最下層からの成り上がり投資術!

横浜のマンション傾斜問題をきっかけに
注目を浴びる土壌&建設関連銘柄で
売られる会社、買われる&注目の会社を紹介!

【第183回】 2015年10月20日公開(2017年11月14日更新)
藤井 英敏
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日経平均株価の上値は重いものの、下値も堅くなっています。言い換えれば、方向感の乏しい、膠着相場になっています。

日経平均株価チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 下値の堅さについては、15日の値動きが象徴的でした。15日の日経平均株価終値は前日比205.90円高の1万8096.90円、始値は1万7804.91円、高値は1万8170.67円、安値は1万7758.12円でした。ほぼ「寄り底」です。1ドル=118円台に突入した円高や、14日の米株式相場が大幅続落したことが嫌気され、日経平均株価は安寄りしました。

 しかし、売り一巡後は、買いが優勢となりました。「安倍首相、ブラックロック幹部招聘 成長促進会合」との報道が好感された結果です。一方、上値の重さも否めません。現状は9日の1万8438.67円付近が強力な抵抗として機能中です。

株式相場が膠着している
&下値が堅い要因はそれぞれ3つある

 このような膠着感の強い相場が続く中、市場参加者の減少が顕著になっています。実際、19日の東証1部の売買代金は1兆9952億円と8月17日以来約2カ月ぶりに2兆円を割り込みました。

 相場が膠着している主因は、(1)10月30日の日銀の金融政策決定会合や27・28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている(2)中国の7-9月期の実質GDPが前年同期比6.9%増と、中国政府が掲げる今年の成長率目標7%も下回り、中国経済の減速が鮮明になっている(3)日本では上場企業の2015年4~9月期決算の発表が本格化するため、それらを見極めたいとのムードが強い、などです。

 一方、下値の堅さの主因は、(1)米国の利上げが大幅に後ズレし、超金融緩和状態が長期化するとの期待が高まっている、(2)日銀による黒田バズーカ第3弾発射期待が燻り続けている、(3)安倍政権による経済対策の策定期待が高まっている、などです。

 このような相場環境で買えるのは、内需株ですね。米国の利上げが遠のいたため、為替市場でのドルの対円での上値余地は限定的です。日銀短観9月調査における、2015年度の事業計画の前提となっている想定為替レート(大企業・製造業)は、1ドル=117円39銭(上期117円50銭、下期117円28銭)です。現状のレートとのスプレッドは縮小気味ですから、外需株の業績上振れ余地は乏しいのです。

建設当事者の株は売り叩かれるが
土壌改良や土木コンサル系は急騰中

 内需株では、足元では土壌関連が賑わっています。

 三井不動産レジデンシャルが販売した横浜市内のマンションの1棟が傾いている問題の発生がきっかけです。

 「旭化成(3407)は他で手掛けた約3000棟の概要を月内にも公表する予定で、大手ゼネコンなどは自社物件の調査を相次ぎ始めた」と報じられています。つまり、この問題の余波は非常に大きく、かつ長期化が見込まれ、関連業界に特需をもたらすとの期待が高まっています。

 株式市場では、今回の問題の当事者の三井住友建設(1821)旭化成(3407)が売り叩かれる一方で、土壌改良等を手掛ける企業群や土木コンサルなどを手掛ける企業群の株価は急騰しています。

 具体的には、土木管理総合試験所(6171)明豊ファシリティワークス(1717)地盤ネットホールディングス(6072)サムシングホールディングス(1408)構造計画研究所(4748)福山コンサルタント(9608)などの株価が強い動きとなっています。

地盤ネットホールディングス(6072)株価チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

土木管理総合試験所(6171)
明豊ファシリティワークス(1717)
地盤ネットホールディングス(6072)
サムシングホールディングス(1408)
構造計画研究所(4748)
福山コンサルタント(9608
(※クリックでSBI証券の公式サイトでチャートがご覧になれます)

 なお、9日の大林組(1802)の16年3月期第2四半期の業績上方修正をきっかけに、三井住友建設以外の建設株も堅調です。2020年の東京五輪開催を控え、都心で超高層ビルなど大型プロジェクトが相次ぐことが、同社のようなスーパーゼネコンへの強烈な追い風になっているようです。

 また、準大手ゼネコンの戸田建設(1860)も16日、16年3月期第2四半期の業績上方修正を発表しました。従来の減益予想から一転して第2四半期としての過去最高を更新するということです。このような状況を受け、大口資金はスーパーゼネコンに向かい、個人のホットマネーはより小粒で値幅取り妙味のある、前述の戸田建設や、錢高組(1811)などを選好しているようです。

大林組(1802)
戸田建設(1860)
錢高組(1811)
(※クリックでSBI証券の公式サイトでチャートがご覧になれます)

郵政3社のIPO、初値が公開価格を上回れば「上げ潮」
下回った場合は「重苦しい雰囲気」になる

 ところで、11月4日上場予定の日本郵政グループ3社のうち、ゆうちょ銀行(7182)の公開価格が1450円、かんぽ生命保険(7181)のそれが1450円で決まりました。いずれも仮条件上限の価格です。

 なお、日本郵政(6178)の公開価格は26日に決定する予定です。この大型上場を控え、一部では換金売りが断続的に出ているようです。この3社の初値が公開価格を上回り、買い方の回転が効くようだと、市場は再び「上げ潮」ムードになる可能性が高まります。逆に、その発生確率は非常に低いとはみていますが、初値が公開価格を下回るようだと、市場は非常に重苦しい雰囲気になる見通しです。

 正直、現在の相場局面は、デイトレーダー以外は、動き難い局面です。中長期スタンスの投資家が様子見スタンスを強めているため、証券自己売買部門も、儲け難いはずです。

 また、現在の買い方の多くは売り方の買い戻しと観測され、腰の入った買いではない可能性が高いのです。だから、商いが一向に盛り上がりません。すなわち、市場エネルギーが乏しい状況です。このため、日替わりで物色テーマが出ては消え、出ては消えを繰り返す、「日替わり定食相場」の様相を呈しています。

 よって、取るべき行動は、「宵越しの株は持たない。日銭をコツコツ積み上げる。欲張りません。トレンドが出るまでは!!」 これに尽きます。または、「休むも相場」です。相場全体にトレンドが出るまでは、じっくりとエントリータイミングを待つのもありでしょう。

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