株主優待「1月~12月のおすすめ銘柄」[2024年]

【2024年1月】QUOカードなど“金券”株主優待利回りランキング! 1年以上の保有で配当+優待利回り3.8%になるコーセーアールイーなど、金券優待3銘柄を比較

2024年1月7日公開(2024年2月1日更新)
ザイ・オンライン編集部
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2024年1月の「QUOカード」の株主優待を徹底調査!
大手コンビニなどで使えて個人投資家に人気の「QUOカード」と
全国の書店で使える「図書カード」の株主優待を比較!

 全国共通のプリペイドカードである「QUOカード」は、さまざまな株主優待のなかでも、特に個人投資家からの人気が高い「優待品」だ。

 人気がある理由は、幅広い業種の店舗で”金券”として利用でき、利便性が高い点にある。利用可能な店舗は全国約6万店に上り、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンといった大手コンビニをはじめ、一部のファミレスやドラッグストア、書店などでも使える。しかも、会計時に1円単位で利用できて、有効期限もないので、株主優待でどれだけ大量にもらっても、利用できずに無駄にしてしまう恐れがない。また、カードタイプで財布に入れておいてもかさばらないため、保管場所に困らないこともメリットと言えるだろう。

 一方、株主優待を実施する企業側にもメリットがある。「QUOカード」なら個人投資家からの注目度が高いことに加えて、優待品の配送費を安く抑えられる点も、企業にとっては魅力的。さらに、消費者にとって身近な商品やサービスを扱っていない企業でも、「QUOカード」に会社のロゴや社名をデザインすれば、優待品として採用しやすい。これらの理由で「QUOカード」を優待品に採用する企業は非常に多くなっているのだ。

 それでは、「QUOカード」がもらえる多くの株主優待銘柄の中から、何を基準に、どの銘柄を選べばいいのだろうか。なかには、人気アニメのキャラクターなどが描かれた限定デザインのカードを用意している企業もあるが、多くは社名やロゴなどがデザインされているだけなので、まずは「利回り」「最低投資額」で絞り込むのが順当だ。
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「1月に権利が確定する株」の配当利回りランキング! 利回り4.2%のOSGコーポレーション、利回り3.9%の明豊エンタープライズなど、おすすめ高配当株を紹介

 ただし、「2024年1月」に基準日を迎える株主優待銘柄のうち「QUOカード」を優待品としている銘柄は、継続保有条件のある銘柄を除くと1銘柄しかない。そこで、今回は特別に、継続保有条件を設けている「QUOカード」優待銘柄も紹介。さらに「QUOカード」に加えて、全国の書店で利用できる定番の金券「図書カード」がもらえる株主優待株も紹介する。

 ザイ・オンラインでは、対象の銘柄の「1年間でもらえる額面」と「年間配当額」、そして「最低投資額」を調査して、「株主優待利回り」や「配当利回り」を算出。「【2024年1月】『QUOカード』や『図書カード』がもらえる銘柄の利回りランキング!」を作成した(※データは2023年12月29日時点)。なお、利回りを計算するうえで、継続保有期間の条件は考慮していない。

 このランキングを参考に、1月の株主優待の中から、気になる金券優待株に投資しよう!
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【2024年1月】
「QUOカード」や「図書カード」がもらえる株主優待株の
株主優待+予想配当利回りランキング

順位 最低投資金額
(株価×必要株数)
QUOカード
額面(内訳)
株主優待+
予想配当利回り
株主優待
利回り
予想配当
利回り
1位  コーセーアールイー(3246)【確定月】1月
10万5700円
(1057円×100株)
500円
(1月のみ)
3.88% 0.47% 3.41%
【備考】1年以上の継続保有が条件。200株で1000円分、500株で2000円分、1000株で3000円分、2000株以上で5000円分。
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2位  不二電機工業(6654)【確定月】1月/7月
35万4900円
(1183円×300株)
1000円
(1月500円、7月500円)
3.24% 0.28% 2.96%
【備考】500株で1000円分(年間2000円分)、1000株以上で2000円分(年間4000円分)。3年以上の継続保有で、100株と5000株は2倍、1000株以上は1.5倍に増額。
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3位  稲葉製作所(3421)【確定月】1月/7月
146万7000円
(1467円×1000株)
4000円
(1月1000円、7月3000円)
2.45% 0.27% 2.18%
【備考】株主優待品は図書カード。7月は100株で1000円分の図書カード、300株以上で3000円相当の地域特産品または図書カード。
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※最低投資額や利回りは2023年12月29日時点。順位は株主優待と配当の合計利回りで決定。

 1月に「QUOカード」をはじめとする汎用性の高い金券類を株主優待品としているのは、継続保有条件がある銘柄を合わせても3銘柄のみと、非常に少ない。昨年は4銘柄だったが、その中の一つのネオジャパン(3921)は「公平な利益還元」を目指すとして、株主優待を廃止してしまった。

 現在は、1年以上の継続保有が株主優待の獲得条件となっているコーセーアールイー(3246)と、不二電機工業(6654)の2銘柄が「QUOカード」の株主優待を実施。また、稲葉製作所(3421)は「図書カード」の株主優待を実施している。

