外国人の「買い」、個人の「売り」は変わらず
なお、12月第3週(16~20日)の投資部門別株式売買動向では、外国人が8週連続で買い越しました。8週連続で買い越すのは2012年11月12日~3月15日に18週連続で買い越して以来の長さです。
買越額は8803億円で、前週の7052億円から拡大しました。11月第2週(11~15日)の1兆1720億円以来、約1カ月ぶりの高水準でした。今後は、この外国人の日本株買いが大幅に細ったり、売り越しに転じない限り、日本株の上昇トレンドが崩れることはないでしょう。
一方、個人は2週連続で売り越しました。売越額は1兆195億円です。11月第2週(11~15日)以来、約1カ月ぶりに1兆円を超えました。とりわけ、個人の現金は1兆144億円の売り越しでした。個人の現金の売り越しが1兆円を超えたのは初めてのことです。年末の証券優遇税制の終了に絡み、中長期で株式を保有していた投資家が売りを出し、現物株の売越額が大きくなったと指摘されています。
しかしながら、このような特殊な個人の売り需要は1月相場入りで既に消滅しています。さらに、昨年12月26日からNISAを使った株の購入も、可能になっています。この点も、1月相場では需給面でのポジティブ材料です。
以上のことから、今後、米株が本格的に調整して外国人のリスク許容度が大幅に低下したり、円相場が大幅に円高に振れない限り、テクニカル的にも、投資主体別需給面でも、日経平均は上値を追い続ける公算が大きいとみるのが妥当でしょう。
日経平均の目標は「倍返し」の1万9469.35円
もう少し詳しくテクニカル的に説明すると、26週移動平均線(昨年12月30日現在14630.59円)は8週連続で上昇しました。ちなみに、同線は12年11月16日の週に18週ぶりに上昇に転じ、13年11月1日の週まで51週連続で上昇していました。
一方、13週移動平均線(同15122.77円)は9週連続で上昇しました。同線は13年11月8日の週に6週ぶりに上昇に転じました。この上昇転換が、「アベノミクスの上昇第2弾」の号砲でした。
そして、昨年11月15日の週の急騰で、チャートパターンは、トライアングル(三角保ち合い)の「上放れ」を実現しました。つまり、中期上昇トレンドが発生したとの認識です。このため、まずは、今回の三角保ち合いの高値の起点である、5月23日の1万5942.60円を目指しましたが、この目標はあっさりクリアしたため、今後数カ月かけて、下げ幅の倍返しがターゲットになると考えています。
つまり、昨年5月23日の1万5942.60円から昨年6月13日の1万2415.85円までの下げ幅(3526.75円)を1万5942.60円に足した1万9469.35円です。この1万9469.35円が、私にとって2014年の、ミニマムターゲットです。
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