最下層からの成り上がり投資術!

いま狙うべきは「空売り残」「好業績」「テーマ性」の3つの条件を兼ね備えた、ユーグレナやグリー、ソニーなどの27銘柄だ!

【第150回】 2015年2月17日公開(2022年3月29日更新)
藤井 英敏
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  2月16日の日経平均株価の終値は1万8004.77円でした。1万8000円台回復は2007年7月24日以来、7年7カ月ぶりのことです。また、TOPIXも1459.43ポイントと、07年12月28日以来、7年2カ月ぶりの高値となりました。

日経平均株価チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

マザーズなど新興市場が冴えない

 しかし、「株価指数はいいんだけど、全然儲からない」という声が様々なところから聞こえてきます。

 専業デイトレーダーを中心とした短期スタンスの個人投資家、証券自己売買部門のディーラー、地場証券の外務員などなどからの声です。また、国内大手証券のストラテジーレポートによれば、「急激なリターンリバーサルやバリュー効果発生」を背景に、「対TOPIXでアンダーパフォームする機関投資家が増加」しているそうです。

 専業デイトレーダーを中心とした短期スタンスの個人投資家の不振は、やはり、マザーズに代表される新興市場の冴えない値動きが主因と指摘されています。新興市場の不信の象徴的な銘柄は、ミクシィ(2121)FFRI(3692)ですね。共に、高成長期待の、マザーズを代表する人気銘柄です。

 まず、ミクシィ(2121)は、6日の取引終了後、15年3月期の連結最終損益が320億円の黒字となり最高益を更新する見込みだと、業績上方修正を発表しました。しかし株価は、週明け9日に4705円寄った後、4740円まで上昇したものの、結局、前週末比275円安の4340円で取引を終えました。その直後、国内大手証券が10日付で投資判断を従来の「オーバーウエート」から「アンダーウエート」に2段階引き下げ、目標株価も従来の8500円から3100円に大幅に下方修正したことをきっかけに売り直されました。結局、16日終値は4070円です。

 サイバーセキュリティーのFFRI(3692)については、1月5日の6990円をピークに株価は下落基調を辿っています。同社株は、昨年9月30日にマザーズに上場したニューフェースですが、基礎研究から製品化まで手掛ける日本では数少ない企業として知られ、投資家評価及び人気の高い銘柄のひとつです。その同社株が、年初からか冴えない動きを続けています。

 このように、リーディングストックが売られると、それに連られ、他の新興銘柄にも売り圧力が強まるものです。実際、東証マザーズ指数は昨年12月3日の980.36ポイントをピークに下落基調で、現在は200日移動平均線(16日現在883.04ポイント)も下回っています。日経平均が200日移動平均線(同15961.54円)を大幅に上回っているのと、対照的です。

東証マザーズ指数チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 ただし、日経平均株価が強い動きといっても、大発会の始値1万7325.68円と、16日の1万8004.77円と比較すると、約1カ月半で679.09円(3.92%)しか上がっていません。特に今回は、12月29日の1万7914.55円から1月16日の1万6592.57円までの大幅な調整を挟んでいます。つまり、現在の水準は2007年7月以来の高水準といっても、昨年12月29日とほぼ同水準ですので、主力株中心の投資家の手の内もそれほど良くないと推察されます。

いま狙うのは「空売り残」が多く、テーマ性のある銘柄

 このような状況下、勝ち組が活路を見出しているのが、「空売り残」の大きい銘柄で、信用取組妙味(信用倍率が低い)のある銘柄です。

 基本的に、「空売り」は「将来の買い需要」です。「空売り残」の大きい銘柄は、「将来の買い需要の大きい銘柄」ですので、狙う価値は十分あります。特に、現状のように株価指数に下値不安が乏しい時には、売り圧力が乏しいため、評価損を抱えた売り方が、踏もうにも売り物がないため、上まで買わないとならない状況が多々起きます。

