<今回のまとめ>
1.次回FOMCの会合で利上げされる可能性が浮上
2.米国の第3四半期GDPの中身は、見かけほど悪くはなかった
3.アップルの決算では、来期のiPhoneの売れ行きに太鼓判が押された
4.つまり、利上げはもう避けられないが、それは「この世の終わり」ではない
5.今は強気のスタンスを崩すな
連邦公開市場委員会の声明文で
次回の利上げの可能性について言及
先週水曜日に連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文が出ました。政策金利に変更はありませんでした。
しかし声明文の中に、「次回の会合で利上げが適切かどうか決断する」という表現がありました。わざわざ“next meeting”と明言したことは、極めて異例です。これで、次回12月16日のFOMCで利上げが行われる可能性が、俄然、高まりました。
そのことは、CMEで取引されている米国の政策金利、フェデラルファンズ・レートの先物価格から逆算される利上げ確率にもハッキリ現れています。

上のグラフの横軸は、フェデラルファンズ・レートの金利です。現行のレートは0〜0.25%のレンジとなっています。つまり0.50%以上の部分が利上げシナリオということになるのです。
そこで0.50%の箇所に注目すると、確率が29.2%から46.5%へ一気にジャンプしています。つまり先物市場のトレーダー達は、12月の利上げを視野に入れ始めたのです。
米国の第3四半期GDPは一見鈍化しているが
中身は見かけほど悪くない
これとは別に先週、米国の第3四半期GDPが発表されました。+1.5%でした。

一見すると、今回の数字は第2四半期の+3.9%から大幅に鈍化したように見えます。しかし、これは在庫の取り崩しと石油セクターの生産調整が足を引っ張った結果であり、全体としては悪くありませんでした。
事実、消費は+3.2%と底堅く、とりわけ耐久財消費は好調な自動車販売を反映して+6.7%と強い数字でした。
これらのことから、今回のGDPの数字が連邦準備制度理事会(FRB)に利上げを思いとどまらせる可能性は低いと思います。
アップルのティム・クックCEOのコメントにより
決算発表も大きな山場を越えた
現在、米国は決算発表シーズンなのですが、この面でも先週は大きな山場を越えました。それはアップル(ティッカーシンボル:AAPL)の決算です。アップルは、一株当たり利益(EPS)、売上高ともに予想を上回ったのですが、今回も前回同様、iPhoneの販売台数(4,805万台)が僅かに予想に届きませんでした。
しかし決算後のカンファレンスコールで、ティム・クックCEOが「来期のiPhone販売台数は心配しないで欲しい。かならず前年の実績を上回るから」と太鼓判を押しました。
来期とは2016年1Qを指します。現在、下のグラフで去年の1QのiPhone販売台数を確認すると、7,447万台と数字が突出していることがわかります。これは新製品が発売された直後の四半期であることと、クリスマス商戦期間が重なっていることが要因です。

つまり、アップルの年間の業績は、第1四半期でほぼ決まってしまうと言っても良いのです。だからこそ、次の四半期でアップルがずっこけないことが極めて大切になります。
とりわけ2015年1Qは、アップルにとって記念すべき素晴らしい四半期だったので、「2016年1Qは、その記録をひょっとすると下回るのではないか?」という不安が投資家の間にありました。アップルがいかに優良株とはいえ、業績が前年割れするようではやっぱり上値をどんどん買い進みにくいわけです。
それが、今回、ティム・クックCEOから自信満々のコメントが出たので、投資家は「それじゃあ、買っていいんですね?」と急に元気が出たわけです。
アップルは皆さんも知っての通り、世界で最も時価総額の大きい会社で、81兆円もあります。そのアップルがオッケーであることが確認されたことで、今回の決算発表シーズンは事実上、無事終了したのです。
利上げによりマーケットはギクシャクするが、
あくまでもそれは一過性の悪材料
過去に米国が利上げに転じた場合、その前後は利上げに敬意を表する形で一度はマーケットがギクシャクするのが常でした。しかし、それは相場が終わってしまうことを意味しません。一度利上げを織り込んでしまえば、後はまるで何も無かったかのようにラリーが続くのです。だから、利上げを「この世の終わりだ」と早とちりしないで下さい。
いつも書いているように、毎年11月から1月にかけては米国の株式市場がとりわけ強い時期です。だからこの上昇局面において、「取れる時にしっかり取っておく」ということが重要なのです。
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