大和重工(5610)、｢QUOカード｣の株主優待を廃止！ MBOに伴ってTOB(公開買い付け)が行われる影響で、夜間取引で株価はTOB価格の1620円に向けて上昇！

　大和重工株式会社が「QUOカード」の株主優待を「廃止」することを、2024年11月11日の17時30分に発表した。

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大和重工は鋳物ホーロー浴槽などの住宅関連機器や、産業機械を手掛ける企業。
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 大和重工の株主優待は、毎年12月末時点の株主に実施されており、従来の内容は「100株以上を保有する株主に、保有期間に応じて『QUOカード』を贈呈」というものだった。

　しかし、この株主優待はすでに実施済みの2023年分を最後に「廃止」となる。

　大和重工が株主優待を廃止するのは「MBO」（マネジメント・バイアウトの略。買収対象会社の経営陣が、買収資金の全部または一部を出資して、買収対象会社の事業の継続を前提に、買収対象会社の株式を取得する取引）の一環で、Tコーポレーションによって公開買い付け（TOB）が行われるため。TOB価格は1株あたり1620円。なお、Tコーポレーションは大和重工の代表取締役社長である田中宏典氏が、市場に上場している大和重工の株券などを取得および所有することをおもな目的として設立した会社。

　これらの発表を受けて、大和重工の株価はSBI証券の夜間取引（PTS取引）で一時、発表当日の終値1145円より300円も高い1445円（＋26.20％）を記録している。明日以降もTOB価格の1620円に向けて株価は上昇することになりそうだ。
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廃止される大和重工の株主優待の詳細は？

　大和重工の11月11日の終値は1145円だったので、株主優待が廃止されなければ、株主優待利回りは以下のようになっていた。

（100株・1年未満保有の場合）
投資金額：100株×1145円＝11万4500円
優待品：QUOカード500円
優待利回り＝500円÷11万4500円×100＝0.43％

　大和重工の株主優待は、個人投資家に人気の「QUOカード」だったが、TOBの成立を条件に「廃止」されることになった。残念に思う個人投資家もいるだろうが、株主優待利回りは0.4％と利回りが低く、一方でTOB価格は発表当日の終値1145円の1.4倍となる1620円に設定されており、今後はTOB価格までの上昇が見込めるので、歓迎している個人投資家もいるだろう。
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　大和重工は鋳物ホーロー浴槽などの住宅関連機器や、産業機械を手掛ける企業。2024年12月期（通期）の業績予想は、売上高が42億円（前期比4.2％減）、営業利益が1億3000万円の赤字、経常利益が2000万円（前期比80.7％減）、当期純利益が1000万円（前期比98.5％減）。

■大和重工
業種	コード	市場	権利確定月
鉄鋼	5610	東証スタンダード	12月末
株価（終値）	必要株数	最低投資金額	配当利回り
1145円	100株	11万4500円	ー
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