最下層からの成り上がり投資術!
2017年3月21日 藤井 英敏

大幅に下落した東証マザーズ市場だが、一時的な
調整局面と考えて、売り一巡後のリバウンドを狙え!
ただし、13週移動平均線を割ったらすみやかに撤退を

 3月21日前場の東証マザーズ指数は、前週末比9.54ポイント(0.92%)高の1044.16ポイントと反発したものの、ここ最近の新興市場は波乱の展開になっています。

■東証マザーズ指数チャート(日足・6カ月)
東証マザーズ指数チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 実際、前週末3月17日引け後には、投資家の友人達から、「マザーズだけ寒いっす!」、「日経平均だけをみていても、わからない温度差がありましたね」、「マザーズ、来週は上がってくれないと困ります」、「マザーズ、ドイヒー!しかし、前を向くしかない」などなどの連絡がありました。

 また、この3連休中に、都内で大規模な投資家のオフ会が行われ、そこでも、直近に人気化して株価が高騰した銘柄をJC(ジャンピングキャッチ)して、オフ会出席時点で損切ができず、含み損を抱えて悩んでいる投資家が多かったそうです。

 なお、全国各地で投資家の集まるオフ会は大小様々あると思いますが、私の知る限り、都内で毎月定期的に行われる有名な株式投資関連のオフ会は2つです。ひとつは、毎月第1木曜日に渋谷で行われるオフ会と、もうひとつは、原則として毎月SQ週の土曜日に六本木で行われるオフ会です。そこで投資家の方々は個別銘柄を含む様々な情報交換をしているようです。また、そのオフ会にはツイッター上で有名なアカウントの主も参加しているそうです。

5日移動平均線、25日移動平均線の
どちらかを下回っているなら、即損切りを!

 それはともかく、前回当コラムで指摘したように、5日移動平均線、25日移動平均線を共に終値で下回っている新興市場銘柄を保有し続けると、ケツの毛まで抜かれかねません。だから、そのようなテクニカル悪化状態になった銘柄は決して保有を継続してはいけません。私は強くそう思います。

 含み損が出ても、5日移動平均線、25日移動平均線を共に終値で上回っているなら持続もありですが、そうでないのなら、悩むよりも前に、さっさと損切りしましょう。というか、テクニカル・需給の悪化した新興銘柄を、損切りしないと、非常に高い確率で投資元本は致命的なダメージを被り、あなたが市場から一発退場せざるを得ない状況に追い込まれることになりかねません。

 個人投資家の方と話すと、よく、「損切りがなかなかできない。難しい」との声を聞きます。しかし、損切りに関しては、あなたが予め決めておいたルールに基づき、機械的に粛々と行えばいいことです。逆に言えば、その予め決めたルール通りに躊躇なく損切りができないのなら、少なくとも、新興市場銘柄には近付かないことです。

 なぜなら、新興市場のメインプレーヤーは個人で、人気化する銘柄はバリュエーションを無視して狂ったように株価は急騰します。しかし、ひとたび人気が離散するやいなや、株価はナイアガラ状態になり、売りが売りを呼び、とんでもない安値まで短期間のうちに到達するからです。そのナイアガラの期間中ずっと当該銘柄を持ち続けたら、元本はほぼ溶けるでしょう。だから、そうなる前に「切る」のです。

売買代金が1000億円そこそこしかない
現在のマザーズ市場は、まだ過熱感に乏しい

 足元冷え込んでいる東証マザーズ市場ですが、個別はともかく、市場全体としては「あくまでも中期上昇局面での短期の調整局面である。」との認識です。理由は引き続き東証マザーズの売買代金が依然として膨らんでおらず、ボリューム面での過熱感が乏しいとみているからです。

 東証マザーズの売買代金ですが、2月13日以降、3月13日まで21日連続で1000億円を超えていました。3月14日に887億円と1日だけ1000億円を割り込みましたが、15日~17日まで3日連続で再び1000億円を上回っています。ちなみに、直近の売買代金は15日が1133億円、16日が1036億円、17日が1427億円でした。

 東証マザーズ指数が、昨年4月21日の1230.82ポイントの高値を付けた頃の売買代金は、4月19日が3287億円、20日が3321億円、21日が2696億円でした。それらと比べれば現状の1000億円そこそこのレベルでは、過熱感は全くないと判断しています。

 つまり、私のマザーズに関するメインシナリオは、ひとたび人気付いたマザーズ市場は、最終的に3000億円レベルまでボリュームを膨らませてピークアウトしていくというものです。

 よって、今週の東証マザーズ指数については、一応の下値メドは13週移動平均線(3月17日現在1003.13ポイント)とみています。

■東証マザーズ指数チャート(週足・6カ月)
東証マザーズ指数チャート/週足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 前週までに大幅に下落しテクニカル上の過熱感が解消されつつあるので、今週については、売り一巡後のリバウンドの発生をメインシナリオに据えます。ただし、週末時点で13週移動平均線を割れて終わるようなら、シナリオの変更が必要になると考えています。

海外勢が日本株を買い越さない限り
日経平均株価の上値は重い

 一方、3月14~15日のFOMCで利上げペースの加速が示唆されなかったため、ドル/円相場がドル安・円高となったため、当面の日経平均株価は上値の重い展開を余儀なくされそうです。

■日経平均株価チャート(日足・6カ月)
日経平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 ただし、2月の米雇用統計をみてわかるように、足元の米国景気は堅調で、FRBは少なくとも年3回利上げする見通しであり、米金利は正常化に戻るプロセスにあるため、ドルの対円での下値も限定的でしょう。よって、急激な円高は回避され、日経平均株価の下値も限定されるはずです。

 そうはいっても、海外勢の日本株売りが止まらないと、日経平均株価の先高観が強まることはないでしょう。

 というのは、対外及び対内証券売買契約などの状況では、3月5~11日の海外投資家は日本株を7227億円売り越しました。売り越しは4週連続です。この週については、3月10日の米雇用統計や、14日~15日のFOMCを控えて、イベントリスクを恐れた海外勢が買いポジションの解消に動いたことが売り越しの主たる要因でしょうが……。

 いずれにせよ、彼らが日本株を買い越してこない限り、日経平均株価の上値は重いままだと思います。

今週の日経平均株価はレンジ相場
配当・優待の権利取りなどで下値は限定的か

 以上のことから、今週の日経平均株価の想定レンジは25日移動平均線(3月17日現在1万9389.94円)±250円程度です。このレンジを放れるには、想定外の円相場の変動が必要と考えます。

 ただし、3月期末に向けた配当、株主優待の権利取りの買いに加え、日銀によるETF買い入れが見込めるため、下値に関しては、限定的とみています。