でさらに割安な株は1701銘柄
上場全3909社の最新理論株価

◎新連載・第3回

17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略
◎連載も充実!

●10倍株を探せ!IPO株研究所2025年2月編
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.08
●おカネの本音!VOL.33 髙橋史好さん
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.101
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報