 そこに「アルゴ」が走ろうものなら、一気に値が飛びやすいのです。それに加え、「好業績」「インバウンド」などのテーマ性がある銘柄は、「尚可」ですね。

 その代表格のひとつが、「インバウンド」のテーマ性を有する、日本最大規模の総合免税店、東証2部のラオックス(8202)です。2月6日時点の信用売残は2900.5万株、買い残は3760.6万株、信用倍率は1.30倍と拮抗し、2月13日は逆日歩が1株5銭ついています。なお、15年12月期通期連結業績予想は、売上高は700億円(前期比39.5%増)、営業利益は45.5億円(同162.1%増)、経常利益は45.5億円(同155.9%増)、当期純利益は42.0億円(同238.2%増)の見通しです。

 同社株が、これからも上がるかどうかは、「神のみぞ知る」ですが、現状のような相場環境では、同社のような、(1)信用需給に妙味があり、(2)足元業績が好調で、(3)多くの投資家にとってわかり易いテーマ性がある銘柄を、成り上がりたいあなたは探すべきです。

 とりあえず今回は私の方で、(1)時価総額1000億円以上(2)2月6日時点の信用売残・買い残が共に100万株以上、信用倍率3倍以下で、(3)16日の株価が25日移動平均線を上回り、「現在、売り方が評価損を抱え、苦しいだろうな」と思われる銘柄をスクリーニングしたので、投資の際の参考にしてみてください。

◆3つの条件でスクリーングして出てきた27銘柄!
  時価総額
(百万円)
時価総額
(百万円)
信用残(売) 信用倍率(倍) 移動平均線からの
乖離率-25営業日前
株価
チャートへ
1 【会社名(コード)】TOPIX連動型上場投資信託(1306)
2,158,587 1,396,030 1,727,460 1.24 3.81
TOPIX連動型上場投資信託(1306)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
2 【会社名(コード)】ユーグレナ(2931)
140,587 1,752,000 3,621,500 3,621,500 5.46
ユーグレナ(2931)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
3 【会社名(コード)】帝人(3401)
376,178 3,365,000 2,690,000 0.8 8.87
帝人(3401)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
4 【会社名(コード)】グリー(3632)
164,248 8,632,500 12,695,300 1.47 0.65
グリー(3632)(1306)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
5 【会社名(コード)】ガンホー・オンライン(3765)
497,668 27,251,100 44,955,700 1.65 4.34
ガンホー・オンライン(3765)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
6 【会社名(コード)】住友化学(4005)
892,285 1,740,000 1,999,460 1.15 10.77
住友化学(4005)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
7 【会社名(コード)】三井化学(4183)
357,707 1,399,000 3,758,000 2.69 2.5
三井化学(4183)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
8 【会社名(コード)】三菱ケミカルHD(4188)
902,869 1,003,700 2,445,800 2.44 3.81
三菱ケミカルHD(4188)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
9 【会社名(コード)】旭硝子(5201)
843,748 1,156,000 1,994,000 1.24 0.12
旭硝子(5201)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
10 【会社名(コード)】日本電気硝子(5214)
278,665 1,180,000 1,732,000 1.47 0.66
日本電気硝子(5214)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
11 【会社名(コード)】東京製鉄(5423)
135,991 2,050,300 1,592,100 0.78 2.55
東京製鉄(5423)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
12 【会社名(コード)】日本製鋼所(5631)
185,732 2,048,000 1,693,000 0.83 10.45
日本製鋼所(5631)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
13 【会社名(コード)】NTN(6472)
290,193 1,130,000 3,105,000 2.75 6.32
NTN(6472)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
14 【会社名(コード)】富士通(6702)
1,492,897 2,587,000 6,258,000 2.42 9.43
富士通(6702)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
15 【会社名(コード)】ルネサスエレクトロニクス(6723)
1,482,074 1,280,000 1,964,200 1.53 9.81
ルネサスエレクトロニクス(6723)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
16 【会社名(コード)】ワコム(6727)
106,499 4,474,400 4,217,200 0.94 18.39
ワコム(6727)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
17 【会社名(コード)】シャープ(6753)
421,901 25,421,000 71,257,000 2.8 4.34
シャープ(6753)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
18 【会社名(コード)】ソニー(6758)
3,639,711 6,833,600 3,213,700 0.47 13.42
ソニー(6758)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
19 【会社名(コード)】クラリオン(6796)
105,746 5,478,000 15,448,000 2.82 4.25
クラリオン(6796)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
20 【会社名(コード)】サンリオ(8136)
296,142 1,386,100 1,142,900 0.82 10.72
サンリオ(8136)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
21 【会社名(コード)】ラオックス(8202)
176,191 29,005,000 37,606,000 1.3 26
ラオックス(8202)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
22 【会社名(コード)】セブン銀行(8410)
693,163 1,038,600 2,537,700 2.44 11.85
セブン銀行(8410)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
23 【会社名(コード)】みなと銀行(8543)
108,491 1,197,000 3,544,000 2.96 17
みなと銀行(8543)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
24 【会社名(コード)】アコム(8572)
612,973 4,499,100 11,086,700 2.46 13.54
アコム(8572)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
25 【会社名(コード)】商船三井(9104)
501,815 4,575,000 9,203,000 2.01 5.31
商船三井(9104)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
26 【会社名(コード)】ANA HD(9202)
1,099,586 5,212,000 5,752,000 1.1 0.19
ANA HD(9202)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
27 【会社名(コード)】ヤマダ電機(9831)
472,613 2,264,800 2,742,000 1.21 14.83
ヤマダ電機(9831)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)

