ザイスポ!
【第44回】 2012年7月30日 ザイ・オンライン編集部

中国からシフト!? 台頭するASEANに注目!
なかでもタイは投資の最有力候補だ!

「ASEAN証券取引所」構想スタートで絶好の投資機会到来

 いまアジアで経済の大きなうねりが起きています。これまで中国に偏っていた製造拠点が、どんどん東南アジアにシフトしているのです。理由は様々な「中国リスク」が顕在化していることにあります。

 経済成長に伴って労働者の賃金が高騰し、いまや「中国に工場を建てれば何でも安く出来る」わけではなくなってきました。また、各地で深刻なデモや暴動が起きるなど、政治リスクも高まっています。  

 一方の東南アジアは、民族、宗教、政治体制の違いを超えて「ASEAN」というひとつの経済圏として、まとまろうとしています。  今年からはASEANの6カ国の証券市場を統合する「ASEAN証券取引所」構想がスタート。インフラが大規模に整備され「ヒト」「モノ」「カネ」がダイナミックに流通する人口5億5千万人の巨大市場が、創出されようとしているのです。  

アジアの中間層が急速に増加する中で、ASEANの中間層も急増している。

 現地の経済事情に精通したビジネスコンサルタント・阿部俊之さんに、ASEANの今と投資チャンスについて聞いてみました!

証券統合市場「ASEAN証券取引所」構想がスタート!

 ASEAN(東南アジア諸国連合)は1967年、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシアの5カ国が、共産主義に対抗する国々の枠組みとして結成したのが発祥です。

 現在は10カ国が加盟しており、その内訳はASEANの先進6カ国(インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ブルネイ)と、後進4カ国(ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー)から成ります。

 この地域は民族や宗教が多様で、長く対立していた時期がありました。東西冷戦時代には戦争や内戦も絶えませんでしたが、1980年代に先進6カ国が急成長を遂げ、1990年代には後進4カ国の政情が徐々に安定。21世紀に入り、ようやく一丸となって経済成長を目指せるところまできたのです。