株ニュースの新解釈
【第79回】 2012年7月20日 保田 隆明

なぜ大学生は、消費税増税にあまり反対しないのか?
~世代間不平等に直面する学生たちの結論~

日本国債は買いたくないという日本への留学生

 現在今期の学部3年生、4年生の授業は、日本語と英語のバイリンガルで運営したため、受講生の4人に1人が交換留学生となった。彼らの国籍は様々で、フランス、ドイツ、フィンランド、オーストリア、ベトナム、中国、米国、ニュージーランドである。それに日本を加えて9か国。

 この状況で留学生たちに次のような質問をした。

 「あなたは投資家だとします。日本国債を買いたいですか?」。

 果たして、留学生たちの答えはノーだ。その理由は、一つには「自国のインフレ率の方が日本国債の金利よりも高いから」というもの。

 「どうすれば日本国債を買ってくれるのか」と聞くと、金利を上げてくれ、とのこと。「え~?!そんなこと言わないでさ。日本が大好きで日本に留学しているんでしょ?日本国債買ってよ!」と言っても取りつく島もなかった。

 目の前で外国人たちが日本国債を買いたくないという姿は日本人学生にとっては衝撃的であったようだ。

 そこで日本人学生に金利が上がるとどうなるか、と質問してみる。「住宅ローンの返済に困る」、「国債の利払いが増えるので、国民の負担も増える」などの答えが返ってくる。金利が上がると投資家にとっては投資のうま味が増すというメリットもあるが、そちらの答えは出てこなかった。