優待株の特徴や株価のクセを理解した上で、売買のタイミングや株主優待の使い方を工夫すれば利回りをさらにアップさせることができる。失敗しない優待株の7つの投資ワザを覚えよう!
【優待株の儲けワザ 1】
家族で最低単元を買って効率よく株主優待をもらう!
前述したように、株主優待は配当とは異なり、多く保有すれば比例して優待内容がアップするのではなく、最低単元の保有が最も高利回りなケースが多い。
1人で300株保有しても、もらえる株主優待は100株保有と同じこともある。1人で300株保有する資金があれば、家族1人1人が100株ずつ買って株主優待を2倍、3倍もらうほうが有利。
株の資産が2億円以上ある、株主優待名人・桐谷さんも、効率よく株主優待をもらうことを考えて、優待株は基本的に最低単元ずつ買っている。また、少額でたくさんの銘柄に分散することで、たとえ1銘柄が業績悪化になっても資産全体に対する影響を最小限に抑え、リスクを抑えることができるメリットもある。
*株主優待名人・桐谷さんの株主優待初心者へのアドバイスはこちら
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【優待株の儲けワザ 2】
最終売買日直前の高値圏では絶対に買わない!
株主優待をもらうには、権利確定日の3営業日前の「最終売買日」に株を保有している必要がある。そのため、多くの投資家が株主優待をもらう権利を得るため、この「最終売買日」に向けて株価が上昇し、最終売買日が過ぎると株価が下落する傾向がある。
いくら魅力的な株主優待だからといって、最終売買日の直前の高値圏で買ってしまうと、その後の株価低迷で損を出してしまうこともあるので要注意。せっかく株主優待をもらっても含み益を抱えては意味がない。最近は株主優待の人気が高まり、早くから株価が上昇する傾向がある。少なくとも最終売買日の1~2カ月前の安値で買おう。
【優待株の儲けワザ 3】
安値で2単元買い 値上がり益と株主優待をダブルで狙う!
株価のクセを利用して、安値で2単元を購入し、1単元を最終売買日直前の高値圏で売却すれば値上がり益が取れる。残りの1単元は保有し続けて株主優待の権利を取れば、上昇益と株主優待をダブルで享受できる。権利確定が年に1度の銘柄は、権利確定日に向けた上昇がきれいに出る傾向があるので狙い目だ。
【優待株の儲けワザ 4】
「配当+株主優待」の合計利回りが高い時に買う!
株主優待の内容だけでなく、買う時に必ずチェックしてほしいのが「配当+株主優待」の合計利回り。
優待利回りが低くても配当利回りが高ければ高値掴みを避けることができ、下落リスクを抑えることができるからだ。「配当+株主優待」利回りは、1株あたりの配当と1株あたりの優待価値を株価で割って算出。
この利回りが低いということは、株価が高い位置にあり、割高ということ。逆に利回りが高ければ株価が割安な水準にあるということを意味する。注意しなければならないのは、業績悪化により株価が急落したことで利回りが高くなっている場合もあるということ。業績が好調で、株価が割安水準にある銘柄を買えば、株主優待だけでなく値上がり益も狙うことができる。
*参考記事
◆「株主優待+配当」利回りが14%のお宝銘柄も!桐谷さんとザイが選んだおすすめ株主優待株の中から株主優待+配当利回りが6%超のベスト15を大公開!
【優待株の儲けワザ 5】
好業績&増配に注目し株価急落を回避!
儲けワザ4と重複するが、どんなに株主優待内容がよくても、業績が悪化している銘柄は、株価が低迷し続けたり、最悪の場合、株主優待を改悪したり廃止するリスクがあるので注意。優待改悪や廃止が発表されると株価の急落につながる可能性が高く非常に危険だ。目当ての株主優待がもらえないうえに、損失を出してしまっては元も子もない。
また、業績が好調である印でもある増配予定かどうかも大きなポイント。増配は今後の業績の見通しが明るいという企業の自信の表れでもある。現在発売中のダイヤモンド・ザイ6月号のデータ欄では、増配を予定しているかどうか一目でわかるマークで掲載。業績分析や買い目安の株価水準についてもフィスコのアナリストが分析しているので、チェックして株価の下落を回避しよう。
【優待株の儲けワザ ワザ6】
使用期限内で使い割引併用で利回りアップを!
買物券や食事券、施設利用券などの場合、使用期限が決まっていることが多いので注意が必要だ。使い切れない株主優待はムダになるので、店舗が近所にあるなど自分の生活スタイルに合った株主優待をゲットすることも大切。
また、食事券の中には、「ランチや平日はNG」「1回1枚まで」といった条件が付く場合もあるので注意。利用条件は事前に調べよう。食事券や買物券の場合、ネットのクーポン割引を併用したり、セール時に買い物すればさらにオトクに。株を保有するとタダでもらえる株主優待だが、使い方次第でさらに利回りをアップできるので工夫しよう。
【優待株の儲けワザ 7】
相互利用可のグループ会社は利回りで選ぶ!
イオン(8267)と全国のマックスバリュなどのグループ会社や、アトム(7412)とコロワイド(7616)、カッパ・クリエイト(7421)など相互の店舗で優待券を使うことができる銘柄がある。ほしい優待額面にもよるが、グループ会社などで相互利用ができる株主優待の場合は、利回りが高いほうを狙ったほうがオトク。
たとえば、アトムは合計利回りが6.4%で、コロワイドは5.1%。しかもアトムは6万円台で買えるが、コロワイドは株主優待をもらうのに約80万円必要なので、投資額もアトムのほうが手頃で初心者向きだ。投資額と利回りを随時チェックして買うようにしよう。
*参考記事(イオンの優待を解説)
◆地方の特産品が選べるようになったオリックスや100株買うと毎日の買い物が3%オフのイオンなど今狙い目の株主優待株を紹介!
*参考記事(アトムやコロワイド、カッパ・クリエイトなどの優待を解説)
◆お寿司&うなぎが食べられる外食の株主優待!配当+優待利回りが6.5%超のカッパ・クリエイト、マグロの解体ショーで有名な銚子丸など4銘柄を紹介!
⇒イオン(8267)の最新株価や優待内容はこちら(SBI証券のページへ移動します)
⇒アトム(7412)の最新株価や優待内容はこちら(SBI証券のページへ移動します)
⇒コロワイド(7616)の最新株価や優待内容はこちら(SBI証券のページへ移動します)
⇒カッパ・クリエイト(7421)の最新株価や優待内容はこちら(SBI証券のページへ移動します)
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