牛丼屋は一人で行く場所だと思っていたが
週末、妻と初めて牛丼の「すき家」(ゼンショーHD:7550)を訪れた。正確には子供2人を連れてだったので家族で訪問したわけだが、結婚生活9年にして妻と牛丼屋に入ったのは初めてである。
ラーメン屋などはよく行くのだが、「牛丼屋イコール一人で行く場所」という式が自分の頭の中にあって、妻や家族で行くとは想定だにしていなかった。では、なぜ今回すき家にいったか、それは小学1年生の息子が行きたいと言ったからだ。
お目当てはクレヨンしんちゃんのおまけ。水陸両用で走るこのおもちゃ。机の上でもお風呂の上でもスイスイと走る、そんなところに惹かれたとのこと。息子はゴキゲンに「すき家の牛丼♪」とテレビCMのジングルを歌いながらお店に向かった。
店に到着するなり、早速子供達(小1と2歳)は「すきすきセット」を注文する。が、「すき家の牛丼♪」と歌いながら店にやってきた小1の息子は、なんのためらいもなく牛丼ではなくカレーのセットをオーダー。「おい、牛丼じゃないのかよ!」とツッコミたくなったところをグッとこらえ、やっぱり子供にはカレーの方が強いようである。
牛丼屋なのに、妻はオーダーに時間がかかる
私はメニューを見ることもなく牛丼の並盛りに決定。私の中には牛丼屋に入ると並盛りをオーダーするという行為がインプットされている。多くのサラリーマンも同じではないだろうか?並盛りじゃなくとも、牛丼屋で頼むものはいつも同じというパターンだ。
一方、妻は注文にやたらと時間がかかる。すき家が吉野家(吉野家HD:9861)と一番違うのはこのメニューの豊富さであろう。メニューを増やせばこのようにオーダーに時間がかかって客の回転が悪くなる。しかし、オーダーするという楽しみを提供できる。このオーダーすることの楽しみは、以前書いたマクドナルドのコラムと通じるところがある。しかし、メニューが豊富と言っても、所詮はトッピングをどうするかぐらいのことであり、基本が牛丼であることには変わりはない。
やはり牛丼は早い!
さて、商品だが、私の並盛りと妻がオーダーしたネギ玉牛丼が先にやって来た。子供達がオーダーしたすきすきセットはまだだ。牛丼はやはり提供時間が早いのだ。やや遅れてすきすきセットがやってきたが、その頃には私の並盛りはもう半分ぐらいにまで減っている。
結局、子供たちがおもちゃで遊んだりしながら食べ終わるまでの時間は、キチンと測ったわけではないが、私が一人で牛丼屋で食べる時の時間の3倍ぐらいは滞在したと思われる。
先に食べ終わって、店内を見渡すと、なるほどいるわいるわ、うちと同じような子連れのファミリー層。訪問したのは札幌市内にあるロードサイドのお店であり、カウンター席もあるが、家族連れが来ても問題ないようにテーブル席も充実していた。
結局我々の滞在時間中、子連れのファミリー層が計5家族いて、どの家族も子供たち(幼稚園から小学生と思われる)はクレヨンしんちゃんのおもちゃがもらえる「すきすきセット」を注文していた。そして、多くは牛丼ではなくカレーでのオーダーであった。

しかし、やはりコア顧客の取り込みが重要
こんなにファミリー層を取り込むことができていることにいまさらながら実感として驚いたものの、一方で、このファミリー層の取り込みが大きくは業績アップに繋がっていないこともまた事実。
すき家(ゼンショーHD:7550)、吉野家(吉野家HD:9861)、松屋(松屋フーズ:9887)、どの牛丼チェーンもこの冬までは既存店売上高はマイナスが続き、すき家だけが業績がよいというわけではなかった。結局、ファミリー層を取り込むことができても、彼らの来店頻度はあまり高くはなく、やはりコア顧客をどの程度掴むことができるかが業績においては最重要なのである。
なぜなら、家族で外食する機会は月に何度もあるわけではなく、また、毎回同じお店に外食に来るファミリーはほとんど存在しないはずだ。それよりは、週5日外でランチを食べる働く人たちを確実に取りに行きたい。
そんな牛丼チェーンだが、吉野家がこの冬から「牛すき鍋」を提供し始め、すき家も追随した。ともに既存店の売上が久しぶりに上向いている。これまでメニューも見ずに無愛想に店員さんに対して「並み」とオーダーしていた私のような顧客は、牛丼の味はそこそこ好きではあるものの、「短時間で腹を満たす」、あるいは、「低価格で済ませる」ために牛丼屋に行っている人が多いと思われる。
その来店行為には、「オーダーをする(迷う)」「料理が出てくるのを楽しみに待つ」「料理の味に舌ずつみを打つ」など、本当の意味での食事の楽しみは欠如している。私たちは、牛丼屋というものを、顧客も店員も皆が感情のないロボットのように振舞うことをあまりに当たり前として受け入れてきたのだ。
しかし、そこは食事をする場所、潜在的には食事の楽しみを提供されたいというニーズがあったということが今回の牛すき鍋では実証できたのではないだろうか。その意味では、やはり従来からのコアな牛丼ファン、あるいは来店者に対して喜んでもらい、その次に周辺顧客を開拓していくことが重要になる。
牛すき鍋が単発の成功事例として終わるのでなく、今後、「牛丼屋イコール無機質な場所」というイメージを払拭することに成功すれば、コアなファンをますます楽しませつつ、周辺顧客の取り込みにも成功すると思われる。
その意味、すき家のファミリー層の取り込みの経験、そして、今回の吉野家の牛すき鍋の経験、それらがうまくシナジー効果を出していければ、業界全体としては少しは上向いていく可能性が出てくるかもしれない。
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