 

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1日100万円まで取引は売買手数料無料! 1約定ごとプランの売買手数料も最安レベルで、コストにうるさい株主優待名人・桐谷広人さんも利用しているとか。信用取引の売買手数料と買方金利・貸株料も最安値レベルで、一般信用売りも可能だ! 近年は、各種ツールや投資情報の充実度もアップ。米国株の情報では、瞬時にAIが翻訳する英語ニュースやグラフ化された決算情報などが提供されており、米国株CFDの取引に役立つ。商品の品揃えは、株式、FXのほか、外国債券やCFDまである充実ぶり。CFDでは、各国の株価指数のほか、原油や金などの商品、外国株など多彩な取引が可能。この1社でほぼすべての投資対象をカバーできると言っても過言ではないだろう。なお、国内店頭CFDについては、2023年末まで10年連続で取引高シェア1位を継続。頻繁に売買しない初心者やサラリーマン投資家はもちろん、信用取引やCFDなどのレバレッジ取引も活用する専業デイトレーダーまで、幅広い投資家におすすめ!
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0円
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以前はライブスター証券だったが、2021年1月から現在の名称に。売買手数料を見ると、1日定額プランなら1日100万円まで無料。1日100万円超の価格帯でも大手ネット証券より割安だ。そのうえ信用取引の売買手数料が完全無料と、すべての手数料プランにおいてトップレベルの安さを誇る。そのお得さは株主優待名人・桐谷さんのお墨付き。2023年10月に新取引ツール「NEOTRADER」が登場。PC版は板情報を利用した高速発注や特殊注文、多彩な気配情報、チャート表示などオールインワンの高機能ツールに仕上がっている。また「NEOTRADER」のスマホアプリ版もリリースされた。低コストで日本株(現物・信用)やCFDをアクティブにトレードしたい人におすすめ。また、売買頻度の少ない初心者や中長期の投資家にとっても、新NISA対応や低コストな個性派投資信託の取り扱いがあり、おすすめの証券会社と言える。
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。売買手数料は、1回の注文が複数の約定に分かれた場合、同一日であれば約定代金を合算し、1回の注文として計算します。投資信託の取扱数は、各証券会社の投資信託の検索機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合が場合があります。

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