最下層からの成り上がり投資術!
2018年10月23日公開(2018年10月23日更新)
バックナンバー 著者・コラム紹介
藤井 英敏

日経平均株価は米中間選挙が終わるまで調整局面に!
今は無理して相場を張る時期ではないが、それでも
売買したいなら、年初来高値などの強い銘柄を!

 日経平均株価は下落基調を強めています。

 日経平均株価は、10月2日の2万4448.07円で天井を付けました。その後、23日前場には2万2111.51円まで下落しました。下落幅は2336.56円、下落率は9.56%に達しました。これで、2日の2万4448.07円までの上昇トレンドの起点である、9月7日の2万2172.90円を割り込んでしまいました。

 一方、直近の戻り高値は10月17日の2万2959.41円です。22日までの日経平均株価は2万2172.90円(9月7日)と2万2959.41円(10月17日)のレンジで保ち合っていましたが、23日前場に下放れてしまいました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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日本株の地合いは非常に悪く、
信用評価損も3週連続で悪化していると予想

 そもそも、ここ最近、25日移動平均線(10月22日現在2万3382.36円)を下回って推移しているため、地合いは非常に悪いのです。

 10月12日時点の信用評価損益率はマイナス10.60%と、前週のマイナス10.25%からマイナス幅が拡大し、2週連続で悪化しています。その後の相場状況を勘案すると、19日時点の評価損益状況が劇的に改善しているとは到底思えません。非常に高い確率で、3週連続の悪化を私は見込んでいます。

 実際、市場関係者へのヒアリングベースでも、新興市場銘柄や小型材料株の下落のみならず、東証1部の大型株の下落もキツイため、信用個人の手の内は相当悪化しているそうです。

今回の相場急落のきっかけとなった米国では
11月6日の中間選挙が新たなリスクに

 なお、今回の相場急落のきっかけは、米長期金利の急上昇でした。これが、米国株の急落と外国為替市場でのドル安・円高を引き起こしたのです。

 このような状況下、トランプ米大統領は、10月22日、中間所得層向けに10%の減税を検討していると表明しました。11月6日の中間選挙の直前となる11月初めごろに発表される可能性があるようです。正直これは選挙対策の単なるアドバルーンの可能性が高いとは思います。しかし、一応、米債券の売り材料でもあります。今後、万が一、これが材料視され、米債券が売られるようだと、再び、米株とドルの下落が発生するかもしれません。要警戒です。

 ちなみに、今回の中間選挙で、与党共和党が下院で過半数をとれない「ねじれ」議会になるという観測が6割を突破しているそうです。選挙は水物であり、何が起きるか誰にも分かりません。しかし、結果が判明した瞬間に、金融市場が激しく動揺し急落、または、好感し急騰するリスクがあります。

 このため、リスク回避的な多くの投資家は、選挙結果が判明するまでは、売りでも買いでも、ポジションを傾けることを避ける見通しです。その結果、米国株式式市場では、買い手控え気分が強い状況が続くとみています。

今週から始まる第2四半期決算シーズンに期待!
好調な上海株もプラス要因に

 ところで、日本では、今週から3月決算企業の第2四半期決算発表が本格化します。時間的に1年の半分を消化したため、ある程度、収益状況や資金計画のメドがつく企業が多いことでしょう。それを踏まえて、市場では、自社株買い発表のラッシュが期待されています。

 また、足元で若干円高気味とはいえ、円相場は1ドル=112円台で推移しています。多くの企業は、通期の業績予想の前提となる想定為替レートを100円や105円に設定しているため、通期業績の上方修正ラッシュも期待されています。これらの期待が日本株の下値をバリュエーション面で支える見通しです。

 さらに、足元で、上海総合指数が急速に戻ってきています。22日の上海総合指数は前週末比104.4110ポイント(4.09%)高の2654.8762ポイントと、急騰しました。

■上海総合指数チャート/日足・3カ月
上海総合指数チャート/日足・3カ月上海総合指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 上海株については、「株式担保ローン」が株価下落の一因と指摘されていました。このような状況を受け、証券監督管理委員会の劉士余主席が、「株式担保ローン」で財務状況が一時的に悪化している企業を支援するためのファンド設立を歓迎する姿勢を示しました。これが大いに好感されました。

 ただし、米中貿易摩擦の悪影響と、中国政府による景気テコ入れ策との綱引きが当分続く見通しのため、上海株の上値は限定的でしょう。

日本株は、企業業績の上ブレ期待や株主還元期待などから
下値はそれなりに堅いものの、上値も相当に重い

 企業業績上振れ期待、株主還元期待、そして、上海株底入れ期待を受け、日本株の下値はそれなりに堅そうですが、上値は上値で相当重いと思います。なぜなら、海外勢の日本株売り圧力が半端なく強いからです。

 海外勢は、10月第2週(9~12日)に現物株式と株価指数先物の合計で、1兆8179億円も売り越しました。この週は、「リスク・パリティ」戦略のファンドの売りや、ヘッジファンドの売り仕掛けに加え、9日の東証のシステム障害を嫌気した売りが加速したのでしょう。

 なお、第3週(15~19日)の日経平均株価の値動きをみる限り、海外勢の売りは多少減ったかもしれませんが、それでも売り越し姿勢は継続したと、私はみています。今後、彼らの売りが止まらない限り、日経平均株価の戻りは期待薄だと考えます。

米中間選挙の結果が出るまで、相場に参加する必要なし
それでも売買したい人は、無理せず強い銘柄を順張りで!

 そうこう考えると、「米中間選挙の結果が判明するまでの日経平均株価は調整局面が続き、2万2959.41円(10月17日)が上値抵抗となる可能性が高い。しかしながら、米国長期金利が想定以上に上昇した場合には、米株急落が、VIX指数の急上昇を引き起こし、世界的に『リスク・パリティ』戦略のファンドの売りが加速し、意外安となることもあり得る。また、海外勢が買い越しに転じない限り、日本株の調整は終わらない」というのがメインシナリオです。

 このシナリオに沿って投資戦略を練るなら、「主力企業の第2四半期決算内容・通期計画に対する進捗率、自社株買いや上方修正の有無を見極めてから、市場に参加しても遅くないなあ」ということで落ち着きそうです。

 また、「信用個人が抱えて苦しんでいる銘柄のうち、国内外の機関投資家の買いが見込めない銘柄(業績、財務内容の悪い小型材料株など)を弄るのはやめておこう」ということにもなりそうです。

 そして、「米中間選挙の結果が判明してから、(今回の決算内容等を見極めて)狙っている銘柄を本当に買うかどうか決めよう!」ということになるでしょう。つまり、今は、無理して相場やるタイミングではないですね。

 なお、こんな環境でも相場に参加したいのなら、強い銘柄(年初来高値・上場来高値更新銘柄)に絞った順張り投資をお勧めします。

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