 では、この3銘柄の「株主優待+配当利回り」を高い順に見ていこう。もっとも利回りが高かったのは、コーセーアールイーの3.88%だ。1年以上の継続保有が条件だが、100株で500円分の「QUOカード」がもらえる。利回りのほとんどを配当利回りが占めているため、仮に継続保有期間を加味して「2年間で500円分の『QUOカード』」として計算しても、ほかの2銘柄より利回りは高くなる。
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 第2位は不二電機工業の3.24%。不二電機工業は株主優待を獲得するための最低株数が300株だが、保有株数が500株や1000株ちょうどであれば「株主優待+配当利回り」は3.30%までアップする。必要投資金額は300株だと35万4900円、500株では59万1500円と約24万円高くなるが、もらえる「QUOカード」の金額は年間1000円分⇒年間2000円分になる。「QUOカード」の金額にこだわるなら検討してもよいかもしれない。

 第3位の稲葉製作所は、株主優待品が「図書カード」で「株主優待+配当利回り」は2.45%となっている。「図書カード」は一般的には書籍や雑誌のみに使える金券だが、一部の書店では店舗で扱っている文房具や雑貨などにも利用できる。

 稲葉製作所の場合、1月と7月で株主優待を獲得するための必要株数が異なる。1月は1000円分の「図書カード」を獲得するために1000株以上の保有が必要だが、7月は100株のみでOK。また、7月は300株以上の保有で、3000円相当の地域特産品または3000円分の「図書カード」がもらえる。

 100株保有時の「株主優待+配当利回り」は2.86%で、1000株保有時の2.45%より高くなる。100株保有の場合は1月に「図書カード」をもらえないが、必要投資金額は1000株保有時の146万7000円に対して、100株なら14万6700円で済む。1月にどうしても「図書カード」の株主優待が欲しいという人以外は、100株や300株の保有を検討するほうが、お得度は高いと言えるだろう。

 なお、3銘柄のうち、長期保有の優遇制度があるのは不二電機工業のみ。3年以上の継続保有で、300株の場合は「QUOカード」500円分⇒1000円分、500株なら1000円分⇒2000円分、1000株以上では2000円分⇒3000円分と、それぞれ「QUOカード」が増額される。

1月に権利を獲得できる金券優待3銘柄の
「株主優待+配当利回り」や優待内容などを詳しく解説!

 ここからは「【2024年1月】『QUOカード』や『図書カード』がもらえる銘柄の株主優待利回りランキング!」の全3銘柄について、改めて詳しく見ていこう。

 利回りランキング第1位はコーセーアールイーで「株主優待+配当利回り」は3.88%。コーセーアールイーは福岡に拠点を置き、ファミリー向けマンションや資産運用型マンションの販売を行うほか、不動産賃貸管理やビルメンテナンスの事業なども展開している。

 株主優待品は100株で500円分、200株で1000円分、500株で2000円分、1000株で3000円分、2000株以上で5000円分の「QUOカード」で、獲得には1年以上の継続保有が必要だ。なお、2024年1月期(通期)の業績は減収減益の見込みとなっている。

コーセーアールイー
業種 コード 市場 権利確定月
不動産業 3246 東証スタンダード 1月末
株価
(終値)
必要株数 最低投資額 株主優待+
配当利回り
1057円 100株 10万5700円 3.88%
※株価などのデータは2023年12月29日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

 ランキング第2位は、制御用開閉器や接続機器といった電気制御機器を、専業で製造・販売する不二電機工業。「株主優待+配当利回り」は3.24%だ。2024年1月期(通期)の業績予想は、増収かつ2ケタの増益で、記念配当があるため前期比3円の増配を予定している。

 株主優待は300株以上を保有する株主が対象で、300株で500円分、500株で1000円分、1000株以上なら2000円分の「QUOカード」がもらえる。長期保有の優遇制度もあり、3年以上の継続保有で300株の場合は500円分⇒1000円分、500株の場合は1000円分⇒2000円分、1000株以上の場合は2000円分⇒3000円分に「QUOカード」の金額が増額される。

不二電機工業
業種 コード 市場 権利確定月
電気機器 6654 東証スタンダード 1月末・7月末
株価
(終値)
必要株数 最低投資額 株主優待+
配当利回り
1183円 300株 35万4900円 3.24%
※株価などのデータは2023年12月29日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

 第3位は「イナバ物置」などの鋼製物置や、オフィス家具の製造販売を手がける稲葉製作所。「株主優待+配当利回り」は2.45%だ。ただし、これは1月の株主優待獲得のために1000株を保有した場合。100株保有し、7月の株主優待のみ獲得する場合の利回りは2.86%になる。

 1月は1000株以上で1000円分の「図書カード」、7月は100株で1000円分の「図書カード」、また300株以上では3000円相当の地域特産品もしくは「図書カード」がもらえる。2024年7月期(通期)の業績は、増収かつ2ケタの増益を見込んでいる。

稲葉製作所
業種 コード 市場 権利確定月
金属製品 3421 東証スタンダード 1月末・7月末
株価
(終値)
必要株数 最低投資額 株主優待+
配当利回り
1467円 1000株 146万7000円 2.45%
※株価などのデータは2023年12月29日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。

 以上、2024年1月の株主優待で「QUOカード」や「図書カード」がもらえる全3銘柄の「株主優待+配当利回りランキング」を紹介した。銘柄数は非常に少ないが、だからこそ株主優待の内容や利回りに加えて、業績や直近の株価動向にもしっかり目を配ることができる。この中から、自分に合った銘柄を見つけよう!
(構成・文/肥後紀子)
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